母性のレビュー・感想・評価
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愛って何だろうと
聖地丸ピカにて鑑賞。
そこに愛はありました。
でも"そこ"がどこなのか。
矛先。熱量。裁量…。
全てにおいて判断力が試される映画母性。観る人によって証言が変わる面白さ。誰が悪くて、可哀想で、愛されて。議論し甲斐のある映画。
みんな誰かに愛されて、誰かを愛して。それが相思相愛であれば何より。でもそれが上手く交わらないのが現実。そのもどかしさを痛いほど母性から汲み取れる。心のどこかでその愛の行方に気づいているけど…。自分を愛してほしい。そのマインドは皆同じで。
だけど愛してくれない。自分の母であっても。けどどこかに愛は存在している事実。その愛が時に気遣いを。やさしさを。それを例え愛娘であっても強要というかたちで求めてしまう。ジレンマだけどやめられない。気づかない。
育児、教育として教科書レベルの教材とも言うべきミステリアスかつ教養的なストーリー、議題。母、娘のそれぞれの証言が導き出す愛のかたちとは。答えのないその議論に私たちが見出す未来とは。良い意味で頭が痛いほど考えさせられます。
ハッピーエンド、スッキリして劇場を後にすることが出来ないかもしれない。だけど確かな何かを感じとれるのは事実。それは愛なのか。やっぱり観る人によって変幻自在。それがこの映画の醍醐味であり、悩ましいところ。実に面白い。これこそ映画母性わたしの証言。
愛の形
原作は未読です
母性が人の持つ本能のように先天的に備わっているものなのか、後天的に携えていくものなのか────
主人公である娘の子が居酒屋でディベートしていることが映画のテーマのようにみせていますが。娘の子の中では 人には2種類いると言っているように明確に答えがあるようですね
そう結論付けるのが落とし所だったんでしょう
ただ 第三者視点で観ると 母親は終盤ある事件を機に、娘に愛情をちゃんと注ぎ出したように見えました
その上で娘がこの結論にいたったのは、違和感がありました
劇中 何度かありましたが。どうやら 娘の人は母親に愛されたいという想いが強い反面、実際 愛情を向けられると認識できないようです
娘にとって母親は言うことをきいて褒められることがあっても、絶対愛してくれることはない対象だからです
あそびがないんですね
祖母にあたる方も 最期に自分の過ちに気がついての決断だったと思います。劇中でも ほぼ唯一の非常に頭の良い常識人に描かれていますが、それでも間違ってしまったのは人の幸せに自分も当たり前に含めてしまったからかもしれません
この映画を観て 人の為を考えた時に 自分が居なくても良い環境を整える必要がある....と感じてしまったのですが、それはあのクズ親父さんと同じ⁉︎かもしれないと気がつきました...
