デューン 砂の惑星 PART2のレビュー・感想・評価
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壮大なSF叙事詩
砂の惑星2作目。
過酷な砂漠に馴染み、リーダーとして頭角を現すポール。
フレメンを味方につけたことにより、ついに宿敵ハルコンネンを倒し、皇帝へと大きく歩み出す。
当初は、ハルコンネンを倒し、皇帝を目指すのが映画としてのゴールかと思いきや、
どうも通過点であることが分かった。
起承転結、物語の「承」通過点がいちばん難しい。始まりでも終わりでもない、でもそのシーンはなくてはならず、全作を見終えたときに、本当の評価が決まるんだろう。
今回恐ろしいと感じたのは、ハルコンネンでも皇帝でも砂虫でもなく、
ポールの母親だ。
息子に多くの犠牲を強いても、彼女が目指す世界とはどのようなものなのか。
皇帝に教母、大領家の思惑、戦争、
その先に緑の惑星があるのか。
壮大なドラマは始まったばかり。
最後まで見届けたい。
素晴らしい映像体験!
(ネタバレあり)
デューンの世界を知れば知るほど沼にハマる。
砂漠を駆けるサンドワームに乗って見たい!そう思えることがSF映画は大事。
知らない世界へと連れていってくれる世界観の構築と映像体験がなにより素晴らしい。
選ばれし者として自分の使命を全うしようとするポールが、Part1とは違う私の知らないポールに変わっていく様子をチャニの気持ちに感情移入しながら見てしまいました。
ゼンデイヤのチャニがとにかく良かった。
またポールが皇帝の前で父レトの復讐を遂げるシーンはポールが成長してここまで来た想いが伝わってきて涙が出た。
ガーニイとの再会も胸が熱かった。
Part3制作goおめでとう!
早く続きが見たい!
とにもかくにも、IMAXで鑑賞すべし!
PART1公開時は全く興味がなくスルーした数年後、ティモシー・ゼンデイヤ・モモアが好きになったので、PART2は映画館で観たいと思いPART1を視聴してからPART2に臨んだ。(モモアもスクリーンで観たかった…)
SNSでDUNE観るならIMAXの声が多かったので、ここは手堅くIMAXで鑑賞することに。
PART1はストーリーの導入の役割が強かった代わりに、2の方がファンタジー色もバトル色も強め。ポールの主人公としてのキャラ立ちもしてエンタメとして楽しみやすかった印象。
ティモシー、人の心を掌握する系カリスマ主人公が似合いすぎる。
今回のストーリーとIMAXとの相乗効果がすごいかった!
ほぼ砂漠のシーン、特に砂嵐の中を抜けるシーンはなんだか息苦しくなるくらいの没入感があった。
もともとIMAX画角を求めてIMAXにしたけど、音響による没入感にも驚き。
サンドワームライドの地響きに身体が震える臨場感、決闘でナイフを交わす緊張感に思わず前のめりになり、呼吸も忘れてしまうくらいだった。
IMAX認証で撮るからIMAX以外に価値がなくなり興行が落ちてる云々と巷で言われているようだけど、この世界観を最大限表現できる技術があるのに使わないわけないじゃん…!
SNSでサンドキャットが流行っていたり、鳥取砂丘とのコラボなど、壮大な世界観とは裏腹に、ユーモアあふれるかわいらしい一面もあるところも魅力。
PART1公開時から観とけばよかった〜
私たちはどこに行くのか
DUNEを映像化できるのは、ヴィルヌーブ以外には考えられない!くらい素晴らしい作品でした。part1は、ストーリーや登場人物についていくのに精一杯でそこまで感情移入ができなかったのですが、part2はストーリーが面白いのはもちろんのこと、登場人物の描写が非常に情緒的で作品に入り込んでしまいました。
本作の舞台は西暦10191年ですが、人類は現在も過去も未来も本質は全く変わっておらず、為政者が利権の為に戦争を繰り返し、暴力が蔓延っていました。また、暴力に晒され続けた社会は、神秘主義に傾倒し救世主の登場だけを待っていました。
人類にはどうして宗教が必要なのか。どうして大衆は強者を欲するのか。どうしてキリスト教が生まれたのか。どうしてずっと争いが絶えないのか。本作は未来を描いたSFではありますが、自分がタイムマシンに乗って過去の人類史を俯瞰して観ている錯覚に陥りました。いや、現在のガザでもウクライナでも資源(利権)を巡り多くのフレメン(大衆)が傷つき殺されています。それなのに私達は、、、
恐らく人類は自分にとって脅威的な存在を神聖化する能力に長けているのでしょう。DUNEでは脅威である砂虫を神聖化していましたが、例えば山や海という自然、獅子などの動物も私達にとって脅威だったから神聖化して多数の災い(不条理)を受け入れて自分達を納得させてきたのだと思います。だからこそ神という概念ができたし、強者という独裁者が登場したのです。こういった人類の柔軟性は、時としてファシズムを生み出しました。もしかすると核が神になる未来があるかもしれません。
