シラノのレビュー・感想・評価
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哀しげなピーター・ディンクレイジが最高
シラノ・ド・ベルジュラックのことは知らなかったけれど、ピーター・ディンクレイジ主演のロマンスミュージカルで監督はジョー・ライトならばぜひ観たいと思っていた。
ちょうど先月くらいにたまたま「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい」を観た。この戯曲を書き上げたエドモン・ロスタンを主人公としたシラノ・ド・ベルジュラックができるまでのコメディだ。これがメチャクチャ面白くて、本作への期待は一層高まった。
さて本作であるが、光の使い方が上手いジョー・ライトの手腕は健在で、哀愁漂うピーター・ディンクレイジの演技と相まってなかなか見応えのある良作だったと思う。
歌うシーンは少なめだったし、あまり魅力的だったともいえないので、ミュージカルとしては少々物足りないものがあるが、逆に言えばあまりミュージカルらしくないのはミュージカル慣れしていない人にも見やすいと言えるかもしれない。
思ったほど歌わないのは個人的に残念なところだし、そんなにお上手でもなかったが、それを補って余りある力強さがあったのは確かだ。
その力強さとはやはり物語の持つ普遍的で純粋な愛と人間らしさだろう。
相手を想えば想うほど自分では釣り合いがとれないと感じる心。身体的劣等感からくる自信のなさ(オリジナルだと鼻が長く不細工とされている)。良く言えば高慢になれない謙虚さ。あと一歩が踏み出せない勇気のなさ。
いつの時代も恋の悩みは変わらないのだと改めて知る。
19世紀後半の恋愛ものは、その一途さにおいて突出するものがある。死ぬまで一人の人を想い続けるような作品だ。
その中でも本作は、気持ちを伝えない武士道的な(この場合は騎士道かな)もどかしさがあり、日本の時代劇の恋愛ものに通ずる。これが刺さりやすいのか非常に魅力のある物語に感じるのだ。
これを表現する哀しげなピーター・ディンクレイジがハマってるんだよね。抑えられない愛への衝動と叶わぬ(と思っている)ことへの悲しみの狭間で揺れてる感じがとてもいい。
物語がどうなるのか知っているので普通に観ていたが、何も知らずに観ていたら踏み出せないシラノの姿にモゾモゾしてしまうに違いない。
頑張れシラノ!勇気を出せ!と応援しただろう。
鼻の大きさにコンプレックスを持つブ男ながら多彩なシラノと賢くはない...
鼻の大きさにコンプレックスを持つブ男ながら多彩なシラノと賢くはないが美形なクリスチャン。その2人の良い所を併せ持ったシャボン玉の様な存在に恋をするロクサーヌのお話。
それが色々と変更はされていたけど、それは置いとくとして
内容がロクサーヌの恋物語でもあるけど、シラノと共犯関係になるクリスチャンの友情物語でもあって
結末としてはクリスチャンは戦死、シラノは病魔に蝕まれ死神に追いかけられてる最中にロクサーヌが事実に気が付き、シラノに愛を伝える。
しかしシラノはクリスチャンとの友情とロクサーヌへの愛からロクサーヌの愛に答えず心意気を手放さず果てるという話・・・なんだけど、なんかクリスチャンめっちゃ踏み台にされてない?モンパナッシュ(心意気)はどうしたモンパナッシュ(心意気)はと言いたくなる感じで終わる
いや、一応言うけど・・・めっちゃ熱烈キッスした後に言われてもなんか違うんだよなぁ
愛の原動力 ことばにする意味
まるで、薄暗い古本屋で手にふれた本を開いたとたん、乳白色の絹に黄金色の光がさす中世ヨーロッパの世界が目の前にあらわれたようだった。
