「“母親“という役割」母性 Y Kさんの映画レビュー(感想・評価)
“母親“という役割
感想
歪んだ愛の親子物語に重苦しさと切なさの感情を抱きました。
・物語構成
母→娘→クライマックスという様に視点を切り替えて年代別に描く脚本が小説の世界に入り込んだ様な感覚にさせてくれました。
予告編を観た印象としては、母と娘の意見の解釈違いがテーマに見えたのですが、実際は親子の役割に翻弄される女性陣がテーマに感じました。
娘に愛情を注ぎ込んだ“母親“と自らが母になっても、母の愛を求める“母親“になりきれない娘。この構図が終始描かれていく物語には、生々しさと重苦しさの両方を感じ、流石は湊かなえ原作だ!と感心しました。
・演技
今作の重要な役回りとなる女性陣の演技は皆さん素晴らしかったです。“母“と“娘“という役割に葛藤する姿をリアルに感じる事ができました。
・主人公親子の配役について
正直年齢差が近すぎるのでは?と観る前は思っていましたが、思いの外役になりきっていたので、あまり違和感を感じる事なく観れて驚きました。
総評
母と娘という役職に振り回されながら愛を求める続けるという安定のイヤミス作品。終始集中して鑑賞できたので、個人的には楽しめた。
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