ラストのフレメンの熱狂、高揚したポールに取り入れられずに砂漠の戦士のままのチャニ。原作とは違うらしいですが、こういうところも良かったです。
核を持つ人類の未来はどうなるのでしょうか。砂漠の民フレメンに象徴される大多数の大衆は、どこに向かうのでしょうか。果たして人類は、10191年まで途絶えることなく命を繋ぐことができるのでしょうか。
私が初めてヴィルヌーブ作品を観たのは2011年の《灼熱の魂》。以来、ずっとヴィルヌーブ作品を鑑賞し続けていますが、《メッセージ》以降の彼の作品はレベルが違うというか、映像技術や美的センスのみならず、《生と死》をエモーショナルに感じさせる能力が覚醒したと思います。
《生と死》をここまでエモーショナルに描けるのは、今の映画界でヴィルヌーブの右に出る者はいません。《メッセージ》《ブレードランナー2049》《DUNE》が一貫して私達に送るメッセージは、自らを驕り生を軽んじている人類へのメッセージの様に感じます。
ヴィルヌーブという天才と同じ時代を生きられて本当に良かったと思いますし、今後数十年にわたり、映画界を背負っていく人物に間違いないと思います。
誠実だった主人公が、救世主として振る舞い独裁者に変貌していく姿にリアリティを感じ、恐さを覚えた
ドゥニ・ビルヌーブ 監督による2024年製作(166分/G)のアメリカ映画。
原題:Dune: Part Two、配給:ワーナー・ブラザース映画、
劇場公開日:2024年3月15日。
未読だが原作は、フランク・ハーバートにより1965年に執筆された『デューン 砂の惑星』とのこと。古典とも言えそうだが、現実に独裁者により戦争が起きている今、同時代性を感じさせられた。時代に合わせて、ヒロイン・チャニ(ゼンデイヤ)のキャラクターもかなり変えられているらしく、主人公ポール(ティモシー・シャラメ)の独裁者への変貌に反発する彼女の感性に共感も覚えた。
数千年後の地球外惑星が舞台というSF映画ということなのだが、剣による決闘や肉弾戦も登場し、まるで古代の戦争映画の様で不思議な感じ。とは言え、強大な香料採掘用の重機や翼を羽ばたかせて飛行する航空機も登場しての戦いの映像は、派手な爆破シーンも満載でなかなかの迫力であった。
映像的には、やはり砂漠の中の巨大砂虫サンドワームの上にティモシー・シャラメが乗って、砂漠を猛スピードで突き進め映像には感心させられた。サンドワームの造形(デザインはパトリス・バーメットらしい)も流石と思ったが、サンドワーム幼虫を素手で掴んで水中で溺死させ、青い体液を「命の水」として採取する映像のリアリティ感にも、いたく驚かされた。
前作でもそうだが、今回も主人公ポールが夢として見る未来映像、今は未だ母のお腹の中にいる妹の未来の姿や悲惨な全面戦争画像も含めて、「メッセージ」の夢映像で感動させられたビルヌーブ監督らしく、何処かノスタルジックで艶かしく、とても素敵であった。
主人公の母(レベッカ・ファーガソン)が、砂漠の民たちが有する救世主神話をしっかりと利用して、自分及び息子の立場や権力を築いていくという物語展開が、現実の世界の権力と重なる毒を含んでおり、怖く感じた。そして、何より誠実だった主人公ティモシー・シャラメが、周りの状況もあったが救世主として振る舞い、皇女(フローレンス・ピュー、衣装も含めて実に魅力的)に政略的結婚を持ちかける独裁者に変貌していく姿に驚かされ、ついてていけないものを感じた。同時に、現実の独裁者の誕生ももしかするとこういう感じなのか、と新たに気付かされた側面もあり、なかなかに怖くて深い映画だと感じた。
最後、主人公と別れたヒロイン・ゼンデイヤが砂虫を呼ぶ決意を感じさせるカッコよい映像もあり、Part 3への期待も大。
監督ドゥニ・ビルヌーブ、製作メアリー・ペアレント 、ケイル・ボイター 、パトリック・マコーミック 、タニヤ・ラポワンテ 、ドゥニ・ビルヌーブ、製作総指揮ジョシュア・グローデ ジョン・スパイツ 、トーマス・タル 、ハーバート・W・ゲインズ 、ブライアン・ハーバー、ト バイロン・メリット 、キム・ハーバート 、リチャード・P・ルビンスタイン 、ジョン・ハリソン、原作フランク・ハーバート、脚本ドゥニ・ビルヌーブ 、ジョン・スパイツ、
撮影グレイグ・フレイザー、美術パトリス・バーメット、衣装ジャクリーン・ウェスト、
編集ジョー・ウォーカー、音楽ハンス・ジマー、視覚効果監修ポール・ランバート。
出演
ティモシー・シャラメポール・アトレイデス、ゼンデイヤチャニ、レベッカ・ファーガソンレディ・ジェシカ、ジョシュ・ブローリンガーニイ・ハレック、オースティン・バトラーフェイド=ラウサ・ハルコンネン、フローレンス・ピュー皇女イルーラン、デイブ・バウティスタラッバーン・ハルコンネン、クリストファー・ウォーケンパーディシャー皇帝シャッダム4世、レア・セドゥレディ・マーゴット・フェンリング、スエイラ・ヤクーブシシャクリ、
