チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズのレビュー・感想・評価
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何でもありのブラックコメディ
【概要】
チップとデールがアニメシリーズで活躍し、その後の世界が描かれます。
私はそのアニメをあまり知りませんが、この映画単品だけでも楽しめる作品となっていました。
【感想】
全体的にハリウッド業界の闇を描いていて、俳優の裏側や海賊版について描写している印象が強かったです。今作にはディズニーだけでなく、他社キャラのカメオ出演や日本アニメのネタも多かったです。特に、不評だった初期デザインの実写ソニックも登場しただけでなく、物語上で重要な役割を果たした展開は予想外で驚きの連続でした。
また、中年になったピーターパンを悪役にした設定は衝撃を受け、子役のその後を現実的に描写されていて少しかわいそうだなと思いました。それに加え、最後でトランスフォーマーやマリオのキラー的な大砲など、様々なキャラのパーツがごちゃ混ぜとなった姿に変身した時は、あまりのカオスな光景に混乱しそうになりました。
【全体】
ディズニーが、ここまで自由にネタをぶち込んだのは珍しい印象を受けました。
何でもありで、やりたい放題な楽しい映画でした。
カートゥーンの魅力を再認識
往年のカートゥーンキャラクターコンビが、1人は「CG手術」を受けて立体的なCGキャラクターに、1人はカートゥーンのまま暮らして保険会社のセールスマンになっていた。生身の人間と架空のキャラクターたちが共存する「ロジャー・ラビット」的な世界観を舞台に、失踪したかつての仲間を救うために再会し、人間の警官とともに事件に立ち向かう、という筋書き。
カートゥーンの人気はなくなったからCGで全身手術をするというのは、皮肉が効いているというか、なんというか、とにかくユニークなアイデアだ。これによって実写、CG、カートゥーンの3パターンの存在が一同に集まる奇妙な映像空間ができあがった。CGとカートゥーンのアニメーションはやはり全く別物なんだと再認識した。どちらが優れているという話ではなく、別の魅力を持った映像表現なんだと、この作品は主張しているかのようだ。CGアニメーション全盛の時代だが、アメリカでもかつてのカートゥーンの魅力を再認識する動きが活発になってくれると嬉しい。実写共演の「トムとジェリー」もあったことだし、懐古趣味を超えて、新たにカートゥーンの魅力を追求する作品がでてきてもいいのではないか。
安易なブラックジョークとメタフィクションで、様々なファンを不快にさせる駄作
私が最も主張したいことを先に書きます。
「チップとデールでやるんじゃねえ!!!!!!!!!!!!!!」
他の低評価の人が書くように、
映像の綺麗さや、アクション・ギャグ・泣けるシーンありで、見ていて面白いと思うところは多々ありました。
しかし設定が非常に残念で、監督は【チップとデールの大作戦】を好きではないんだろうなという、原作リスペクトに欠ける部分が節々に見て取れるため、
子供の頃大好きだった作品の思い出を踏み躙られた気分になりました。
●過去作の「レスキューレンジャー」は、フィクションという設定
この映画では、過去作の「レスキューレンジャー」はお芝居であり、フィクションという設定です。
まず開幕から、もうこの夢オチ並みに擦られまくってるチープなB級設定やめてよ…となりました。
多分レスキューレンジャー設定を無くさなければ、監督のやりたい話ができないんだろうなと、そういう思惑を感じました。この時点で見るのをやめれば良かった。
だって私は『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』が好きなのであって、アキヴァ・シェイファー監督お得意のナンセンスコメディを見たいわけじゃないので。
●ガジェットとジッパーが結婚している
「レスキューレンジャー」がフィクションの時点で原作リスペクトは無いのはわかっていますが、監督の「ガジェットとジッパーと結婚してたらなんとなく面白いんじゃねwww」みたいなのが見えて、落胆通り越して寒かったです。
●悪役がピーターパン(本人です。)
悪役がピーターパンってのも、「オッサンピータパンってウケるっしょwww」みたいな感じで、ムキムキのアンパンマンや、ヤクザサザエさんとかを見ているような感じで、ハイハイそういう感じが監督は好きなのねとしか思いませんでした。
その悪役ピーターパンも偽物で、最後に本物ピーターパンが良いところで一瞬助けてくれるとかがあれば納得できたのですが、そいういうのもなく、シンプルにピータパンアンチみたいです。
●元ネタがわからないと楽しめない部分がある。
映画ネタなどがわからないと理解できない箇所があり「?」ってなる。
ΩΩΩ<そんな映画多々あるだろー!!!
