劇場公開日 2022年1月7日

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「【”若くて美しい母は、”私の娘は健康で幸せなら良い”と笑って言った。”平凡で偉大な全ての母親に捧げる映画。1981年の中国は、寛容な思想に溢れた国だったのであろうなあ、と思ってしまった作品でもある。】」こんにちは、私のお母さん NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”若くて美しい母は、”私の娘は健康で幸せなら良い”と笑って言った。”平凡で偉大な全ての母親に捧げる映画。1981年の中国は、寛容な思想に溢れた国だったのであろうなあ、と思ってしまった作品でもある。】

2022年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

■元気と明るさだけが取り柄で何をしてもうまくいかず、母に苦労ばかりかけていた娘・ジア(ジア・リン)は、母リ・ホワンイン(リウ・シア)、と共に交通事故に遭ったのをきっかけに20年前の1981年にタイムスリップする。
 そこで出会った若くて美しい母(チャン・シャオフェイ:中国期待の女優さんだそうである。)の将来の幸せのため、ジアは母が働く工場のトップの息子(シェン・トン)と母を結婚させるべく孤軍奮闘するが…。

◆感想<Caution 内容に触れています。>

・現代の中国。ジアは幼い時から母に迷惑を掛けながらも、母親に対する申し訳ないと思う気持ちを持って生きている。
ある日、自転車で二人乗りしていた母娘は交通事故に遭い、ジアは1981年の中国にタイムスリップしてしまう・・。
ー このイントロダクションを、後半鮮やかに活かした脚本が秀逸である。ジアが空から落ちて来た時に下敷きになった若き母の姿。-

・その後、ジアは若き母に幸せになって貰いたいがために、工場長のやや情けない七光りの息子と恋仲にしようと、奮闘するが・・。
ー ”ジアのお父さんが、可哀想じゃない・・、”と思いながらもコミカルなシーンの数々にクスクス笑いながら鑑賞する。-

・若くて美しい母リ・ホワンインが、実は娘と一緒に現代から遣ってきた事が分かるシーンからの展開は、可なり沁みる。
ー 彼女は、娘ジアの行為を総て知っていたのだ・・。ジアに縫ってあげた熊のマークの修繕箇所のアップが効果的である。-

<序盤はクスクス笑いながら見ていたが、後半は沁みた作品である。
 工場長のやや情けない七光りの息子が、父親から独り立ちする事を決意するシーンや、若くて美しい母リ・ホワンインが実はジアの若き父と3年も付き合っており、3人で土手で会話するシーンも良い。
 1981年の中国って、天安門事件より8年前だよね。
 あの頃の中国って、もしかしたら今よりももっと住みやすくて、寛容な思想に溢れた国だったのであろうなあ、とも当時の登場人物たちを見て、思ってしまった作品である。>

NOBU