母は無条件に子を愛すという社会通念を括弧に入れて〈母〉を問う
もっと悲劇的な母娘模様を想像していたので、鑑賞し終わった際、胸を撫で下ろすような気持ちであった。
テーマは、タイトルにもあるように「母性」であり、言語化してしまうと陳腐に聞こえてしまうかもしれないが、「女は娘であるか母であるか」といった言葉に表象できるようなテーマであると思う。
「母」や「母性」と聞くと、絶対的に無条件に子を愛してくれる存在なるものを思い浮かべてしまうが、そうした自明視された母性像を、剥ぎ取った上に成り立った映画であり、それゆえこの映画は、そういった社会通念に疑問を投げかけるのにも一役買っているように思われる。
社会通念を一旦留保した状況に鑑賞者を連れて行き、本当に「母」は無条件に愛を注いでくれる存在であるのかを問うという仮構。
この映画には、そうした仮構が備わっているように感じた。
私個人は、答えは出ていないし、今後出ないかもしれないが、考えさせられる部分が多かった。
私の母親はすでに他界したが、母親は子に愛情を寄せるのが当然だと思っていた。
しかし、母親もひとりの人間であるし、娘でもあるのだ。
そう考えると、私の母親はよく頑張って子供を育てたものだと思えた。
観てよかったと思える映画であった。
実は2人の男性が奮闘している。
3つの“母と娘”を描き母性とはなんぞやを追及してゆく湊かなえ原作のミステリー。母の視点、娘の視点により同じ出来事が違った物語に見えるって手法なんですけど、正直なんかいまいちだった。
それぞれにもっと激しい感情の動きとか、剥き出しの敵意があってもよかったのかな。永野芽郁のあの可愛らしい口調が母親との確執をぼんやりさせてしまった印象。全員高畑淳子くらい振り切ってたらもっとドロドロして面白かったかも。
あの何もしないのに下衆い父親に三浦誠己の配役はめっちゃ納得。私の中では誰よりも存在感があった。亨君も人格者で良かった。最後はみんなそれぞれ母性が育ってゆくよね、めでたしめでたしみたいな軽さで、やっぱなんか違ったかな。
ここでも鳴くザリガニ
本当に、『愛』って一体何だろう
一組の母娘の姿を通して、『愛』って何だろうと問いかけ、絶妙な心理描写等で深く掘り下げて、その答えを導き出そうとする力作だね
そんな本作をいっぱい想像力を働かせ、考えに考えて観終えても結局、その答えは見出せなかったのは単なる私が未熟者だからなのか…
なぜ『愛』するのか、何のために『愛』するのか、そして、『愛されたい』って一体どういう心理によるものなのか、等と改めて沢山考えさせられた
そんな『愛』とは何かを追求した本作の深みや重みには、口がぽかーんとなる事が多々ありましたね
『愛』についていっぱい考えさせられたのと同時に、学ぶ事も多かった
その最たるものは、結婚は、一時の熱や勢いではなく、ちゃんとしっかりと時間をかけて、ゆっくりじっくりと相手を厳しく見極めてから決めるべきであると!
シリアス過ぎる演技の評価は?
「母性」とタイトルがついている割には、映画を見終わっても「母性」が何かについて納得のいく答えはなかった。むしろ余計に分からなくなった。娘が母に愛されたいのは「本能」だが、母が娘を愛するのはどうやら「本能」ではないらしい。ルミ子は娘が生まれても、母になり切れず、自身が娘のままであった感じである。「母性」の特徴は「無償の愛」である。何も見返りを求めず、どんなことがあっても無条件に娘を信じ愛することである。ルミ子は自分が母の愛を得るために行ってきた(打算的)な方法を娘にも要求してしまった。自分が「娘」のままであり、「母」になれないのを、ルミ子はずっと自覚しないまま娘を愛していると思い込んでいたようだ。清佳は母から愛されているという実感が得られずずっと苦しんでいた。そんな気持ちのすれ違いが生んだ悲劇だ。
相容れない二人の「愛の形」が、湊かなえ一流の「事実は一つだが、真実は人の数だけある」という物語になった。同じ場面でも声の調子や表情などの違いによって、受け取る側の真実は全く別物になることもある。そんな違いを微妙に演じ分ける戸田恵梨香と永野芽郁の演技に注目であるが、正直二人の気持ちがよく分からなかった。二人は「ハコヅメ」でコミカルな演技で楽しませてくれたが、本作ではシリアス過ぎる演技で我々を悩ませてくれた。
女性の感想が聞きたい。
面白い魅せ方でしたね、嫌いじゃないです、ただちょっと被りすぎかな、...
胸糞悪いところもありつつ
原作未読ですが、全ての元凶はルミ子の実母?