という声が聞こえそうですが、こう答えます。
「えっ!?なぜ【チップとデールの大作戦】で!?!?原作アニメそういう感じだっけ!?!?違うよね!?!?オリジナルでやれば!?!?!?」
以上のことから、【チップとデールの大作戦】を踏み台として、監督お得意のコメディ映画を見せられた感じです。
アキヴァ・シェイファー監督が好きで、チップとデールの大作戦は見たこと無いって人だったら楽しめるかと思います。
CCOのジョン・ラセターが退社してから、ディズニーの【夢】の部分の描き方が下手になっているように感じます。
最後に…
チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズが好きな人は見ない方が良いです。私は後悔しましたし、過去作を見ると【懐かしい】より【悲しい】になるようになりました。
だって「レスキューレンジャー」はお芝居なのだから。
”不気味の谷”は世界共通認識
ディズニーのみならず、あらゆるキャラクターのその後を描いているのは面白い。
”不気味の谷”は世界共通認識なんだな。
映画の展開は子供でも安心して見られる定番展開だけれど、大人は細かいところにツッコんで楽しみたい。
今まで観たことがないジャンルの映画だった。
『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』鑑賞。
*声の主演*
石川界人
野島裕史
*感想*
ディズニープラスで鑑賞。
これは凄いモノを見てしまったな~。チップ&デールのアニメが現実世界に現れて、大暴れするバディムービー。
海外のアニメキャラが沢山出てきますし、2Dアニメ、3Dアニメなどなど、リアルな世界と上手く融合されている為、今まで観たことがないジャンルではありましたが、個人的には面白かったです。
ストーリーの方は普通でしたが、敵があのピーターパン、、? ピーターパンファンは観ない方がいいかもしれません。(^^;
最近、ネットで一時期話題になっていた、キャラクターも登場して、正直ビックリしました。(笑) ブラックユーモアのある描写もあるので、好みに分かれるかと思いますが、僕は面白かったです!(^^)
チップ&デールのアニメが観たくなりましたw
時代に取り残されたキャラたち大集合。
かつてハリウッドのスターだったチップとデールが再度タッグを組んで、失踪事件の調査をする話。
色んなキャラクターが通行人として登場する『レディプレイヤー1』みたいな感じなのだけど、その登場するキャラがメインストリームじゃない。「なんかこいつ見たことあるけどなんだっけ?でも懐かしい!」という感覚に襲われる(笑)
そもそもチップとデールって定番キャラとしてずっといるけど最近はちょっと脇にされてるイメージ。お金になりそうな作品名はもう一度リブートされるのにその他は過去に置き去りにされてるんだなぁと、色々出てくる何となく見た事ある懐かしいキャラ達を見て思った。
というか、ピーターパンの変身後の顔あれマリーちゃんよね??あんな可愛いマリーちゃんをトラウマ級に変えたのディズニー攻めすぎ(笑)てかマリーちゃんもチップとデールも私が小学生の時人気あったキャラだからなんか悲しいよ(笑)
懐かしいと言えば、舞台装置とか人間とアニメの演出の感じがすごくディズニーチャンネルっぽくて、これもまたノスタルジーだった。この新しいものを見てるけど懐かしいものを捨ててない、だからチップは2D、デールは3Dのでこぼこなのかな。
この作品自虐も多くて、私は「不気味の谷」が1番笑った。2000年代初めのCGはこうだったと言われてたけど明らかに映画『CATS』(2019)の猫いて、すごいディスってて笑った。
見て後悔、もう忘れたい...