冒頭からそんなふうにこの映画の中へ放りこまれた。
隙のない細やかさで再現された歴史ある町の様子に目をみはる。
そのいたるところで繰り広げられるやわらかで華麗でユーモアに富んだダンス。
歌声にあわせ生命力いっぱいにシンクロする躍動感。
クリスチャンからの手紙を受け喜びをかみしめるロクサーヌのシーンの綺麗なこと。
落ち着いたブルーの部屋とブルーのドレスが画面いっぱいに映るなか、天真爛漫なロクサーヌが感情のままに舞う。
透き通るような白い肌に赤らむ頰。気持ちの高ぶりがわかりどのカットをきりとっても絵画のような神々しい色彩感だった。
一方、シラノは剣士としての腕前には自信と実力があるものの、容姿ゆえに恋心はおしころしてきた。
その瞳はあまりにも切なすぎる。
運命の人ロクサーヌに出会ったクリスチャンの恋文を代筆することになるが想いを綴るにつれ心の葛藤は増す。反比例して、それがクリスチャンの文章だと信じるロクサーヌは輝きを放っていく。
なんとも気の毒なシラノ、演じるピーター・ディンクレイジの表情はさまざまな人間臭さにあふれていて見るものを惹きつける。
たとえば、ロクサーヌと会い誤解ながら束の間のよろこびを味わったときは純真さがほとばしる笑顔を光らせる。
たちまわりのときは達人剣士のすごみや勘の鋭さなどを目や口の細やかな動きからも表し、わかっていながら実際よりおおきな体格を想像してしまうほどの存在感がある。
ロクサーヌへのきもちをクリスチャンに気づかれたときの複雑にただよう哀愁感もそうだ。
前線で命がけで約束の手紙を渡すときの責任感にみちた顔は立場を静かに貫こうとする意志の固さをみせ
剣の技、語彙力に長けた頭脳のキレに忍耐力の男らしさを加味し勇敢で魅力的だった。
私たちには感情を表す言葉がある。
コミニュケーションと言う手段がある。
なのに手段もない悲しい戦いのニュースが今このときも世界を轟かせている。
世界は進歩した便利な技術とひきかえに何かをてばなしてきたのか。そのひとつは無垢な愛で対することかもしれない。
〜世界情勢を感じるにつけ、
きもちが揺れているので脱線しかけました🥲〜
原動力は愛だよ。
純粋な気持ちは今言葉にせずどうする?
かつて愛を込めた瞬間を忘れてはいないか?
明日何があるかわからない世界を今も人はいきてるんだよ。
そんなことをも問われてるような気がした。
シラノは飾り立てた言葉が得意だったけど、死の間際、愛する彼女によくやくつたえた言葉は一番ストレートだったのがこころに染みた。
もう飾りたてることなどいらず、天に召されながら魂が語った愛と誇りそのものの言葉だったんだな、きっと。
(修正済み)
切ない恋文
ミュージカルと言うより映画のストーリーと共に自然に歌が馴染んでいく様な心地のよい映画を演出するバックミュージックの様な素敵な音楽ばかりでした。
主人公のシラノ役の人が好きだけど、ロクサーヌの歌声と透明度、自由奔放でロマンチックな彼女が最終的に憎めなくなる。
シラノの愛の切ない感情表現と演技は見事としか言いようがない。
シラノが最後愛を自分の姿で言葉で伝えられたのは本当に涙が出た。
一途で切ない愛の詩を読む様な映画でした。
正統派ミュージカル映画
産まれたときからその容姿を笑われながら、文武両道に育った騎士隊部隊長のシラノ。特に文筆の才能は傑出していた。
素直に思ったことを言い、周囲に迷惑をかけても気にしないシラノだが、同郷の幼なじみである没落貴族のロクサーヌに隠れた想いを寄せている。
ロクサーヌは子爵に想いを寄せられつつも、劇場で一目惚れした若者クリスチャンがシラノの部隊に配属されることを知り、シラノにいじめからの保護と手紙のやり取りを依頼する。
