消えない罪のレビュー・感想・評価
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常に感覚が研ぎ澄まされた主人公が印象的!!
サンドラ・ブロック製作の好みなのか、主人公は身一つで生き、常に感覚が研ぎ澄まされているように感じました。まさに、何を持たない者が全てを持っている、を表しているように思いました。出だしは生活描写と男性陣が皆優しく印象的でした。終盤は急にサスペンスになって、あれっ!?と思いましたが、こうしないと映画としてまとまらなかったのでしょう。
生きる意味
概ね良くできていたし、飽きずに観れました。が、タイトルと少しあっていなかった様な。 いろんな問題が内包された作品で、考えさせられる主題があちこちに隠れていた。 が、少し問題を詰め込みすぎていて、ところどころ雑に片付けている様にも感じたし、ちょっともったいなかったかな。 彼女はやれることをやったのでしょう。そこに意味を持たせなくてはならなくなった。そうなると、意味があったと証明したくなる。 無償の愛が揺らいでしまう。そこが辛い。 で、あの兄弟、、、いるかなぁ。一緒にいた兄弟と離れていた姉妹の違いは、わかるのですが、サスペンス要素はちょっと要らなかった様な気がします。サンドラなだけに、先が読めちゃうしね。
レビューより先に本編を観ることをお勧めします
ギミックそのものより、観ているものの感情を誘導する手法がとても上手いです。 ギミックそのものよりといったのは、2回以上観て構造を分析するとおかしなところはなくはないのですが、それ以上に感情を操作するところに重きを置いているのかなと思いました。 推理ものを見るかのように細心の注意をはらいながら観るより、IQを下げて素直にみたほうが良いかもしれません。 冒頭の登場人物の説明描写で人数が多くだれがだれなのかとこちらが考えているのに、わざわざ説明せずに引っ張りイラつかせます。 (TVでCMマタギなどされると即チャンネルを変えるほうなので、ネットやDVDで観てたらそこで停止していたかもしれませんが、映画館なので我慢してみます。) 造りがマズイというよりわざと引っ張って見ている側にフラグを立てるテクニックでしょう。 主役の共依存のいかにもヤバそうな演技が凄いのですが、それもあってこそ成立する話なのかもしれません。 徐々にその他の人の現在の生活なども描写されていき物語半ばで人物相関やキャラクターがやっと見えてきます。 誰かがいっていたと思うのですが、感動は贖罪の念から生まれる(ちょっと違う言い方だったかも)と・・・ 俯瞰で観ると、(制作側に)ちょっと悪趣味というか下衆な感じはするものの一回目は楽しめるのではないでしょうか。 プロの俳優に対して言うには逆に失礼かもしれませんが、とにかく主役の演技力が凄いです。 あと、演出でホラー映画並みに随所にタメがあるのですが、ちょっと諄くないですかね。 ネタバレなしで言えるのはこんなところでしょうか。
人間ドラマが好きな方にはオススメ。良心的な作品
殺人の罪を償い20年ぶりに社会復帰する主人公をサンドラ・ブロックがほぼノーメイクで全シーン熱演しています。 住む場所も仕事も底辺から始めなければならず、さらに生き別れになった妹の無事だけを生きがいにしてきた主人公の悲惨な現実が続きます。 25歳?の妹はある一家に引き取られ穏やかな生活を続けていますが思い出せない過去のトラウマに悩まされています。 前半は社会復帰を心から願う主人公の姿、後半は妹に会うために弁護士を立てて行動する姿と妹を復讐の道具として付け回す殺された被害者家族とのサスペンス劇になってます。 サンドラブロックが製作にも関わっていますので脚本も見事で良心的な作品でした。
想像すればする程きつい
ネトフリ作品ということでパンフレットなし。☆0.5減。 序盤は役所広司主演の「すばらしき世界」で描かれた、出所した後の生活を取り巻く環境の厳しさを伝えたい作品かと思ったのですが、残してきた妹が気になっている様子。まあでも会いたいのは分かるけど、もうちょい態度ってもんがあるでしょうよ、と主人公にイラつきだしたピークで・・・とそこからは見え方がガラッと変わるのは良かったのですが、よくよく考えてみるとこれはキツい話だなと思いました。
重低音の重苦しい響きは「砂の器」を思わせて
何かしら不可解さを孕みながら話は進むが、 フラッシュバックの様な映像が挟み込んでくる。 自分自身ともう一人の誰か? ここの絡みが晴れずに話は進む。 罪は確かなのに、 誰もが贖罪を払わされる。 そして更なる罪が展開される。 罪は確かなのか? 罪とは結果でしかなく、 原因の根本が燻っている。 こんな燻った重苦しさを ラストの無言のハグが何もかも解きほぐしてくれた。 ブラボー