ステラン・スカルスガルドウラディミール・ハルコンネン男爵、シャーロット・ランプリング教母ガイウス・ヘレネ・モヒアム、ハビエル・バルデムスティルガー、
アニヤ・テイラー=ジョイ。
面白かった転落物語(part1)と長くて退屈な成功物語(part2)
父を失い、家を失い、仲間を失い、残ったのは母と指輪だけ。1作目はすべてを持っているポールがすべてを失う物語で、緊張感が持続し、大変面白かったです。重厚な世界観もリアルな映像も新鮮でした。
では2作目となる本作はどうか。母子は砂漠の民フレメンに拾われたところからスタートします。ポールは仲間になるための試練に当然成功します。母は教母となる試練に当然成功します。成功するのが分かっているので緊張感がありません。1作目でワクワクした画像表現にも、もう新鮮さはありません。とってつけたようなイチャラブシーンも美しくもなければ官能的でもなく、退屈さに拍車をかけています。フレメンは男女平等でチャニの見た目も男の子っぽい。見ていてなんか気まずくなるラブシーンでした。彼女も手に入れリーダーになるというポールの成功物語はなんとも退屈。しかも「現地の女」であるチャニは、男子の本懐を遂げた後には捨てられる運命にあるのも、予知能力がなくても分かります。
ポールの予知夢の能力はなんの役に立つのかわかりません。夢を見ては逡巡を繰り返すだけで、物語の推進力を著しく損なっています。幻覚シーンも多く挟まれますが、表現は実験的でも斬新でもありません。監督はもっとドラッグ表現を研究したほうがいいのでは。
1時間半を使って、ポールは原住民たちの救世主に祭り上げられることに成功します。これも典型的な「白人救世主」物語であり、モチーフとされた中東のみなさんがどんな思いで本作を観るのか、気になります。そもそも中東系の俳優が起用されていないことに対してすでに批判の声が上がっています。純朴なフレメンのみなさんを見ていると、征服に来たスペイン人を救世主と勘違いしたアステカ王国とかインカ帝国の人々のことを思い出してしまい、悲しくなってしまいました。
後半、やっと物語が動き始めます。問題はハルコネン家のみなさんに魅力がなさすぎること。醜く、バカで、乱暴。美&善vs醜&悪。でラスボスの皇帝がまた醜く、愚かで、弱い。そんなんでよく皇帝になれましたね…。
戦い方も、銃器もミサイルも核兵器もあるのに、集団戦闘はチャンバラ。雌雄を決するのはナイフで決闘。整合性がありません。
原作を充実に映画化したのかもしれませんが、何しろ物語の構造が古臭いし映像は既視感あるしで、なんとも退屈な3時間でした。
ドルビービジョンで鑑賞しました 映像、音響、素晴らしかったです 有...
ドルビービジョンで鑑賞しました
映像、音響、素晴らしかったです
有名な俳優さんがドンドン出て来ます
映画館で観て良かった
前日にアマプラで1作目を予習して行きました
1作目は日本趣味多めでしたが、2作目は見当たらなかった気がします
スターウォーズの元ネタらしく思い当たる場面がチラホラありました
デビッド・リンチ版の補完ではありませんでした
(原作は読んでません)
ハルコンネンのオイル風呂の場面でスティングを思い出しました
メカや衣装も美しく眼福でした
砂漠の描写も綺麗でした
重低音が凄く良かったです
政治や宗教が少し分かりづらいですけど
(主人公が皇帝になろうとするのは闇を感じます)
鑑賞をオススメします
ティモシーシャラメとオースティンバトラーが引っ張ってる感じが良かったです
砂塵
圧倒的なスケールの大きさだった。
視界を覆いつくす程の砂漠、サンドワームの巨大さ。この舞台こそがDUNEの生命線だと思われる。
このスケール感ってか、この発想力はハリウッドにしか出せないように思われる。
もう筋金入りのドSFで…映画館でこそ観るべきだと思われる。考え抜かれたセットのデザインとか、衣装とか…眼福でした。
物語も相応なスケール感があって、復讐劇ではあるものの、その前段階に救世主への覚醒みたいな事もあって、一本道でありながらもちゃんと起伏を持たせてくれる。今作の最後に明かされる血縁みたいな事もあって、驚きもするのだけれど、今更って感じはした。
それよりも彼が下した政治的決断にたまげる。
それが最善なのだろうとは思うが…その為に手放した者は大きすぎるような気もする。
皇帝の娘との政略結婚。
しかも、ほぼ強制だ。こんな結末になろうとは。
前半の「私が助けてあげなきゃ」感は全くなくなり、眼光も鋭く皇帝に詰め寄り、足で恫喝する様はもはや別人だった。
今作のティモシーも、その広大なロケーションに全くヒケを取らない。壮大な砂漠のロケーションを背負って尚、それすら凌駕してるように思う。中に中に籠るんじゃなくて外に外に響いていくようだった。
衝撃的な事は他にもあって…
命の水とその原料とか、サンドワームライドとか、核弾頭とか!