シラノは悲嘆に暮れつつも、もともと叶わぬ想いであったと想いを胸に秘め、クリスチャンのサポートをするが、クリスチャンは教養がなく手紙を書くようなレベルではなかった。シラノは代筆を買って出てロクサーヌへの想いを書き綴る。
手紙を通じて想いを通わせるロクサーヌとクリスチャンだが、ついにロクサーヌがシラノへ逢瀬を依頼する。シラノはクリスチャンに会話で教養のなさがバレてしまうと心配するが、クリスチャンは直接会えればもうシラノのサポートは要らないとロクサーヌのもとへ。
手紙の多様な愛情表現から似ても似つかないクリスチャンのシンプルな言葉にロクサーヌは幻滅する。その夜、クリスチャンとシラノは暗闇からロクサーヌへ声をかけ、シラノが愛情を伝えることで二人は結ばれる。
一方子爵は戦場の指揮を取ることになりロクサーヌの求婚承諾を待ちきれなくなり、無理矢理に婚姻または契りを結ぼうとする。子爵がロクサーヌのもとへ到着する前に二人は婚姻し、子爵は激怒する。シラノとクリスチャンは戦地の最前線へ派遣され、その後決死隊として特攻の命が下る。
クリスチャンはシラノがロクサーヌに送る最後の代筆の手紙を読み、手紙についた涙の跡からシラノの想いを確信し、シラノへ思いを告げるよう伝えて戦死する。
2年後、ロクサーヌは修道院に身を寄せ、生還したシラノは古傷を抱えながらロクサーヌへの思いを胸に友人として交流していた。シラノが死期を悟った日、シラノはロクサーヌに想いを伝えるため、クリスチャンからの最後の手紙を諳んじる。
ロクサーヌは薄々感じていた真実を受け、シラノへ口づけをするが、シラノは安らかな眠りにつく。
名作骨太舞台ミュージカルを映画にしているので話の流れに強引さはあるものの、歌の素晴らしさがすべて洗い流し、鑑賞後の「良いもの見たなー」感が強い。
すべての役者が素晴らしいが、ピーターディングレイジの演技が抜群。コミカル、シリアス両面が違和感なく演じられていて、苦労人としてのキャリアが光る。
それしか侮辱の言葉がないのか、それしか愛を表す言葉がないのか、と率直に話すシラノとロクサーヌの似た者同士が愛らしく、シラノの表現の豊かさはもっとゆっくり味わいたいと思うほどです。
上映館、回数が少ないのが残念ですが、良いものは良いのでもう少し話題になるといいなぁ。
ミュージカルじゃなくても
何度か映画化されてる「シラノ・ド・ベルジュラック」ですが初鑑賞です。
初めてだったのもありますがミュージカルにしなくても良かった気がした。
自分の容姿に劣等感を持ちながら愛するロクサーヌを近くて遠いところから見護るシラノ。
どの時代にも自分に劣等感を持ち愛する人に、その想いを伝えられない人はいるだろう。
自分の想いより地位やお金に翻弄される中世の時代だからこそ、その意味はより際立つ様に感じられた。
物語は面白いのですがラストシーン近くまでロクサーヌが自分本位で周りがまるで見えてない点が気になった。
よかった
『シラノ・ド・ベルジュラック』のタイトルは聞き覚えがあるけど内容は全く知らないくて、こんなラブストーリーだったのかと思う。主人公が小人なのだが、身体能力、文章力などの能力が高く、軍隊での地位も高い。そんな彼が古くからの馴染みの女の子に恋をしていたというけど、普通に持てそうだ。何より勇敢だし、身長以外のコンプレックスはない。ヒロインが、何ら社会経験もない地位の高い美女で、うまく結婚しても苦労しそう。そういうわけで感情移入できる人が誰もおらず、へーっという感じ。
究極の純愛