話っは長いがご了承ください。
最初の方は良かったけどまず声好きになれない。あのいつもの声が好き
それに世界線がいかれてる とてもディズニー関わりとは思えない
それにガジェットの話になるんだけどジッパーと結婚してるし、アニメの中のチーデーのガジェットの取り合い(?)は何だったんだ?そこはチーデーのどちらかだろ!または結婚しないという選択できたんじゃない? ジッパーはモンタリーの相棒だし一緒に住めばいいじゃん。 (ジッパーの声最悪)
監督はどうしても結婚させたかったのかな??
それに何と言ってもチップとデールの大作戦をチップとデールが演じてたというところに疑問しか思いつかなかった、なんで演じてたと言う設定にする? ふつうにチーデーの経験した冒険ということでいいじゃん!ガジェットは天才じゃないみたいになってるしキャラ設定かよ...
ほんと、アニメ版のチップとデールの大作戦はなんだったんだ?て思うようになったからこの映画は本当に起こった話とは見れない! どちらかと言うとファンムービーレベルだな。見て後悔した
中盤になるとピーターパンが大人姿で登場、もう子供心なんて忘れてるような感じで出てくるし子供の夢を壊す作品... 今までで一番の駄作...
アニメは最高だったのに
見ないことをおススメします!!!!!!!!!!!!!!!!!
後悔します!!!!
賛否分かれると予想される
僕は面白かったけど、賛否あると思われます。
世界観は面白いんだけど、
キャラの背景はなんか嫌。
特にピーターパンファンは見ない方が良い。
ディズニーキャラの中でも
チップとデールが一番好きなので、
最初の彼らの過去は気まずいものがあったけど、
色んなディズニーキャラが出て来て面白かった。
ディズニーらしからぬ毒っ気を受け入れられるか
どうかで評価が変わると思う。
受け入れた僕でも、
ディズニー自身がこれをやっちゃうんだ!
と言う驚きがありました。
ただ物語自体は面白かったと思います。
イカれている
昔のチップとデールを現代リメイクしたものかと思いきや、メタなネタが満載の狂気のコメディでした。ディズニーは子供のころ見てた程度で詳しくないですが、とても楽しめました。アメリカのアニメーションファンだったら、爆笑が止まらないかと思います。
とりあえず頭がおかしいので見るべき。
映画好きにはたまらない、映画に詳しいとつまらない作品
おそらくこの作品は映画好きはもちろん
映画の作成会社、著作権と言った大人の都合はより理解してる人にはかなり面白い作品になります。
よく見ると「それアウトじゃね?」がたくさんありエンディングには唯一ディズニーキャラを他社に出演させた某格闘ゲームのオマージュだったり
とにかく映画好きにはたまらないコメディでした。
しかし、
ディズニーランド、シーが大好きなミッキーフレンズが好きなエセディズニーファンには恐らくこの作品は拒否反応を起こすかもしれません
まず、チップとデールの声のギャップディズニーの世界観他にもありますがディズニーならではの世界観をぶち壊してるのも事実です。
私は寧ろ好きでしたが
これを見る人は
ディズニーが好きな人はオススメしません
映画が好きな人にはかなりオススメします。
みててシュガーラッシュオンラインを思い出したし
さっき言ったとある格闘ゲームのオマージュがまさがディズニーverで?とワクワクもあります。
まぁ一言で言えば
観る前にディズニーの映画会社の傘下を調べてほしいです
キャラクターコンテンツをディズニー自ら解体?
