BELUSHI ベルーシのレビュー・感想・評価
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怪物ベルーシの死から40年
コメディ界で多大なる才能を開花させながら、33歳の若さでこの世を去ったジョン・ベルーシ。『アニマルハウス』や『1941』や『ブルース・ブラザース』の破天荒な暴れ者ぶりでも知られる彼だが、本作を通じて内面にあった悩みや不安、はたまた妻にだけ打ち明けた素直な思いをこれほどストレートに突きつけられると、自分の中の固定観念にも近いベルーシ像がことごとく覆されていく。また、当時のコメディ・シーンの根幹を担ったナショナル・ランプーンやシカゴの即興劇団セカンド・シティのメンバーたちがやがて「サタデー・ナイト・ライブ」へと集結していく大まかな流れを確認できるのは大きな収穫でもある。だが、当然ながら本作には終盤にかけて哀しい運命が待っている。もしも彼がドラッグに溺れることなく生きていれば、今では70代。きっといぶし銀の名優になっていたに違いないーーーーと悔しさがにじむ。この怪人の死から間も無く40年である。
ジョン・ベルーシ。アナーキーに時代を駆け抜けた天才コメディアン
初めて見たのは『アニマル・ハウス』(78)。ジョン・ランディス(監督)、アイヴァン・ライトマン(製作)、ハロルド・レイミス(脚本)等、後にハリウッド・コメディを牽引していく精鋭たちが集結した学園コメディで、新入生たちの前に現れる強烈な先輩を演じていたのがジョン・ベルーシだった。ほとんどセリフはなく、飲み干したビールの缶を額に押し当てて凹ませるとか、アナーキーなギャグで画面を圧倒するその不敵な存在に、妙に心を揺さぶられた思い出がある。しかし、類い稀な才能に恵まれながら、人気を維持することの不安に苛まれ続けたベルーシが、やがて、麻薬の過剰摂取によって33歳の若さでこの世を去るなんて、当時は思ってもみなかった。
そんな天才コメディアンの短すぎた半生を、残された最愛の妻が提供した秘蔵映像と共に振り返る人物ドキュメントは、ミュージシャンでもあったベルーシが盟友のダン・アイクロイドと共に立ち上げたユニット、ブルース・ブラザースの活動についても触れられている。実はその映画版『ブルース・ブラザース』(80)のキャンペーンで来日した際、ベルーシとアイクロイドが取材の合間に東京の吉祥寺にあるライブハウス"のろ"に飛び入りで出演し、ブルースを2、3曲演奏してご機嫌で帰っていったという日本フレンドリーなエピソードも。
本作はそんな楽しい出来事も思い出させてくれる、懐かしくも痛々しい人物回顧録。因みに、アイクロイドがベルーシのために用意していた次回作が『ゴーストバスターズ』(80)で、代役を務めたのがビル・マーレイ。来年2月には久々の続編が公開される。
24時間365日、「ジョン・ベルーシ」であり続けるということ
22歳で地元シカゴのコメディー劇団、ザ・セカンド・シティの初舞台。
24歳でナショナル・ランプーン・ラジオアワーに出演。
26歳でサタデー・ナイト・ライブに出演。
27歳で高校の同級生ジュディスと結婚。
29歳で映画アニマル・ハウスに出演。
30歳で映画1941に出演、サタデー・ナイト・ライブを卒業。
31歳で映画ブルース・ブラザースに出演。
33歳でドラッグの過剰摂取により急死。
レストランを経営するアルバニア移民の両親の元、4人兄弟の長男として生まれたジョン・ベルーシ。
スポーツも、音楽も、なんでもできるけど何者でもない男だった彼。
そんな男がコメディ俳優として舞台上で大暴れし、ほんの10年そこそこで世界中の人気者となった。
全てを手に入れた絶頂時、ドラッグの過剰摂取で急死してしまう。
生き方は全てがパロディだったが、死に方は本物のロックスターのよう。
皮肉な話だ。
彼の特異なキャラクターは死後40年過ぎた今も、映画の中で輝きを放っている。
本作で紹介される妻へ宛てた本人直筆の手紙の文面には、彼が心の内に抱えた空虚感が滲んでいる。