純愛とは?良くわかんないけど、相手のことをビビッと好きになって、相手のことを深く知らないのに妄想の世界で益々好きになって、相手の為ならこの命までもと思う?肉体的接触もハグとキスまで。実際に一緒に生活したらどうなんかな?突然オペラ座の怪人が浮かんでしまった。シラノも怪人も人並外れた知能と才能を持ち合わせているけど、見た目はどうみても万人に愛され難い容姿。怪人は自分に振り向かないクリスティーナと恋人ラウルに嫉妬を燃やして、怒り荒れ狂うけど、シラノはひたすら影に徹する。全てはロクサーヌーのために。最後に報われて良かったねシラノ。怪人みたいに自暴自棄になったら避けられるだけだものね。それにしてもクリスチャンって普通の男なのに、愛を詩で語れないだけなのに‥ストレートな愛してるの言葉だけではダメなの?ロクサーヌ面倒くさい。何かと生きにくい時代だったのね。男が化粧してカツラ被ってるような時代だもの。シラノはどんどん格好良くなって行くね。表情も歌声も、小人とか全然気にならない。もう一回観たいな。
言魂とは。
ずいぶんと前にこんな事件があった。所謂、出会い系サイトで出会った男子高校生と既婚女性の事件。メールだけのやり取りで恋に落ちた男子高校生がどうにか彼女の住まいを捜して行ってみれば既婚女性。女性は単なる火遊び。男子高校生は彼女を刺してという顛末。言葉は言の葉とも言魂ともいい、特に象形文字を用いる我が国では祝いの言葉にも呪いの言葉にもなる。サロンでポエムを謳う教養人のロクサーヌ、言葉マジックを操る架空の恋人に恋して、結局は姿形を持ってるクリスチャンと結婚してしまう。言葉って恐ろしいですね。ブルボン王朝ではフリークと呼ばれるシラノですが、剣の殺陣は素晴らしい。男らしいし、強い。おまけに詩人で寄り添うシモベ。ベルバラのオスカルに付き従うアンドレみたいと思って目がハートになってしまいますね。ロクサーヌ以外に麗しい女性が出てこないので(次女は別)☆はちょっと少なめ。男性陣の真っ白お化粧は要らなかったと思います。
戦争って!!(♯`∧´)┳・・・❤️🩹💧
素敵で印象的なシーンばかりでした♡
劇場でシラノに笑いかけるロクサーヌ。
バルコニーから見えない相手にもっともっと、と言葉を要求するロクサーヌ。
クリスチャンからの手紙を読んで陶酔するロクサーヌ✉️❤︎"
健気なシラノに比べて、なんて奔放なロクサーヌ♡
衣装も髪型もすごく凄く素敵でした!
そして、最後の場面は尊すぎます!!
広い劇場にたった1人で観てきました。
深夜回なので、しょうがないのかな。
思う存分、シラノと一緒にときめいて、
悔しくて、同情して、会いたくなって・・・
可愛いロクサーヌを堪能しました❣️
恋愛はオマケ、手紙が本題?
シラノの慎ましさは好感。だが誠実ではない。
クリスチャンもいつの間にロクサーヌを好きになったのだろう?
ロクサーヌは詩的な言葉が好きだが赤は下品だから嫌いなど美観にもこだわりがあり、最後のシーンでロクサーヌは気持ちの整理をどうつけたのか?
恋愛の部分はモヤッとした。
一方、枢機卿が暴走するシーンは音楽含め面白い。
また手紙に気持ちを乗せて届ける、というシーンが散らばっており、純粋に気持ちを表して伝えることの美しさに心が温まった。
特に戦地での名もない兵は、シラノのようなある種余計な慎ましさもなく、片想いの子に率直な気持ちを手紙にしたシーンは胸がスッとした。
ミュージカルの不自然さはそこまで感じず、
ポリコレ要素もそれがメインだったと私は思えず、
誠実とは何か、男にとって繕うことより己のプライドを表現することの大切さ、
女にとって全てが完璧な人は少なくどう気持ちの折り合いをつけるか(ここは弱かった)、
あたりの普遍的な話に近いと感じた。
詩的な台詞が綺麗
素敵なミュージカルを映画館で見れてよかった。
予告の
話したことがないの
愛について?
