劇場公開日 2022年11月23日

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「高畑淳子の役柄がベストクソババア!」母性 わたろーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5高畑淳子の役柄がベストクソババア!

2022年11月23日
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終わったあと、近くに座ってたカップルの女性の方が「男の人は見ても何のことか分からないだろうし、面白くなかったと思う」と言ってて、男性は苦笑いを浮かべてた。いや、十分面白かったですよと伝えたかったです。

とはいえ、「マイブロークンマリコ」を見逃してしまったのではっきりと明言することは避けたいが、彼女の演技力の限界は露呈してしまったと思う。戸田恵梨香、大地真央、高畑淳子と並べてしまうと雲泥の差。頑張れ!

「母性」とは母親になった瞬間に身についているとは限らないという話で、娘でいたい母親と母親に愛されたい娘という関係が非常に良かったと思います。湊かなえらしいイヤミスではないけれども、爽快な話ではなく、男性としても響く内容になっていました。

原作は未読です。脚本が面白い。こういった話の場合、男性の立ち位置がステレオタイプだったり、女性を際立たせるためだけに置かれる場合があるんだけど、それを感じなかったのは話が練られている証拠。

高畑淳子演じる役柄がまあ言葉を恐れずに言うとクソババアなんだけど、視点を変えれば母性の塊みたいなキャラクターとも言えるのが良い。モンスターペアレントやネグレクトなど様々な親がいる中で、押し付けがましくない母性のあり方の提示。今年の助演女優賞は高畑淳子さんではないか。

戸田恵梨香さんの精神を擦り減らして紡ぐ受けの演技も良かったです。

何度も見たいかと言われるとエネルギーが必要だけど、いい作品だと思う。

一つだけ。1つの出来事を別の視点で見ると実は…みたいなパターンで重層的に見せるやり方自体は成功してると思うけど、いくらなんでも「ハグ≠首締め」でしょとは思いました。そこが4に乗せられなかった致命的な自分の許せなかったポイントです。

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わたろー