何しろカオスな作品笑
MCUのマルチバース構想が可愛く見えるレベルの
世界観無視のキャラクターの入り乱れぶりで
画面を見てるだけでクラクラしてくるが
そのカオスっぷりこそ本作の最も意図したところなのは間違いない。
チップとデールコンビの復活!という話の大筋の軸はあるものの今作の最大の目的は ディズニーという巨大企業のキャラクターコンテンツを大いに馬鹿にし破壊する というこの部分に尽きる。
まずメインの悪役の扱いからして こんなことやっていいのか笑 とびっくりするレベルなのだが、とにかくディズニーが抱えるキャラクター達のイメージを逆手に取って茶化したりなんなら 台無しにする ということに徹しており、これ見たあとだと「ファンタジーってなんだろう…」笑 と不思議な疲れを感じるぐらい
そしてそれを他ならぬ ディズニー が自らやっているというところがポイントなのだが、個人的には本作はある種 免罪符? 的な位置付けとしてディズニーが製作しているのではないかという気がする…
世界最強のキャラクターコンテンツ企業として君臨しているディズニーだが、安易なリブートだのリメイクだのでキャラクターをいじくり回しすぎ みたいな批判的な意見があるのも事実。
となればもういっそ自らの手でもうこれ以上ないくらいキャラクターを破壊し尽くして、ある種 行くところまでいった 作品を作ることで、この後のいろいろな動きを取りやすくしているということなのかもしれない と穿った見方をしてしまったりする…
確かにこの作品の後ならちょっとキャラクターの設定をいじったりしたところで今作ほどはめちゃくちゃになってる感は少ないだろうし、何しろそうやってキャラクターをいじくり回すことをディズニー自らが誰よりも茶化し、馬鹿にして見せているのでもう外野がとやかく言いづらくなったのは間違いない
そしてそれでもミッキーマウスには手を出さない辺り実は色々と周到に計算された破壊活動という気がしてならない笑
誰があそこに見切れてた! とかのイースターエッグ的なディティールはもうこの際いいでしょう笑
話運びのスムーズさとか旨さとかそういうのはもう完全無視!
面白いかはべつとしても、大変興味深い一作であった
幼少時代の思い出と大人になった自分
幼き頃、VHSでチップとデールの大作戦を何度も見ていた自分には非常に惹かれた今作。
オリジナルを知っていると楽しめる小ネタ、知らなくてもたくさんの映画のパロディなどが良いスパイスになっている。
全編に渡って軽いノリで進んでいくが、要所要所で忘れられてきたキャラクター達の悲哀が感じられる。
完全に子供受けは狙っていない、あの時から大人になった自分達に向けたメッセージなんじゃないかと思った。
友達と気まずくなってしまったチップ
何か依存するモンタリー
大人になる悲しさを背負ったピーターパン
昔の仲間との再会
全部自分も通ってきた道なんだと。
無限に広がる映画コンテンツで、時には彼等のような懐かしいキャラクターのことも思い出してあげたい。
話は逸れるが幼少期には、同じ話をオリジナル版のVHSを擦り切れるほど何度も見たが、今はディズニープラスで全話見ることができる。
いやはや良い時代になったものである。
【かなり人を選ぶ奇作】
気に入れば、信じられないくらい面白い
気に入らなければ、気まずくて見てられない
物凄く尖りまくった作品!