何世紀にも渡る記憶を受け継ぐって…その効果がサンドワームの体液にはあって…飲んだ母親の胎児が、お腹の中から母親に話しかけたり…シャーマン同士でテレパシーが使えるようであったり…規格外!
ライドに至っては、サンドワームの存在価値さえ揺らぐ。アレは乗ってるだけなのかな?それとも操縦できるのかしら?操縦できるのだとしたら…砂漠の脅威というか、極限の象徴ってポジションだと思ってたのだけど、てんで可愛く見えてしまう。
予告編にあった地平線をひっくり返すようなサンドワームがもたらす破滅感が霞む。
次作もあるのかしら?
ボールの復讐としては節目であるとは思っていて…この後に起こる戦いは規模も趣旨も違う。
自由と尊厳を勝ち取る戦いになるのだろうか。なんかまだ続きそうな雰囲気はあって…てっきり2部作だと思っていたのだけれど、3があるなら楽しみだなぁ。
DUNEを舞台にやってほしい。星間戦争とかになると、オリジナリティがなくなるような気もしなくはない。
砂漠がホントに美しく…。
コレ砂漠でロケしたんだよなぁ、たぶん。そうじゃ無けりゃ説明のつかない事とか色々あんだけど。
冒頭のシーンとか、部隊が散開してくような動きがあって、まっさらな砂漠の上を歩いてく。
歩けば足跡が残るのは当然で、一発OKならばソレなのだけど、そうでないなら結構大変な事にもなる。
現場は相当大変だったんだろうなぁー。
壮大!IMAXでの鑑賞がオススメ
友達が1作目を大絶賛していたものの見ていなかったのですが、今回続編が公開され、アマプラで1作目が見れるようになったので、前日に1作目を見て今日の2作目。
とりあえず1作目はなんとか理解できたものの、今作はさらに複雑になっていてなかなか追いつけない。
まず登場人物の名前が覚えられない。
なんとなく…で見ている自分に気が付きつつも、映像が素晴らしく多少ついて行けなくても見る価値ありと思いました。
あっという間に時間が過ぎたので長編でしたが全く飽きず、色々理解していればもっと楽しめるんだろうなぁと感じました。
これから見る人には予習してから行くことをオススメします。
私もわかりやすい解説探して復習するつもりです。
オースティンかっこよかった。
帝国の逆襲だという意味がわかった
PART3が確約されたような作りでニヤけました。
「砂漠の救世主」部分も食い込んでるし、作れたらいいなあとすっとぼけてみせるヴィルヌーヴは策士です。
成長したアリア出てるじゃないですか!
これで製作はなくなりましたなんてことになったら、全世界のフレメンが暴動を起こしジハードとなるでしょう。
21世紀を代表する映画になりましたね
世界観や壮大さは申し分ないが
Part2の上映前に、急ぎPart1を自宅で視聴。
原作は見ていないが、世界観もさることながら、新スターウォーズ的な物語が始まるのではないかと期待。
Part2こそはと思いIMAXで視聴。
迫力はすごいのだが、ストーリーが重要なところで省かれてしまっている点が残念すぎる。
Part1では倒せそうもない敵役ハルコンネン家が、ここまで小物化してしまっていては歯ごたえがない。
せっかくの戦闘シーンも味気なく見えてしまう。
そもそも戦闘シーンも今回は省きすぎな感じも・・・
音響はハンスジマーということで、ノーラン監督作品が好きな自分にとっては楽しみの一つだったが、もうお腹いっぱいと言わんばかりの重低音がずっと鳴り響く。
原作を映像化した作品として価値があると思うし、ストーリーの煩雑さもPart1もう一回見ればちゃんと理解できると思う。題材もよいが、ストーリーが雑なため残念な感じ。
・・・こんなことを言いつつ、三部作で完結ならそれでちゃんと評価はしたいのでPart3も観にいこうかなとは思っている。
恒星間航行に必要とされるスパイスを唯一生産できる砂の惑星アラキス。...
