「内臓をひっくり返して月に行く」BLUE GIANT kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
内臓をひっくり返して月に行く
そういや、宮本大のソロの映像には喉から食道、胃の中へと進むといったイメージのものがあったけど、やっぱり圧巻は終盤の宇宙映像ですね。さすがにピアノだと内臓がひっくり返る映像は無理だったか・・・てなことで5点付けてますけど、不満もあったんです。運指が音楽と合ってなかったり、演奏中がポリゴンのような映像だったり、大がのけぞる前にドジョウすくいのようなポーズになったりと・・・いや、それでもカッコいい!
上原ひろみ監修の音楽に圧倒されるばかりで、声優については何も思いつかなかったのですが、サックスとピアノによるソロの掛け合いなんてバトルと同じ。ドラケンとキサキの対決のようです。
そんなトリオ「JASS」を結成した宮本大、沢辺雪祈、玉田俊二。編成はサックス、ピアノ、ドラムです。普通ならベースも入ってカルテットになる感じですが、サックスとピアノが力強い演奏していればベース音まで聞えてきそうな雰囲気。
この編成の演奏は一度だけコンサートで観たことがあります。山下洋輔、坂田明、ドラム(忘れました)。凄まじかった。いつピアノが壊れるのか、いつミジンコが飛び出すのか・・・山下洋輔凄い!って感じでした。TVで初めて上原ひろみの演奏を観たときも衝撃でした。指の動きが見えないくらい高速だし、全体重を鍵盤にぶつけるような雰囲気。キース・エマーソンガが鍵盤にナイフを突き立てたときと同じような衝撃。
もう、胸アツ、脳みそ崩壊、涙がはらわたを突き抜ける感覚。18歳の小僧たちにこれほどまでやられるとは・・・しかもアニメだし。そして、予想外の展開。ロックバンドと違い、演奏するメンバーは常に一緒ではないなどと言ってたから、ついつい玉田くんがついて行けなくなるかと思いきや・・・面白い!
多分、映画館でしか味わえない感覚。まるでライブハウスの客と一体となったかのような感動。曲が終わるごとに拍手したい気持ちになったのも初めてかも。ラストも感動的だったけど、好きなのはカツシカJAZZフェスティバルかな。あと、最初から玉田くんを追いかけていたオヤジと金田豆腐店。インプロビゼーションという言葉を使わなかったのもわかりやすく良かったかも。モードジャズとかクールジャズって言葉は使ってたのに・・・
共感ありがとうございます。
kozzyさんはバンドやってらしたプロだから、
音楽は本当に詳しくて言葉の海と音の海を
自由自在に乗りこなすサーファーみたいですね。
最近テレビをほとんど見ないので、ラジオを聴いてます。
JAZZがものすごくかかるんですね。
なんか題名とか演奏者は分からないんですけど、
楽しめるようになりました。
進歩だといいのですが、、
コメントありがとうございます。
この手の映画は音楽へのこだわりが出ますよね。
ドラムを習っている女の子が「キース・ムーンがいい!」ってセリフを言っていて、個人的にニヤッとするシーンでした。
映画を観た後にサックスのキーホルダーを購入しようとしましたが今は売り切れになっていました。余談ですが写真屋にてスマホの画像をパソコンのデータで読み込んでオリジナルのキーホルダーを作ってみました。自分が好きなアニメを趣味で描いて作ったことがあったのです。
on28さん、コメントありがとうございます。
ネットで調べる限り、森山さんだったかもしれません。
まだドラムについての知識がない高校生の頃でして、ピアノとサックスに圧倒されすぎて脳内麻痺したままでした。地元で「夕焼け祭り」という音楽フェスでのことでした。覚えているのは、激しい曲の直後に「赤とんぼ」を演奏する坂田明・・・そして、数年後にトリオではないおとなしい山下洋輔を観たのですが、あの激しさはムチャクチャという言葉に置き換わってしまいました。あぁ、それにしても懐かしい♪
kossy様コメントありがとうございます。
熱い映画でした。音楽ってエネルギー。音楽家ってアスリート。
あと最大の功労者は上原ひろみさん。超絶に上手い。作曲まで。
山下トリオに行ったのは羨ましいです。