劇場公開日 2023年2月17日

「ジャズへのパッション」BLUE GIANT bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ジャズへのパッション

2024年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

幸せ

嘗て、自分も高校時代にブラスバンドに所属し、クラリネットを担当していたが、定期演奏会では、第2部でビッグバンドを編成して、バリトンサックスでジャズを演奏していた。因みにオープニング曲は『A列車で行こう』だった♪そんな訳で、見逃していた本作を、ようやく配信で見届けることができて、あの頃の思い出も蘇ってきた。

これほどまでに、ジャズのパッションが、アニメによって伝わってきたのは、本当に感慨深いものがあった。感情込めた演奏者の動きはもちろん、細部にわたる指の動き、実写の様な『SO BLUE』のライブ会場の様子、只々、素晴らしいジャズの世界と、ジャズにかける若き魂が感じることができた。そしてもう一つ、本作のメインカラーでもあるブルーを基調とした大都会東京の夜景の美しさもまた、この作品に大きな彩を添えている。

破天荒ながら常にポジティブで、圧倒的な鳴きの表現力でサックスを奏でる宮本大。常に冷静沈着であり、優れたピアノのテクニックを持ちながらもその殻から脱しきれない沢辺雪祈。2人に憧れて、全くの初心者ながら、必死でドラムを練習して少しずつ成長していく玉田俊二による、10代3人のジャズトリオ『JASS』。

それぞれの全く違うキャラが、溶け合い、融合した時にほとばしるジャズのパッションは限りなく弾き飛ぶ。そんな主人公3人の声優を務めた、宮本役の山田裕貴、沢辺役の間宮祥太朗、玉田役の岡山天音も、アニメのキャラと見た目も声もピッタリだと感じた。

最初に「ソニーと言っても、ソニー・ロリンズじゃなくて、ソニー・スティット」というのが、ジャズを知る人にとっては、「そう来たか」と思わせるお洒落な前振りであったように思う。また、ラストシーンの演奏は、一旦は、どん底に叩き落して、そこから這い上がってくるような、ちょっとお涙頂戴の演出ではあったが、実際に3人が『SO BLUE』のステージに上がり、自分も客席で感動的なLIVEを聴いているかのようだった。

bunmei21
bunmei21さんのコメント
2024年3月13日

ジャズへの熱いパッションを感じる作品でしたね。

bunmei21
やまちょうさんのコメント
2024年3月12日

共感ありがとうございます!アマプラでやってるんですね。もう3度目ですが鑑賞せねば!

やまちょう