恒星間航行に必要とされるスパイスを唯一生産できる砂の惑星アラキス。
皇帝より新たな支配を命じられたアトレイデス家は、宿敵ハルコンネン家の急襲に遭い、ほぼ全滅に近い。
生き延びた息子ポール(ティモシー・シャラメ)と母レディ・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)は砂漠へ逃亡。
スティルガー(ハビエル・バルデム)率いる砂の民フレメン集団と出逢い・・・
というのが前作までの話で、今回はその続き。
宿敵ハルコンネン家の追手が迫り、皇帝の陰謀も絡み、ポールはフレメンたちの伝説「外からやって来て、フレメンたちを救う救世主」と目され、フレメンを率いてハルコンネン家と戦う・・・と展開する。
そう展開するのは観客たちは百も承知、これまで数多く観てきた物語だから。
そうすると興味の焦点は「描写」ということになるわけで、砂の惑星を中心とした画面は圧倒的な画力がある。
砂漠の描写のみならず、フレメンたちが集う洞穴の様子、ハルコンネン家のコロッセウムなど迫力ある映像が、悠揚と描かれます。
なので、いやぁほんとに素晴らしい、の一言でレビューを終えたいが、いやいや映画は画力だけはないよね。
物語の語り口、主人公を中心とした人間同士の葛藤とか、画力だけでは描けないところもみたいわけで。
その点からすると、かなり淡泊な印象は否めない。
ポールは予知能力を得て、自分がフレメンの救世主として頂点に立ったあとの悲惨極まりない戦闘がつづく世界を予め検知している。
それでも、その地位に立たざるを得ない・・・というあたりがわかりづらい。
また、ポールが救世主の座に就くのを、陰謀めいた考えから支え、フレメンの教母の座に就くのが母のレディ・ジェシカなのだが、彼女の陰謀めいた考えもあまりうまく描かれない。
どうもこの物語、主題は「生物学的な血統の継続」、つまり、生物としての生き残りを描いたもののようで、物語を裏で動かしているのがベネ・ゲセリットと呼ばれる高次の能力を有する女性たち。
男性諸氏は、彼女たちにとっては駒のひとつに過ぎず、ポールもその例外ではないのかもしれない。
とすると、映画のラストでポールは皇帝の娘イルーラン姫(フローレンス・ピュー)を選ぶが、選ばれなかった「砂漠の春」の正名を持つフレメンの娘チャニ(ゼンデイヤ)の確執が、こののち描かれることになるのだろうか。
また、ベネ・ゲセリットの教母(シャーロット・ランプリング)とフレメンの教母レディ・ジェシカとの確執も描かれることになるのだろうか。
そして、真の砂漠の救世主はレディ・ジェシカの胎内にいるポールの妹ということになるのであろうか。
となれば興味深い。
個人的には、ポールの物語は脇に置いておいて、という気分です。
体感する異世界、映像美と人物の圧倒的存在感
IMAXにて鑑賞
いやぁ、言葉がないとは、このことですね。
とにかく観てくだされ、できればIMAXで、としか言いようがありません。
パート1より、はるかにパワーアップしてます。
パート1観てなくても、何なら後から観ても、充分楽しめます。
ロングランになりそうだから急ぐ必要はないけど、行動範囲にIMAXシアターがあれば迷わず選択することをお勧めします。
【以下ネタバレ注意⚠️】
四條畷のイオンにIMAXシアターが一昨年入ったので観に行きました。
日常的な買い物ついでに、異世界体験ができちゃうんですから有り難いことです。
圧倒的な映像美。
五体に響き渡るハンス・ジマーの重低音。
それらに伍して存在感を魅せつける俳優陣。
いくら韓国映画が凄かろうと、中国映画のCGレベルが世界水準になろうと、こればっかりは、ヴィルヌーヴにしか出来なかったでしょう。
もう、とにかく166分圧倒されて、エンドロールが終わるまで、客席を立つ人もいなかったですね。
ショップで、パンフレットありますかと訊いたら、売り切れでした。
公開2日目で、ですよ。
どうしても欲しかったので、数軒ほど他の近隣の映画館に電話したら、どこもまだ充分在庫ありますとのことで無事入手できました。
これ、おそらくIMAXをわざわざ観に来るような客は、最初から熱心でパンフレットもほとんど買う人ばかりだったか、観たらあまりにも素晴らしかったのでパンフを購入する人が多かったのか、のどちらかのはずです。
どっちにしても、本作のIMAX体験は公開2日足らずでパンフ売り切れになるぐらい凄いってことだと思います。
いやぁ、それにしても凄かった。
ある世代の映画ファン、SFファンにとっては、『2001年宇宙の旅』(1968年)以前と以後とで、別の世代では『スター・ウォーズ』(1977年)以前と以後とで、歴史が変わったと言えるように、これからは、ヴィルヌーヴの『DUNE』が歴史の画期になることは確実だと思います。
だって、出てる俳優からして凄すぎるじゃないですか。
主人公ポールを支える砂漠の民のリーダーが『ノーカントリー』(2007年)でオスカーに輝いたハビエル・バルデム(54歳、スペイン出身)、敵方ハルコネン男爵がスウェーデンの国宝級俳優ステラン・スカルスガルド(72歳)、妖女レディ・マーゴット・フェンリングに『アデル』(2013年)でパルムドールに輝いたレア・セドゥ(37歳)、教母モアヒムにイギリス出身の国宝級女優シャーロット・ランプリング(77歳)、そして、皇帝役に、デ・ニーロ(80歳)と並んで、ハリウッド現役の最長老クリストファー・ウォーケン(80歳)と、文字通り、欧米全土から新旧の国宝級俳優をかき集めた超豪華キャスト。
どの俳優も、セリフ回しや小細工に頼ることなく、圧倒的な存在感をもって、作りに作り込まれた圧倒的映像美に対峙する説得力を有している。
そして、これらの世界最高峰の俳優陣に1ミリも引けを取らず、実力で勝ち取った覇王の存在感を示したのが、我らのリサーン・アル=ガイブことポール・ムアディブ、ティモシー・シャラメその人。
サイコパスの最強ヴィラン、フェイド=ラウサ(オースティン・バトラー、32歳)を討ち殺し、宿敵ハルコネン男爵の息の根を止め、80歳の皇帝を跪かせる28歳のポール=シャラメの姿は、これぞ『ナポレオン』の戴冠式で本当は観たかった真の王者のそれでした。
また、少し間をおいて、パート1から通しで観たいと心底思います。
そして、パート3が今から楽しみです。
※Filmarks投稿を一部修正して投稿
スターウォーズ亡き後のスターウォーズ
褐色とモノクロのストイックな色使いだが
3時間全く飽きさせなかった。
テンポ良く話が進むのは良かったが
序盤で砂漠の民の仲間になるため
砂漠のソロキャンプの試練に出されるが
編集でカットされてしまった?ようで惜しい。
「小さいムカデとクモに気をつけろ」と言う台詞が
あったのでそのシーンは作られていたと思う。
小さい虫とのバトルを見たかった。
予言や予知夢で話を先導しつつ
トントン拍子に民の信頼を得て
救世主になっていく様がやや都合が良すぎるが
元々そういうストーリーなんでしょう。
砂虫(劇中では人の名前のような固有名詞)の初乗りシーンは
やはり今の技術ならでは。
IMAX
最後はタイマンが気持ちいい。
現実に戻りたくない!一生ポールと冒険していたい!