なんにも!
の時の、期待から落胆に変わるシラノの表情たるや…
これだけで涙が出そうでした。
本編ではもっとやりとりがあり、より胸が痛い。
窓の下で愛を語るシーンも素敵でした。
我慢できずに気持ちが溢れて階段を上りロクサーヌを見つめるシラノ
キスをするのを見ないように早足で去るシラノ
結ばれて欲しかった
シラノとクリスチャンの表情がいいね
ストーリーと曲は合っていると思うんです。
曲が映画に溶け込んでいるの。
その分、ミュージカル特有のワクワク感や曲のインパクトは薄い気がしたかな。
ワクワクする様なストーリーではないから、仕方がないんでしょうけど。
それと主役のディンクレイジさんの声が、落ち着いていて心地良いの。
シラノの台詞に文学的なのも多いから、曲でない所も歌っているかの様でした。
それで、そのシラノの表情が良いんです。
哀愁漂う感じで、観ていて胸がチクチクするの。
一方のクリスチャンは、最初は一切陰りのない明るい表情なんだけど、段々と陰りが出てきて、こちらも悲しみを帯びてくるんです。
二人とも恋が実ったとも言えるし、実らなかったとも言えますよね。
二人の表情が良かったから、恋愛映画として楽しめました。
静か動かで言ったら、静の印象を受けるミュージカル映画かな。
あなたは私を愛してる
シラノ・ド・ベルジュラック
17世紀のフランスに実在した騎士
剣豪でありながら詩人であり
数種の学問を理解する才能も持ち合わせ
つつも特徴的な大きな鼻に
コンプレックスを持ち密かに一人の
女性を愛し続け36歳の生涯を閉じた
正義と騎士道に生きた存在とされている
1897年のエドモン・ロスタン発表の
戯曲はミュージカルの定番演目として
親しまれている
話自体も初見でしたが
感想としては
世界観を重視したシラノの
容姿の設定変更はこうきたかって
感じでしたし
丁度勃発したウクライナ侵攻もあり
時代は違えど命令で命を懸ける現場の
兵士たちの故郷への思いの
シーンは胸を打ちました
最近多い(気がする)
ミュージカル映画の中でも
楽曲のバリエーションも豊富で
良い出来だったと思います
原作通り鼻の大きなキャラクターを
メイクで登場させていたら
どうしても映画だと違和感が出ます
(三谷幸喜の「記憶にございません!」
でばかでかい福耳のキャラを
飯尾和樹にやらせて画面が寒くなった
のを覚えています)
そこをこの映画は小人症の
ピーター・ディンクレイジを起用
したのは思いきりましたね
もう52歳だったの?
クリスチャン役の
ケルヴィン・ハリソン・Jrは
前に観た「ルース・エドガー」では
闇を抱えた優等生役を怪演して
いましたが今回は真逆の
純粋なアホの子も巧みに
演じていました
吹奏楽器の演奏が得意だそうで
歌唱シーンもしっかり
もう27歳だったの!?
