劇場公開日 2022年1月21日

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「王道展開ながらニューヨークというロケーションがアドベンチャー映画の質を向上させた!!」でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0王道展開ながらニューヨークというロケーションがアドベンチャー映画の質を向上させた!!

2022年1月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

海外ではアニメや絵本で人気だけど、日本では絶望的な知名度のクリフォードが日本の劇場で公開されることをまず祝いたい。

子ども向けというのは大前提として、吹替え版の上映の方が圧倒的に多いのは仕方ないし、その通り子ども向けの王道ストーリー。というかターゲット層的に王道でなければならない。

自分に自信がなく、周りに溶け込めないエイミー。他の子と違うことは個性である……。何百回、何千会、何万回と、使い倒されてきている「個性」に対する提議。

真っ赤で大きな個性的すぎるクリフォードに対しては、そんな問題は小さすぎる問題。そんなエイミーとクリフォードが出会うことで、周りを巻き込んでいくコミカル・アドベンチャー。

ペットを飼った人や、子どもがいる人は、それなりの感動シーンもあったりするが、それも王道的。

今作が一番良かった点は舞台をニューヨークにしたことだ。

ニューヨークというロケーションがスパイスとして、大きな役割を果たしていて、エイミーがクリフォードに跨って、ブルックリンブリッジを駆け抜けるシーンは、画的なインパクトがある。

子ども向けでニューヨークで異質な存在が駆け回る映画の中では、最近なら『トムとジェリー』なんかと比べれば一番楽しいシーンが盛りだくさんな作品だ。

悪役はいることにはいるが、基本的にニューヨークの街の人たちがみんな優しくて、クリフォードを捕まえた者に報奨金を出したというのに、誰もつかまえようとしない。バウンティーハンターが狙ってくるような展開もない。

王道と優しさに包まれた作品で、子どもと一緒に観る映画としては合格点な映画なのは間違いない!

続編の製作が決定しているらしいが…..これで上手くまとまっているだけに、シリーズ化しない方がいいとは思う。

バフィー吉川(Buffys Movie)