小ネタ満載なので内容には触れないけど、
「夢の国」に浸りたい派は観ない方がいいかもね…w
僕はこういうの大好き
ディズニーのテーマパーク部門とスタジオ部門は別部署
どの会社も部署がある。
ディズニーにおいても、
映像制作スタジオが作るディズニーイメージと
テーマパークが作るディズニーイメージとは
同じ会社内ながら、部署のあいだでちょっと違う。
特に日本の場合は、オリエンタルランドの存在がある。
京成電鉄と三井不動産あたりからの千葉浦安沖埋め立て事業出身の会社であるオリエンタルランドが
東京ディズニーリゾートというブランドイメージをコントロールしている。
日本国内においてはブエナビスタジャパンよりかなり大きな社会的影響力を持っている。
この映画を、ティンカーベルがシンデレラ城で魔法をかけている、
夢と魔法の王国イメージで見ると、けっこうどギツい。
むしろ、サタデーナイトライブを意識した方が良さそうだ。
出身のコメディアンがウィルスミスにビンタされてニュースになっていた。
彼らのギャグはコンプライアンス的にセーフなのかアウトなのか、ギリギリの線を狙いがちなのだ。
この映画も、製作者や出演者はサタデーナイトライブ出身の人がけっこういるみたいだ。
おそらく彼らなりに愛情を込めて、本作品で徹底的に笑わせたいと思い、がんばってギリギリのギャグを盛り込んだ結果、できました。というのが本作品なのではないか。
私にとってはそういう補助線を引いてから観た方が良いと思われる作品であった。
ところが、我々にはサタデーナイトライブを日常的にテレビで観る手段ってあんまりないわけです。
ていうか一度も観たことない。
逆にこの映画を観ることによって、迂回的にサタデーナイトライブのギャグの責めぐあいを日本人として勉強する、という、なんだか本国の人に教えたら気の毒に思われそうな複雑なことをやっていたような気がする。
アニメの歴史 × ハリウッドの現在 = ぼくら世代の"ロジャー・ラビット"
"いいとこ取り"ならぬ自虐的ブラックジョーク/アメリカンユーモアを交えてアニメーション表現の現在地と歴史を最高のエンタメとして一纏めにしてみせた見事な"大作戦"!今の時代、もう黒歴史は忘れるのではなくドンドン積極的にネタに=むしろ忘れさせないくらいリマインドして笑い飛ばすもの!!
"リスクを避けることが最大のリスクだ"
テンポよくおもしろい確かにコレは紛れもなくリスクテイカー。驚異の入れ子構造で真の賢さと遊び心、そして常識を覆そうという大胆な野心が素晴らしいスタッフの尽力や情熱、映画人たちの歩みと共にある。昨今のリブート・ブームという時代の流れに自覚的、客観的に一石を投じる深い洞察。なんでも実写化と称して、同じコンテンツ/タイトルを擦り倒しては何度も何度も作り直すお馴染み手法。『ジャングル・ブック』に端を発するような昨今のその流れに例えば『ソニック』や『トムとジェリー』なんかも。そうしたことを"CG整形"、"アニメキャラクターの失踪"、"古いキャラクターには厳しい時代"として巧みに織り込み扱っている。他にも著作権法や、闇スタジオに売り払ってブートレグ海賊版。
歴史ある手描きアニメと現在進行系の3Dアニメの同居。それだけに留まることなくアニメーション表現の歴史と進化が混在しては、手描きアニメから3DCGアニメその変遷・過渡期やストップモーションアニメといったあらゆるアニメ手法が同一の世界の中に同居している。進歩の歩みや変遷と創造性を決して無駄にしない。楽しく見て学べるし、知らなくてもこれを機に興味を持つキッカケになるかも。何より現実世界を皮肉っていて自虐的すぎて笑っちゃう。作画や絵のタッチが変わるたびに慣れ親しんできたファンとして受け入れるのに時間がかかるわけであってそうしたこと、イメージも本作の無縁じゃない。ディズニーの長年に渡る歴史と昨今の積極的なM&Aにおける傘下取り込み、絶対的コンテンツ帝国の為せる技。アニメを現実として業界のリアルにも目を向けては根幹やハートを損なうことなく面白おかしく描く。
我らがアンディ・サムバーグがデールということはつまりラップも…?作品が実際の生活になる。アニメキャラクターにも生活があってという発想・着眼点それ自体は決して真新しいものではないけど、そこからの掘り下げや表現方法が本当にお見事。駄作ならアメリカで僕と一緒に作れるけど、ハリウッドのホラ話にはうんざりだ。3作どころじゃない続編の嵐に、名前を変え品を変えタイトルだけ変えて、いつも焼き直しで新しい手はないのか?昔はかわいかった子役もいつかし"劣化"して忘れ去られていく。敵キャラが大人になっ(てしまっ)た中年ピーターパンというのもいい。2000年代初頭の"谷(バレー)"、目が『ポーラー・エクスプレス』。生気のない目。手描きアニメがどうとかではなくなくてすべてに良さがあって、それらどれも一つとして欠かすことなかったから今がある。友達はビジネスより大事だ!昔のアニメキャラクターがラップで復活なんて!ありがちクリシェ!! 黒幕犯人も?
