「思い切りスカッとした」アンチャーテッド 耶馬英彦さんの映画レビュー(感想・評価)
思い切りスカッとした
よく出来たアドベンチャームービーだ。ワクワクしながら鑑賞できた。俳優陣はいずれも好演。特に主演のふたり、トム・ホランドとマーク・ウォールバーグの掛け合いは見事で、初心(うぶ)だったネイサン・ドレイク(ホランド)が、丁々発止のやり取りをするうちに冒険家として短期間に成熟していくさまが面白い。
ビデオゲームの映画化は失敗が少ない。ビデオゲームというのは、それだけ作り込まれている訳だ。中には「バイオハザード2」のように2時間未満でクリアできるゲームがある。ほぼ映画の長さだが、中身はとても濃い。ゴールまでは一本道で、次々に困難なステージが登場する。油断するとすぐにゲームオーバーだ。
映画はゲームオーバーにならず主人公が死なないことが分かっているから、安心して観ることができる。YouTube でプロのゲーマーによるクリアゲームを見るのと同じで、ひたすら感心する。
本作品はその中でも優れた作品のひとつだと思う。まるで体操やパルクールの選手のような身のこなしで高難度のステージを次々にクリアしていくネイサンを見て、自分だったらとうの昔に死んでいるに違いないなどとアホなことを考えるのも、映画の楽しみのひとつだと思う。思い切りスカッとした。
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