4DXにて鑑賞。
上映時間166分。数字だけ見ると長そうですがあっという間!本当に終わった時、え?やだ、帰りたくない…!って思うくらい世界観に浸りきっていました。没入なんて言葉じゃ足りない!私はあの戦場に「いた」のだ…!
前作をちっさいスマホの画面で観た私は、是非ともPART2は映画館で…!と思いましたが、前作を映画館で観れなかったのが本当に悔やまれるくらい、映画館で観るべき作品であることを痛感しました。
大画面で繰り広げられる圧倒的スケールのSFアドベンチャー。素晴らしい音響に映像美、そして登場人物達の息遣いまで聞こえてきそうな緊張感。驚いたのは、戦闘シーンでナイフを相手に刺して引き抜く時、返り血(現実では水)を浴びたこと!画面では血が出ているようには見えなかったのですが、頬の辺りにピッと…。4DXでここまでこだわった作品は初めてでした。
本編のストーリーは打倒ハルコンネンへ向け物語が大きく動き出します。その中で、主人公の救世主たる葛藤が細かく描かれていたのが素晴らしかったです。ジェシカが身籠った胎児と対話するシーンも神秘的で良かったです。あのシーンでドグラ・マグラの「胎児よ胎児よなぜ踊る」を思い出したのは私だけではないはず(笑)
大迫力の砂虫ライド、圧巻のフレメン対ハルコンネン軍と見どころの多い本作ですが、オースティン・バトラー演じるフェイド・ラウサ(ハルコンネン男爵の甥)の存在感!冷酷でイカれ気味な狂気のヴィラン。そのくせ決闘は正々堂々と。か…かっこいい…!特異な外見も相まって目が離せません。「よく戦った、アトレイデス」は本作きっての名言です。
映画が終わった時自然と涙が溢れたのは何故か?圧倒されてしまったのだ。問答無用だ。レビューを書いている今も、私はラウサと共に砂虫ライドをしている…(意味不明)。
砂上の楼閣
1作目は映像と音響の迫力に心底驚嘆したものだが、今作はこれといって特筆すべき見せ場がなく、満たされない気持ちのまま席を立った。いろんな設定や展開を1本に詰め込みすぎて、シーンごとのタメがなくなっているというか。
SFと言うより、もうほとんど戦争映画のようでもある。昨年10月以降のガザ紛争の報道を経た今となっては、北から南への逃亡とか核による脅しなど、どうしても現実の悲劇とオーヴァーラップしてしまう。それはもちろん原作のフランク・ハーバートの預かり知らないことだが。主人公も核の使用に言及しているし、政略結婚を示唆したり、何やら権力志向が前面に出てきて、共感しがたい人物になってきたのも残念だ。
主人公の母親がハルコンネンの血筋ということなら、アトレイデスと人種的な差異はないことになるが、なぜハルコンネンの一党は全員ハゲなのか?(剃っているのか)
あと、私だったらどんなに優れた能力が身につくとしても、砂虫の体液を飲むのは御免被りたいものだ。
話は難しいけど一見の価値有り
この映画は、近未来的な世界なのにエジプト古代文明のような岩をくり抜いたような場所で生活し、主人公や主人公の母親が言葉で他人を従わせるような超能力や未来を見る予知夢などを駆使し、砂の惑星に古くから伝わる〝予言〟を達成させる為に先住民族と共に行動していく、とても独特だが魅力的な世界。
この映画の良い面は、とにかく劇中での映像美。難しい世界観を理解出来なくても、映画の作り込みはとても評価が高いと思います。そして、この映画の最大の見せ場は、砂の惑星という特殊な環境で皇帝やハルコンネン家の軍勢と戦う為に、近代的な武器だけではなく〝サンドワーム〟という砂の惑星に住む巨大なミミズのような生物を利用し、戦いを挑む場面。特に劇中後半のサンドワームの群れが砂の惑星首都を襲うシーンは圧巻です。この描写を見るだけでもこの映画を見る価値有ります。
ただ、難点を言わせて頂くと、とにかく話が難しくて少し物語が駆け足気味(汗)