その正体がなんなのか、彼自身にもよくわからないというもどかしさ。
「ジョン・ベルーシ」というキャラクターは誰にもコントロールできなかった。
もちろん、自分自身にも。
彼の音楽について
元々彼が好きな音楽は、レッド・ツェッペリンやブラック・サバスといったハードロックだった。高校時代はレイブンズというバンドでドラムを叩き、シングルを1枚録音している。シカゴに住んでいたことがあるくせに、彼はブルースをまったく知らなかった。そんな彼が黒人音楽マニアのダン・エイクロイドの影響で大量のブルースレコードを買い漁るようになり、ついにはブルース・ブラザーズを結成。ディスコブームの影で下火になりつつあった黒人音楽の見直しに多大な貢献を果たした。ただ、本作によれば、彼はその後パンクバンドのドラマーへ転向していたという…。
ブルースブラザーズファンとして
ブルースブラザーズの大ファンだが、物心ついた時には既にジョンは故人であり、またその人となりも拝見する機会が無かったので、喜び勇んで鑑賞。
ひたすら彼のドラッグに溺れる姿、立ち直れない喪失感を観てひたすらに苦しんだ。
軽蔑したり嫌悪したりする感情は湧かず、何故か自分も苦しかった。
ダン・エイクロイドが真のブラザーであったこと、ジュディスが彼を真に愛していたことは清涼剤といえたが、ジョンの破滅的な生き方は彼自身だけで無く周りも破滅に導いている。
肉声が聞けたり手紙が読めたりファンなら歓喜するようなシーンであってもやはり苦しかった。
何度も書くがそれでも軽蔑や嫌悪は起きずただ苦しく哀しい映画、いや伝記だった。
でもやっぱりブルースブラザーズは大好きな映画。
工夫の詰まった作品
ブルース・ブラザーズの印象が強く他の作品はほぼ知らなかった。1941は1度観たがあまり印象にない。そんなジョン・ベルーシがどういうコメディアンだったのかよくわかった。時代背景などもわかり、特にサタデーナイトライブがどういう番組だったのかわかったのは収穫だった。
シーンを構成するのにアニメが使われていたのは良い工夫だと思った。無い画像をアニメで上手く繋いでくれたので腑に落ちやすい。
ただインタビューの音声がメインのため、英語がわからないと延々と字幕を追うことになる。私としては少ししんどく、もったいないことになった。
鑑賞した映画館は神戸の元町映画館。今どき珍しい、ネットで予約購入のできない1スクリーン67席の小さな映画館。水曜はメンズデーで1200円。さらに「KOBEアート緊急支援事業(映画館支援)」を活用されていて500円引きの700円で鑑賞できた。中学の時がそれくらいだったかな。また行ってみたい映画館です。
思い入れによって評価が変わるかも
「ブルース・ブラザース」は好きな映画だが、「サタデー・ナイト・ライブ」はあまり観ていなかった。観たらそれなり笑えてしまうのだが、なぜだか積極的に観ようと思えなかった。だからジョン・ベルーシへの思い入れがさほどないままの鑑賞だった。
たしかに適度な毒とカリスマ性があるし、当時の時代が求めていたキャラだったのかもしれない。ラジオからテレビやバンド活動、そして映画へと進出していくプロセスはなかなか面白かったし、ライブでの演奏・歌唱シーンはカッコよかった。
でも、映画全体で考えると個人的にはそんなに高い評価にはできない。若干退屈な時間があったから。それはあまり思い入れがなかったからかもしれない。でも、ジョン・ベルーシ好きな人にはたまらない映画になるのだろう。
こんどブルース・ブラザース観るときはきっと悲しくなるかも
わかるなぁ。天才ってつらいのよ。
ブルース・ブラザースのTシャツ大事にしています。
奥さんとの交換日記もすごく誠実さを感じるし、正直に吐露できる唯一の手段だったんですね。繰り返し語られていましたが、高校の同級生の奥さんにぞっこんだった。コカイン、ヘロインはきついですよ。クスリやらなきゃとは思いますが、あの時代ですものね。
マメでネタ帳なんかもきっと、きっちりしていたんでしょうね。