ロクサーヌ役の
ヘイリー・ベネットは
何か見たことあるなと思ったら
イコライザーの途中で殺されちゃう
ヒロインの友人のマンディ役ですね
昔のレニー・ゼルヴィガーのように
「キワドめのライン」をうまく
持っていく気が抜けない感じを
うまく演じてました
もう3(以下略)
物語の肝は不思議な三角関係
幼馴染のロクサーヌを密かに思い
魅力的な手紙も書けるシラノ
学はさっぱりの
新米兵士クリスチャン
そんなクリスチャンに
一目ぼれしちゃったロクサーヌ
ロクサーヌはシラノに
彼を守ってやってと頼み
彼の手紙を欲しいと
言うのでシラノが代筆
というがんじがらめさ
そのせいで素敵な手紙から
クリスチャン像が出来上がり
ますが実際会って見ると
アホの子がすぐバレてしまい
観ている間はどーすりゃいいの
と気が気でなくなります
ロクサーヌは結局シラノの
頑張りでクリスチャンとの結婚を
婚約者の男爵より選んでしまい
腹いせにシラノもクリスチャンも
過酷な戦場に送られてしまいます
ただこの3人の関係は結局
シラノが取り持った関係は
クリスチャンはシラノが
ロクサーヌを愛している事に
気が付いてしまい自分への
愛ではない事に絶望し
無謀な突撃によってあっさり
死んでしまいます
シラノは悲しみつつ最後に
書いた手紙を彼の胸ポケットに
入れ自分も突撃
負傷してしまいます
余命いくばくもないシラノは
真相をロクサーヌに伝えに
行きますがクリスチャンの手紙を
読まずに空で言ってバレます
ロクサーヌはもう手紙を誰が
書いていたのかとっくに
わかっていたのかもしれません
やや長い作品ですが
ミュージカルを見たことが無かった
自分にも最後まで楽しめました
魂の愛…!ミュージカル調の音楽が心地よい
ロクサーヌがとても魅力的
男性たちが惚れるのがよくわかった。
タイトルがシラノってところに、
ちょっと疑問だったけど、
わたしもこれにタイトルつけるなら
シラノにするわってくらいシラノが光ってた。
シラノの努力すごいんだろうなあ。
剣術とか凄いし、それでいて言葉選びも巧みなんて
最初から告白しとけば…とも思うけど、
彼女が楽しそうにクリスチャンの話してるシーン
からもう告白出来ない気持ちもわかりすぎて、切ない。
あと、結局のところクリスチャンは終始外見しか
ないみたいで切な過ぎる。。。
けど確かに愛してるの連呼は鬱陶しいかも笑
相手に真実を知ってもらって
決めてもらおう!ってクリスチャンも言ってたけど、
そういう世界線も見たかったなあ。
とりあえず歌と歌声が最高だった!
他人依存
「ピクセル 」で鑑賞して以降追いかけているピーター・ディンクレイジ出演作品ということで鑑賞。
ここ最近のミュージカル映画は当たり外れが激しく、インザハイツは大当たりで、ディアエヴァンハンセン・ウエストサイドストーリーは微妙でした。
今作、ミュージカル映画という側面で鑑賞すると肩透かしを喰らうかなと思います。もしかしたら、原作や本場のミュージカルがこのような感じで静かなものだったら申し訳ないんですけど、どんどんどんと盛り上がってミュージカルが始まっていくのが好きなので、じんわりと始まったり急に始まったりする今作はかなり相性が悪かったです。
物語面でもフランス古典に明るくない自分には珍紛漢紛な部分が多かったです。戦争と愛の物語を行き来しており、若干間延びした感じが否めなかったです。
ロクサーヌがとても苦手なタイプの人間で、彼女は基本的に好きな男に振り向いてもらおうとして、それを主人公シラノに頼み込んであとはずるずるずるずる言葉がなんだ手紙がなんだをずっとウダウダ言っており、こいつ身勝手だなぁと思ってしまい、どうしてこんなのを取り合っているんだろうと疑問に思ってしまったためにこの映画に乗れなかったです。
ラストの構成も分かりづらかったです。一体何が原因で死んだのか、手紙の中身に気付いてたなら何で文句言っているのか、とここら辺で頭が追いついていかなくなって理解しきれなかったかもしれないです。
中世の背景の美しさ、衣装の完成度の高さ、ピーター・ディンクレイジの表情から伝わる悲壮感、動きから伝わる躍動感は良かったです。