勝手に関連作『ロジャー・ラビット』
過去の作品へのリスペクトが一切感じられないチープな作品
まず最初に個人的に良かったなと思った点を挙げておきます。
ひとつに映像表現と世界観描写。今主流の3Dキャラクターや昔ながらのカトゥーンキャラクター、そして現実世界の人間たちが共存してる世界観の映像表現はすごく良かったです。
次にとあるキャラクターの救済。
予告にも出ているところからある程度予測できるかもしれませんが、ある不遇のキャラクターが活躍する展開は観ていて楽しかったです。
……これ以外にもいくつも「いいな」「楽しいな」「面白いな」となったシーンや描写、表現は沢山ありますが、それらを台無しにするくらい酷い要素がてんこ盛りなのがこの作品です。
以下、悪かった点。
・安易な外見弄り
先程挙げた、とある不遇のキャラクターに関係することなのですが、とにかく外見に対するいじりが酷い。具体的に言うならキャラクターの名前に「ugly(醜い)」という単語が入ってるくらい酷いです。
昨今のディズニーの過剰なまでのポリコレ、或いはLGBTQ団体への配慮は確かに疑問視されても仕方がないことだと思います。ただ、今回の映画は観客に求められているポリコレに左右されない、自由な表現というのを完全に履き違えているような印象を受けました。時流の逆を行けばいいという話では無いと思います。
・とある有名ディズニーキャラクターを安易にヴィランにしたこと。
個人的にはこれが一番許せません。まだ未視聴の方に配慮するため名前は出しませんが、きっと実際に観れば誰を指しているかはすぐにわかると思います。
ヴィランと言っても色んなヴィランが居ますが、この映画のヴィランはとにかく凶悪でいい所なんてひとつもありません。最後も特にフォローされることなく物語から退場するような悪役なのですが、なんとこの悪役、誰もが知ってるようなディズニーキャラクターの末路という設定を持っているのです。
と言っても厳密には本人では無いのですが、ファンとしてはやはりそれで割り切れるものではありません。
ヴィランになったことは百歩譲って許容するとしても、そのキャラクターがヴィランになった理由が非常に大雑把かつ安易だったのも嫌悪感を抱いた大きな要因でしょう。リスペクトというものがまるで読み取れませんでした。
・チップとデールである意味がほとんど無い。
今回の映画は1989年に放送されていた「チップとデールの大作戦」のリブートという触れ込みで宣伝されていました。ただ、蓋を開けてみれば主役は「チップとデール」本人ではなく「チップとデール」を演じていた役者。つまるところ、私たちが知っているチップとデールのキャラクター性とは乖離した存在である、という設定で物語は進みます。確かに別人とは言え、本来の「チップとデール」に通じる要素は持っています。しかし、全くの同一人物では決してありません。
正直なところ、物語を展開させていく上で主人公たちが「チップとデール」である必要性が一切感じ取れませんでした。
この映画は下品なパロディやギャグがかなり多いですが、そのような作風にするのなら、オリジナルキャラクターでやればよかったのでは? と思うのは、やはり「チップとデール」である必要性があるように思えないからでしょう。
……とまぁ、ここまでボロクソに書きましたが最初に書いた通り映像表現は素晴らしかったですし、笑えるシーンも沢山あったのも事実です。若干滑ってる感はありますが、テッドやデッドプールなどのコメディ映画が好きな人は十分に楽しめるのではないでしょうか。
逆に昔のディズニー映画が好きだった人、アニメ「チップとデールの大作戦」に思い入れがある人などには受け入れ難い部分も恐らく沢山あるであろうことをここに明記しておきます。
そういう意味では私には合いませんでした。
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