「思ったBOTの感想」渇水 にあさんの映画レビュー(感想・評価)
思ったBOTの感想
姉妹の近所のおばさん含め、
みんな渇いてるんだなあと思った
渇き、という言葉は、
いろんな意味を持たせられる便利さがあり
今の社会においては良いテーマだと思った
滞納分の集金と停水、
これは女性にはできない、
というかさせられない仕事だな、と思った
加害性が高すぎて二次被害が起こりそう
直近2,3ヶ月は払われてるけど
その前の1ヶ月分が滞納状態になってたとかで
事前通知・訪問なく水道を止められたことがあるので
ちゃんと事前告知と訪問で
水道止めるお知らせしてくれるの
親切で優しいな…と思った
姉妹、目の前で自分らを救ってくれた大人が
大人に取り押さえられるの見たら
トラウマになるのでは?と思ったけど
悪い思い出にはならなかったようで良かった
児相、必ずしも姉妹セットで居られるものでも
ないのではないかと思うので、
なんか…先の人生が幸せだといいね、と思った
水道局員である男の言動、後輩の言動、
すごく男の人という感じで引いた
特に結婚理由に「向こうが妊娠したから」の発言は
あるあるだとは思いつつ他責の強さに嫌悪感が生まれ、
1人で可哀想な男の姿を見せたら可哀想がって
奥さん戻ってきますよ系のオンパレードも
本質を見ようとしないのか見ることができないのか
あまりに相手を馬鹿にした発言という感じで
全体的に薄っすらと、
でも明確に超えられない境界線ができるような
そういうしんどさがあった
本当は誰かに理解してもらいたいし分かり合いたい
けど上手く人に甘えられないし心を開けない
大した実力はないけどプライドは高め
自分には足りないところがたくさんあると言いながら
誇示はしないけど自分に自信があって
いつか自分の凄さをどこかで見せつけたいと思っている
けど何かをやり遂げたり挑戦するほどの力も気概もない
そしてそれを指摘してくれる人もいないし
仮に指摘されたら疎ましいと遠ざけ遮断する
生田斗真の役はこういう男性で、
世の中にはこういう男性結構居るかなと思っていて、
この映画が好きという一定数は
その辺りで構成されるのではないだろうか、と思った
最後に何もしてないのに
息子からいい感じの連絡が来るとか
この手の男性のご都合主義の妄想願望という感じで
生田斗真に共感できる層の人たちには
なんだかいい映画だった、という感想を抱かれてそう
音楽かなり好きだなあと思っていたら
音楽 向井秀徳だった
ナンバガの再始動時に聴いてみてハマれなかったけど
もう一回聴いてみようかな、と思った
生田斗真の肌の汚さがやばい
お姉ちゃん役、能年玲奈みがある
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<あらすじ 覚書>
複雑な家庭で育ち親の愛を知らない水道局員の男
自分は自分の親しか知らないから
自分も同じ親になりそうで
息子と関わるのが怖いと家族に距離を置く
奥さんがそれなら3人の家族の形を見つけようよと
寄り添ってくれても聞く耳持たずで自身の世界に逃避
奥さんが子を連れて出て行ってからも
なぜ出て行ったのかや
どうしたら帰ってきてもらえるのか
全く見当がついていない様子
男は毎日滞納者の家を回るが、
滞納者たちは物事に優先順位をつけ
絶対に払えないわけではないはずなのに
水道料金は払われず、拒まれて悪態をつかれる日々
でもその多くには明らかに困窮した暮らしがある
料金未払世帯に、父親が出て行き、
中卒で男と寝ることでお金を得ており
夜は家を空ける母親、小学生の2人姉妹の家庭があり
その2人姉妹を思って停水を延期したり
停水する際も事前に水を溜めるのを手伝ったりする
一緒に回っている後輩は
なぜこの仕事を選んだのかや
水を止めるの嫌だなって思わないかとか
水は無料でいいと思うとか話しかけてくる
これは規則だからそういうものだから
ただやることをやるだけと
思っていたのか言い聞かせていたのかの気持ちと、
どうにかしてあげたい救いたい気持ち、
無力な自分、そこに重ねる自分や家族のこと
そんな中思い立って奥さんの実家に突撃し
息子と3人で海に行こうとするが断られる
いつも1人でいることが性に合っていると思っていたが
妻子に出て行かれてどうにも寂しいと訴える男に、
妻は「寂しいなんて言わないでよ、
三人でいたっていつも寂しそうな顔をしてたじゃない
いつのまにか崇も同じ顔をするようになって」と返す
息子は奥さんの実家が営むにぎやかな食堂で
たくさんの人と接するうちに明るさを取り戻したらしい
ある日姉妹の姉が万引きする場面に遭遇し
タガが外れた男は
勝手な権限でその家庭の水道を開け、
水不足で水道管の閉められている公園に行き
じゃんじゃんに水道を出して子供達と水浴びし
子供達に笑顔が戻ったところで
他の水道局員が来て男を取り押さえる
そこに蛇口からの水に代わるように
日照り続きだった地に雨が降る
男は逮捕されるが、
退職願いを出すことと引き換えに
市からの訴えは取り下げられることとなり
(退職金満額支給)、
児童連れ回しも罪には問われず
社会に戻ることができた
そして息子から「海に行きたい」と電話をもらい
エンドロール