「結婚祝いは当り棒」渇水 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
結婚祝いは当り棒
物理面と精神面での渇きを同期的に描く、という発想の通り、捻りのない作品でした。
まず、色々と盛り込み過ぎ。
半端に退場させるくらいなら、門脇麦のエピソードはもっと薄くていい。
(あの男も、旦那がいるという時点で軽く引いてたから上手くいかないだろうなぁ)
姉妹との交流がメインなら、局員の業務は削っていい。
そういったものがありながら、岩切の家庭問題の描写が薄く、生い立ちも軽く台詞で触れるのみ。
なんだか焦点が合いませんでした。
最後のテロも、姉妹を笑顔にするぶんにはよいが現実的な問題は解決しない。
おせっかいおばさん(伝え方は悪かったが…)に水をかけておいて、結局児相扱いも収まりが悪いかと。
会いに行った日から『勾留』という悪い情報しか増えてないのに、息子との溝が埋まるのも意味不明。
全体の演技は悪くなかったし、子役も(『怪物』には遠く及ばないが)十分上手い。
反面、汗や陽炎など暑さへの表現が足りず、テーマの割に涼しそうなのは非常に残念。
一番良かったのは後半の音楽。
滝のシーンとテロのシーンでのギターは、映像を見ながらアドリブで弾いたんじゃないかってくらい感情の動きに沿っていた。
他人を潤すことで癒やされる渇きもあるんだろうなぁ、というのと、少し雨の日も甘受できそうかな、という感想。
本気で水のみに料金払ってると思ってる大人は、あんなに多くないと思いたい。
確かに強調がすごかったです。
そうですよねー。
あの度重なる強調が岩切とともに観客のストレスを上げる、という意味では、ある意味効果があったのかも…。
しかし、今でも嫌な後味があります。
返信ありがとうございました😌
確かに、水のみの料金ではないとわかりますよね。ちいさなこどもに誤解を生むなぁとおもったら
磯村さんが、それじゃ自分たち(その仕事に携わるひと)が食べていけなくなる(つまり水を届けるまでのたくさんの仕事が存在している)のような、そんなセリフを言ったのがそのフォローだったのでしょうかね。