戸田恵梨香、大地真央、高畑淳子と三者三様の母親像だが、私は大地真央が一番怖かった。
常に張り付いたような微笑みと優しく真っ当で母性に溢れている内容なのにどこか操り人形のようなセリフ回し。内面の葛藤みたいなものが全く感じられず、生活感のない佇まい。
無表情で冷たい戸田恵梨香や叫び暴れ罵倒しまくる高畑淳子よりも現実感がなくて内面が窺いしれない、、。怖い怖い。にこやかに微笑みながらなにかとんでもないことしでかすんじゃないか?とドキドキしてた。
そしてそのとんでもないことは愛しんで育てた娘が、自分が産んだ娘を愛せない母親となることで成就した。そして異常に正しさに拘る孫娘の姿。
ある意味どこか歪んだ登場人物ばかりでストーリー云々よりも人物造形が濃くて面白かった。
正直、嫌だなーって感じちゃうのは─
視点を変えて語る手法、理解できるんですけど、何か形式的すぎて全くリアリティを感じない・・・話も嫌だし・・・いや、嫌だと突き放そうとするのは意外と真実味を帯びているから?どこかしら何かしら自分の体験した嫌な思い出とかぶるから?ふわっとした現実感、歪みに歪んだ近しい関係・・・まさに今生きている世界の現実を目の前にさらけ出されている、だから嫌だ、この作品もこの現実社会も何もかも嫌だー!ってな気持ちです。だからこんな作品認めたくない、どんなにみんな一生懸命に創作していても受け入れるわけにはいかない。あー見たくはなかった、見なければよかったこんな作品・・・それでもどうにかこうにか自分の居場所を見つけながら生きてゆくんだなぁ、とまぁ色々と訳の分からない感情を想起させてくれた映画でした。
こんな作品創り出すなんて…すごいですね。
で湊かなえは作家辞めてどうすんの?
2022年映画館鑑賞70作品目
12月4日(日)イオンシネマ石巻
6ミタ0円
監督は『ロマン子クラブ・エッチがいっぱい』『機関車先生』『余命1ヶ月の花嫁』『軽蔑』『雷桜』『きいろいゾウ』『ストロボ・エッジ』『彼女の人生は間違いじゃない』『ノイズ』『あちらにいる鬼』の廣木隆一
脚本は『窮鼠はチーズの夢を見る』の堀泉杏
母に愛されたいが娘を愛せない女ルミ子の話
母に先立たれ今度は口うるさい義母につくすルミ子
予告編からの印象とはちょっと違う内容
死んだんじゃないのか!
共感できなくてもわりと楽しめる方だがこれはちょっと・・・
女じゃないし子供もいないから理解に苦しむのかな
女は2種類論で納得できた試しはない
駄作かといえばそうでもない
評価が低いレビューを読んでみたが一ミリも共感できなかった
某監督の長めの遺作みたいな苦痛は感じなかったし新聞記者のような全体的に出来の悪さを感じることはない
こまわりくんが話を逸らすときに異次元の世界に入ってしまうことがあるがそれがずっと続いている感じ
傑作なんだろうけどウォーホルやリキテンスタインやミロの作品を初めて見た感じに似ている
ビールだって初めて飲んだときは不味かったけど大人になってしばらくしたら美味しくなったし今ではアサヒの黒生にハマっている
そういうことだろう
最後は観た人に委ねるような謳い文句は宣伝する側もよく理解してないのでは
わけのわからないものを薦めるのはいかがなものかと
あと歯茎の笑顔はやっぱり嫌い
それにしても湊かなえは作家辞めてどうすんだろう
朝まで生テレビのレギュラーになって映画監督を殴るのかな
出演者で一番気になったのは山下リオ
若い頃と随分顔が変わってしまった気がする
ますます山村紅葉っぽくなった
田所ルミ子に戸田恵梨香
ルミ子の娘・田所清佳に永野芽郁
ルミ子の夫・田所哲史に三浦誠己
ルミ子の友人・佐々木仁美に中村ゆり
哲史の妹・田所律子に山下リオ
田所清佳(幼少期)に落井実結子
神父に吹越満
清佳の同級生・中谷亨に高橋侃
ルミ子の義母に高畑淳子
ルミ子の母・露木華恵に大地真央
まったくピンとこなかった
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