。まず劇中で登場する〝母親の体内で会話している胎児の妹〟。この胎児はどんな存在?何故胎児の状態で会話出来るの?次に、能力を覚醒させると言われる〝命の水〟なのですが、男性が飲むと死ぬと言われていたのに、何故ヒロインのチャニの涙をポールの口に入ると、瀕死の状態だったポールが回復したのか?あと、ポールの予知夢でチャニが死ぬシーンがあったのに、実際はラストまで生き残ったりとか、大勢の仲間が死ぬという予知夢も劇中ではそのような描写が無かったりとか。又、登場人物達がサンドワームを乗る描写はあったのですが、サンドワームから降りる描写は無かったので「どうやってあの巨大な生物から怪我せずに降りるのかな?」と不思議に感じたりなど、色々困惑した部分も多く、出来ればもう少し分かりやすくして欲しかった気もします(あえて、詳細な説明を省いてミステリアスな作りにしたのかな?)。
しかし、物語自体は二部作で上手くまとまっていると思います(少し駆け足気味ですが)ので、もし続編があるとしたらどのようなストーリーになるのか、とても期待したくなります。
この映画が気になっているけど、まだ1作目が未視聴だという方は、必ずレンタル等で予習したり考察動画を見て世界観をしっかり理解してから、今作を鑑賞されるようにして下さい。
新たなる運命
まだコロナ禍だった2021年、多くのハリウッド大作の公開が延期になる中公開された前作『DUNE/デューン 砂の惑星』は、劇場大スクリーンでスゲー映画を観たいという渇望を存分に満たしてくれた。
フランク・ハーバートの壮大で複雑なSF小説を鬼才ドゥニ・ヴィルヌーヴが映画化。
スケール、迫力、ビジュアル、重厚さ…どれを取っても見事で、『デューン』映像化の決定版と言って過言でもない。アカデミー賞で技術部門大量受賞は当然。
先日のアカデミー賞で『ゴジラ -1.0』が視覚効果賞を受賞し(超ブラボー!!)、低予算でもクオリティーの高い映像を作れる事を証明し、ハリウッドの予算肥大に一石を投じたが、高額予算はこういう作品の為にという事を本作は見せ付けてくれた。
開幕、画面いっぱい拡がる砂の地。SFギミック。響く音、音楽。
これら前作でも経験しているのに、またまた開幕から遠い未知の惑星に目と心は誘われる。
静かな幕開けながらものっけから前作超えの意気込みを感じ、展開していくにつれそれは確信に至っていく。
圧倒された前作はただの前菜にしか過ぎなかった。
画面映えし、魅了すらされる広大な砂漠。映像の力。
目を見張るVFX、ビジュアル。技術の力。
身体にまで響く音響。音の力。
耳から離れないハンス・ジマーの音楽。音楽の力。
全てから映画の力というものをまじまじと感じた。
現代ハリウッド史上最高レベルの力であると共に、作品というより一つの世界を創造したヴィルヌーヴの力そのものである。
今回、全編IMAXカメラでの撮影。それに適した映像も音響もいい最良の設備でのシアターで本来観るべき。いや、観たかったのだが、地元の映画館は通常普通のスクリーンで、吹替のみの上映。『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の時もそうだったが、その映画の価値を分かっているのか疑問である。
がっかりしたのは地元の映画館だけの事で、こんな低設備でも作品の力は感じられ、作品自体は更なる高みや次元へと達した。
ヴィルヌーヴ創造の『デューン』は世界観や技術力が見もので醍醐味である事は確かだが、その深淵なドラマこそ見るべきものがある。
砂の惑星、アラキス。通称“デューン”。
砂は香料(スパイス)として、それを巡る利権も激化。
皇帝の命を受け、アラキスの新たな領主に着任したアトレイデス公爵だったが、皇帝と前領主ハルコンネン男爵の陰謀により暗殺。
唯一生き延びた息子ポールと母ジェシカは、砂漠の民フレメンと行動を共に…。
…という所で前作は終わり、気になるその後。
皇帝やハルコンネン家との決着、ポールの運命。
度々予見してきた通り、彼は救世主リサーン・アル=ガイブなのか…?