鑑賞日 2/28
鑑賞時間 15:35〜17:50
座席 G-11
最後にシラノが愛したものは。
名作であるにも関わらずこれまで「シラノ」に触れたことがありませんでした。
ミュージカル映画が好きなこともあり、良い機会だと思って鑑賞。
一応、元になった人物と原作のあらすじだけは調べてから映画館に行きました。
①ストーリー
ストーリー自体は元が古典作品ということもあり、普遍的な内容で意外性は少ない。
よく言えばわかりやすく、悪く言えばありきたり。
ですが全体的に文学的なセリフが多いのは楽しかったです。
また、シラノの死の間際のセリフが気に入りました。
ロクサーヌに対して『I love you』と言うのかと思ったら、まさかの『I love my pride』。
日本語字幕では『誇り』と訳されてた気がする。(ちょっとうろ覚えです)
最後の最後で、シラノは自分自身を認めてあげることができたでしょうか。
人を真に愛するためには、まずは自分自身を愛することが必要なのではないかと思わされた。
②映像
映像はすばらしく美しかった。衣装も凝っていましたね。
全体的にうすぼんやりとしたり重苦しかったりする映像が多い中、最後の修道院のシーンの美しさが際立ちました。
真っ白な修道院に太陽が優しく差し込み、キラキラと光の粒が舞っている場面は作中屈指のシーンです。
③ミュージカル
楽曲自体は大きく印象に残るものはなかったものの、すべて完成度は高い。
キャストのみなさんの歌声も素晴らしかったです。
特に主演のディンクレイジさんの低音は心に染みますね。
ただ、今作のミュージカルシーンはイントロ等を挟まずに唐突に始まることが多いです。
(監督のコメントによると、あえてこの演出を取っているようですね)
普段ミュージカル映画をよく観る身としては、この演出に少し戸惑いました。
「これからミュージカルパートがはじまる!」というわくわくも、ミュージカル映画の好きな要素でもあるので。
あと本当に些細なポイントですが、ミュージカルシーンの布擦れの音が美しくて好きでした。
バサッ!!と音が揃うのは気持ちいい。
<最後に一言>
ストーリー・ミュージカル・演出、各要素に少しずつ物足りなさを感じてしまいました。
予告が面白そうだったので、ハードルをあげすぎてしまった感じはあります。
個人的にはそこまで刺さりませんでしたが、それでもいい作品には違いないと思います。
愛を貫く事で満たされるモノ。犠牲になるモノ。
結果的にですよ。シラノは自己の誇りへの愛を貫き通し、ロクサーヌは人の本質への愛を貫いた。2人が結ばれる事は無かった訳ですが、これは悲劇なの?社会通念上の幸福は得られなくとも、精神の孤高の中に過ごす日々には、切ない満足感はあったと思う訳で。その切なさは、悲惨でもないし悲劇でもないんじゃないかと。ココロが満たされ過ぎない幸せって言うヤツ?
人の本質への愛を貫いたロクサーヌは、妥協と犠牲の結婚から自分の人生を守り。シラノは愛を犠牲にして自己の誇りを満たし続けた。と言う現代的合理性追求型価値からは程遠い物語りが、未だに舞台化され映画化される世の中は、捨てたもんじゃないかも。
本編の方はと言うと、まずはヘイリー・ベネットですよ。Swallowに続いてジョー・ライト監督とのコンビですが、歌がうま過ぎて「こりゃ吹き替えやな」と信じてたら本人歌唱だった。細目で透明感のある声が上に伸びること伸びる事。これはビックリもんですw
ミュージカルとしてのクォリティよりも、純粋に映画としてのクォリティの高さに拍手です。幕開け直後の劇場シーンの衣装・内装・調度品の手抜き無し感。金掛けてます!時間掛けてます!力入ってます!って言う作り手の本気度も好感が持てます。
言葉の持つ力をテーマにしてるだけあって、脚本・台詞にも神経使って仕上げた感じがマンマンですもん。要所を締める「決めゼリフ」がいちいち文学的でハッとします。
音楽はスノッブでキラーソングらしいキラーソングが無いってのが痛いけど、劇映画としての品質感だけで十分に満足できました。