サービス精神がアダになったんでしょうけど、短く太い人生だからこそ、たくさんの人の記憶に残ったと思います。
ベラルーシじゃなくてアルバニアからの移民だったんですね。
こんどブルース・ブラザース観るときはきっと悲しくなるなぁ。
だから、見ない方が良かったかも。
彼も私のヒーローです
私が子供の頃はライダーやウルトラマン、ゴジラの全盛期
お笑いはドリフが絶対でした
しかし私は誕生日が同じでどうしても気にせざるおえない人がチャップリンだったのです
私の一番のヒーローはチャップリンなのです
カッコいいよりも少し違った感じ、ズレている感じが心地いいのです
まっ、私の話はさておき彼です
ベルーシです
チャップリンでもないピター・セラーズでもないアメリカのエネルギーが有馬あるほどの笑い
彼は、例えるならアポロの打ち上げの噴射のような輝きだったことを覚えています
彼が打ち上げ時のパワーなら彼の周りの人々はロケット本体なのだけど、どうしてもパワーに見合う丈夫さが無いのです
推進力だけではどこにも行けないのです
彼の妻は彼が飛ぶための丈夫なボディー
それでも彼はそれだ有り余るパワーを持て余すのです
世界が才能ある人々に追いつくには時間がかかりすぎる
1番パワーがある時に周りの条件は何も揃っていないのです
新しいことにまだ見ぬアイディアが弾け爆発しても世間は理解できないものですよね
1982年に亡くなったいちコメディアンのお話でした
才気走り過ぎた天才
時代に対して垂直に立ち続ける天才。あれほどマルチな人は先ず居なかったのでは?33歳の若さで鬼籍に入ってしまい永遠なるヒーローになってしまった。天才の命は余りに短く、市民としての生活は余りにも悲しい。しかし、未だに世界中の人々が彼を愛しているのだ。それは間違いない事実である。
【ブルース・ブラザーズ】
ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドのブルース・ブラザーズは、本当に面白かったし、楽しかった。当然、パフォーマンスも抜群だった。
僕は、映画「ブルース・ブラザーズ」のVHSもサントラのレコードも持っていた。
随分若い頃の話になるけれども、ロックバンドをやっていた僕の友達が、ブルース・ブラザーズのどこがいいんだよ?と言うのに、お前のバンドより全然良いよと言い放って、険悪になったこともある。
まあ、子供のケンカみたいな感じだったと思う。
ブルース・ブラザーズがあったから、日本ではバブルガム・ブラザーズ結成のきっかけになったと思うし、僕は、今でもブラザー・トムをテレビやラジオで見たり、音楽を聴いたりするだけで、友達と険悪になったことを思い出す。
当時、ジョンが突然亡くなったのを聞いた時は本当に衝撃だった。
ミュージック界で薬物でなくなることは、それまでもあったのだけれども、当時、遠く離れた日本にいて、コメディアンでもあるジョンが薬物中毒だったとは知る術はなかなかなかったように思う。
あれから、もう何十年も経ったことにも驚く。
この作品の、サタデー・ナイト・ライブの場面を見て、少し文化的背景が違うだけで、コントを面白がるのは、日本もアメリカも同じなんだなと、ちょっと感慨深かったりもする。
早逝した稀代のコメディアン。
もし、生きていたら、ダン・エイクロイドと「ゴースト・バスターズ」にも出ていたんだろうなと考えたりして、ちょっとノスタルジックな気分にもなった。
ライブフロムニューヨーク
2021年12月12日
映画 #ベルーシ (2020年)鑑賞
#ブルース・ブラザーズ や #サタデーナイトライブ で有名な #ジョン・ベルーシ の伝記映画
破天荒、天才と色んな言葉で語られるコメディアンの生き様がすごい
生きてたらどんな俳優になってたのかな
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
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