前作ではまだ世間知らずの若君だったポールだが、過酷な悲劇と試練が彼を変えていく。
自分はよそ者か救世主か、その葛藤。
超巨大サンドワーム乗りは映像のド迫力と共に圧巻。
やがて皆を率いる逞しさ、頼もしさ。
ティモシー・シャラメの魅力と演技力の賜物であり、本当に彼がこれからハリウッドを背負って立つ事を象徴しているかのよう。
フレメンの新たな教母となったジェシカ。レベッカ・ファーガソンのミステリアスな存在感。
リサーン・アル=ガイブを信じるハヴィエル・バルデム、再会を果たしたジョシュ・ブローリン。
続投組の中でもゼンデイヤの役回りは大きくなった。ポールと愛を育み、戦士として彼女もまた過酷な運命に翻弄されていく。チャニのドラマでもあった。
スパイスの全掌握を目論むハルコンネン家。
が、ポールらによって幾度も阻まれる。
男爵は甥ラッバーンを失脚させ、彼の弟フェイド=ラウサに任を託す。
兄に劣らぬ残忍な性格で、新参加オースティン・バトラーが怪演。
そのバトラーと陰湿なステラン・スカルスガルドの板挟みとなり、何だか今回デイヴ・バウティスタにちと同情。
皇帝クリストファー・ウォーケン見参。その皇女フローレンス・ピューも印象的。
今旬、注目株、実力派、ベテランの豪華キャスト。
奏でるアンサンブル熱演はまるで古典劇を見ているかのようで、『スター・ウォーズ』や『アバター』にはない見応え。
アトレイデス家とハルコンネン家のある因果には驚き…!
御家を滅ぼされた若き跡継ぎが敵に復讐する。
大まかにはそうだが、単純にそうではない。
フレメンのリサーン・アル=ガイブであり、ベネ・ゲセリットの超能力者クイサッツ・ハデラッハとしても覚醒したポール。
交錯する幾つもの運命。彼は彼自身なのか、救世主なのか、予見者なのか、宇宙の新たな統治者なのか。
ジェシカの思惑。
ポールを信じるスティルガーやガーニイ。ポールを愛するチャニ。
皇帝に忠誠を尽くすハルコンネン男爵だが、あわよくばその座を狙う。フェイド=ラウサも虎視眈々と。
皇帝もさらなる全宇宙の掌握を。
ベネ・ゲセリットの教母や皇女イルーランはフェイド=ラウサを利用しようと…。
各々の思惑や目論見が複雑に絡み合う。
そしてそれが、善悪白黒はっきりではない。
各々の立場もそうだがポールにしても、自身の予見や運命が、それが果たしてアラキスの民を解放する為のものか、新たな争いと悲劇の火種になるか、全宇宙の平和や自由に繋がるのか。
核や現実問題を報復させる争いなどヒヤリとさせられる。
クライマックス、ポールは死闘の末にフェイド=ラウサを倒し、皇帝をその座から引き摺り降ろす。
新皇帝、ポール・アトレイデス。
だが、そこにカタルシスや爽快感はない。
また新たな闘いへ…。
ラストシーンのポールを案ずるチャニの顔が忘れ難い。
PART2で終了と思われたが、ヴィルヌーヴはPART3も構想。
妥当だろう。続きが気になってた仕方ない。
ジェシカが語りかける未来の妹(あの人気女優!)、フェイド=ラウサとイルーランの間の子。
PART3のベースとなる原作小説の概要をちらっと読んだが、新皇帝ポール忍び寄る脅威…。
ポールの運命、皆の運命、宇宙の運命…その行く末は誰にも分からない。
分からないからこそ、このドラマチックでエモーショナルな物語に引き込まれてしまうのだ。
IMAX視聴。モノクロ風のテクノゴシック偉容が冴えるハルコンネン城...
IMAX視聴。モノクロ風のテクノゴシック偉容が冴えるハルコンネン城塞、都市を睥睨する鏡面装甲球状スペースシップ、軍団を呑み込む巨大サンドワームの群、とこれでもかと連ねられるSF的スペクタクルに、顔面一つで拮抗するティモシー・シャラメのイケメン力よ。こんなキラキラとした王子様が砂と血に塗れ、「マクベス」か「タイタス・アンドロニカス」もかくや、というようにな骨肉の殺戮政治劇の渦中に叩き込まれるギャップもたまらない。2作合計6時間近くも「大いなる破局の予感」に懊悩するだけで引っ張っているストーリーも、主人公の美貌と惑星アラキスの茫漠たる風景美でギリギリ成立している。なにせ「真の救世主」であるらしき妹はまだ生まれてさえいない!
普通に面白い大河ドラマの中編
完結編が観たくなる普通に面白い大河ドラマでした。
異世界に身をゆだね、戦慄と冒険を楽しみました。
ヒーローがサンドワームを乗りこなしたあたりから、各登場人物に感情移入出来るようになり。レジスタンスを応援していました。
物語は二重構造でそれぞれの層の人々の思惑が交錯します。日本の公家と武家の社会とみなせば難しくありません。
良いところは荒涼とした砂の大地です。砂の民なので地球のアラブ・イスラム風装束が合います。母の狂った愛、ヒロインの愛憎、ヒーローの変容が良かったです。
残念なところは、宇宙船の星への突入・巨大闘技場の観衆がCG丸出しなのと、群衆の戦いが前作同様にマクロで分かりにくく白けてしまうことです。監督とスタッフがこの分野は不得手なのかもしれません。
レベッカ・ファーガソンさんは今が最高だと思います。映画の良し悪しには無関係ですが、早くからベールで隠されたのは残念です。
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