良かった。結構。
ーーーーー
3/2 2回目
やっぱり音楽が今一つで、これが痛いですw
いや、なんか、ありきたりなんです。Scoreそのものが物足りないと言うよりも、演奏・録音なんだと思うんですけど。厚みを出すなら、もっと出して欲しいし。クリーンにするなら、もっとシンプルにして欲しい気がするし。中途半端だと感じてしまいました。
と。ですね。
キラーソングが無い。また、主役以外に、歌だけで観客を魅了する歌姫も歌の王子様もいない。これは、Musicalとしては致命傷にしか思えないんです。
一方では。純粋に映画としての造りこみは緻密でため息が漏れます。
お互いが姿を見ることなく愛を語り合う場面。
シラノが息を引き取る場面。
2回目の方が感情移入してしまい、2か所でポロリーン。
良かった。とっても。
我が思い出の映画のミュージカル作品
大昔、今から35年以上前にジェラール・ドパルデュー主演で同じ作品を映画化している。
この映画こそ我が映画史に残る第一位の作品と言ってもよい作品だった。
その「シラノ・ド・ベルジュラック」をミュージカル仕立てにしたのがこの作品。
ただ幾らか違うところもあって元々原作のシラノは鼻が巨大で
それが容姿のコンプレックスになっていると言う設定だった。
今作のシラノは鼻が巨大ではなく所謂小人症で
それが容姿のコンプレックスになっていると言う事。
あと昔の作品は基本的には原作の戯曲に忠実で
英語ではなくてフランス語で作られていた違いがある。
意外とこの違いは大きくマトリックス リローデッドのメロビンジアンの台詞を思い出す。
「フランス語はお気に入りだ。特に、相手をののしる言葉がね。まるでシルクで尻を拭くかのようだ」
まさにこの通り。
即物的な表現の多い英語では原作のもつ流麗さを表現しきれてない感じがする。
その点がマイナスだけど基本的にはストーリーはほぼ同じ。
物語自体がよく出来ているから
基本的には昔通り泣けた。
ただ戯曲にはある台詞がバッサリ無くなっていたりするのが少々残念かな?
シラノは毒舌家で有名だから敵も多かった。
だから修道院に向かう道すがら建物の上から木材を落とされ
それが頭に当たり致命傷になっているのだが
それが描かれてない。
だから死ぬ間際が唐突な感じがする。
あと本当はロクサーヌが「私が愛していたのはシラノだったのね?」と来られた時
本当は「違うんだロクサーヌ。」と最後の最後までシラノは打ち明けなかった。
何故ならそれはクリスチャンに義理を果たすためなのだが
今回その下りは最後の最後に「私が愛したのは誇りだ。」と一言で済ましている。
いやー違うよ!ここが最大の泣きどころなんだからさー。
もっとちゃんとやってくれよ!と思う。
昔の映画では最後の最後までロクサーヌに愛してるとは言わず
もちろんキスシーンも無し
「天に熨斗つけて傷ひとつない私のハートを返す。」と言う言葉でシラノは絶命する。
そこが良くてもう涙ドバドバ出て
それか流麗なフランス語と相まって堪らないのだけど
その点はちょっと今回残念かなあと思う。
いや泣けたは泣けたから悪くはないと思うけど
もうちょっと細部に凝って欲しかったなあと思う。
まあそう言うのは今の時代ではないんでしょう。
できれば昔のジェラール・ドパルデュー主演の「シラノ・ド・ベルジュラック」を見て欲しい。
ああそうそう。
ロクサーヌの配役だけど昔の映画は
アンヌ・ブロシェという女優さんで本当に息を呑むほどの美しさだった。
今回のロクサーヌはヘイリー・ベネットと言う人で
綺麗と言うより天真爛漫な可愛さのある人だった。
なんか昔の加護愛に似てるなと思った。
どちらがお好みかはいろいろあると思うけど
今回の方がより現代的かなとは思う。
まあでも昔ほどではないけど泣けました。
シラノは原作がよく出来てるんで
なんだかんだで名作だと思います。
昔の映画が5点満点だから一点引いて4点と言う評価ですね^_^
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