問題作であることは間違いない
人によっては観たら死にたくなる映画かもしれない。当方がそうだった。 映画の前半はサンドラ・ブロック演じる主人公ルース・スレイターに感情移入して世の中の全部が敵に見える。こんな世の中に生きる意味はない。主人公はどこかで死ぬ勇気を手に入れるべきだ。そう思ってこちらも死にたくなる。 しかし後半になって、ルースが自分の欲求を満たすために他人の迷惑も顧みないで頼みまくる姿に、徐々に嫌気が差してくる。ほぼ他人に命令するかのような厚かましくも図々しい態度である。こんな主人公は早く自殺するべきだと思ってしまう。そして自省すれば自分もルースと変わらないことに気づいて死にたくなる。 世の中が腐っているのか、自分が腐っているのか、それともその両方なのか、いずれにしろ死にたくなるのである。それだけ心を揺さぶってくる映画であり、サンドラ・ブロックの演技は凄かった。 タイトルの「The unforgivable」は直訳すると「許すことのできない人々」となる。刑法上の罰を受けて刑期をまっとうしても、世間は許さない。法律と人心は違うのだ。殺人罪で服役した者は、出所してもまともに生きていけない。であれば、殺人罪の刑罰はすべて死刑にすればよさそうなものだが、世界は死刑廃止の潮流である。 ルースは模範囚で刑期を短縮され、20年で出所した。ルースの命を支えたのも税金である。つまり刑務所が税金で運営されている以上、受刑者は税金で生かされている訳で、そのことも、犯罪者を許さない理由のひとつになっていると思う。 ネットの時代だから、名前でサーチすれば前科などはすぐに明らかになる。出所した死刑囚の就職は困難を極める。社会復帰などという言葉は世間を知らない法律家のお題目に過ぎない。 現行犯を除いて、すべての容疑者には推定無罪の原則が適用されることを人々は忘れている。警察に逮捕された瞬間に犯罪者となってしまうのだ。法律家は冤罪の場合に取り返しがつかなくなることを恐れて死刑を廃止したいようだが、40年も50年も収監されたあとで無罪になったとしても、人生は取り返せない。いっそ死刑にしてほしかったとなるのではないだろうか。 警察は検挙率を上げたい。一度、窃盗犯がでっち上げられている可能性の高い現場に遭遇したことがある。横断歩道で信号待ちをしているときに、横で待っていた自転車の中年男性に二人組の警察官が自転車の登録性はありますかと話しかけた。男性は不快感を隠そうともせずにないよと答えた。警察官は笑顔で、ではちょっとご同行願えますかと言った。笑顔ではあるが、有無を言わせない口調である。男性は仕事で忙しいと抵抗したが、結局は連れていかれた。 様々な問題が想定される作品で、それらの問題を一身に受けたようなルースの無表情が大変に重い。喜怒哀楽や警戒心、敵愾心などを全部合わせたら無表情になるのではないかと思わせる無表情なのだ。 犯罪は独善と不寛容である。子供を虐待する親は、子供が自分のものだという独善から、最悪の場合は子供を殺してしまう。ルースにも同じ独善があったのではないか。 鑑賞後に、解決されない問題が心にわだかまり続ける。名作ではないかもしれないが、問題作であることは間違いない。
フラッシュバック
保安官を殺害した罪で20年間服役した女が仮出所し、背負った罪を感じながらも養子に出された妹を求める話。 模範囚として出所するも、思うような仕事に就けず、そして警察官を殺したことで冷たい目や仕打ちに晒されながらも妹を捜す展開で、これはアメリカの映画?と少ししっくり来ない邦画でありそうなドラマ。 アホ兄弟のアホさ加減の積み上げ方とパティはアメリカらしいけど。 少しハッキリしない部分や、タイトルがちょっとミスリードなのと、サンドラ・ブロック何歳の設定よ?とかは少し気になったものの、判りやすく哀しくやり切れず、そしてそこから繋がるラストと、とても面白かった。
サンドラ・ブロックの終始憂鬱なお顔が印象的
殺人を犯し二十年服役した女性が、出所するも世間は全く許してくれない。唯一気になるのは幼かった妹の事。今どうしているのか探すうちに明らかになる事件の衝撃的な事実。Netflixで配信される事は知っていたが、どうしても劇場の大画面で見たかった。サンドラ・ブロックの終始憂鬱だった顔が最後に見せる表情。
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