ハウス・オブ・グッチのレビュー・感想・評価
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退屈でもないけれど平凡で中途半端な映画
それほど面白い映画じゃない。女優俳優で見せるけど、内容は平凡。何も意外性がない。「実話をもとにしたストーリー」だったか?の文字が最初に示されるけど、どっちの意味なんだろう。事実を参考にしたオリジナルストーリー?できるだけ事実に沿った再現ストーリー?どちらにしても中途半端だと感じる。
完全事実を映画にしてないなら、もっとクライマックスに何かを持ってくるとかしたほうが良い。夫人は高笑いの後どこかへ高跳びしてしまうとかさ。完全に事実とは違うけど。レディガガなんだから稀代の悪女にもできたと思う。まあ、でもこれじゃグッチの名前は映画に使えないか。
それともあくまでも事実に沿うなら、依頼成功のあとで夫人は半泣きでパラダイスとかノートに書かず、大笑いしていたんじゃないのか。ビジネスに無能な夫を支えた末に捨てられたことに復讐したんだから、あんなイジイジと悔やんでいるようなストーリーはおかしいだろっ。本人が刑期を終了してまだ生きており訴えられると面倒だから?それともガガに気を遣った脚本?どんな役でもできそうだが、外見上はぶっ飛んでたガガにあんなメソメソする役は似合わないと思う。アリー・スター誕生で路線が決まってしまったのかしらん。
ところで、あの時代の日本は勢いが有ったけど、トム・フォードで復活前の、そのころの欧州二流ブランドからもカモで半分コケにされていたのかね。映画ではそんな感じ。でも、カモにされても良いから、あんな勢いが有った国に戻ってほしい。今の日本は、一時期はGDPがアメリカの6-7割近くあってアメリカに本気で恐怖を抱かせて叩かれまくられていた国と同一だとは思えん。たぶんこのまま落ちぶれていくんだろうけど。ほっときゃドイツに抜かれてしまう。バブル、カムバーック。
奢れるものは久しからず
ジャンル分けが難しい!
世界的有名ハイブランドGUCCIの終焉を描いた作品。
サスペンスなのか、ロマンスなのか、事実を基にしたフィクションだけど、キャストが実在の人物像と酷似しているのがすごいところ。
飄々とした表情の裏で自らの虚栄心や野心を育んで肥大化するマウリツィオ役のアダム・ドライバー。
富と権力を持った男に愛されたかったパトリツィアを演じたレディーガガ。ただ、25歳には無理がある。晩年熟女時代がしっくりくる。
初登場時、禿げすぎてて気付かないジャレット・レト。
死にそうな顔のジェレミー・アイアンズ。
そして何よりアル・パチーノ!
全てを理解した後の演技は見事
作中の随所に伏線となる台詞や仕草が散りばめられているあたりがリドリー・スコットらしい。
今回は予習もなしに劇場に赴いたので、映画鑑賞後にGUCCIの歴史を復習した。
映画を見に行く前に、原作を読むか、史実を何となく頭に入れていくと分かりやすいかも。
今作でドメニコは裏切り者だが、彼がいなければ会社の経営もGUCCIの名も今の世に語り継がれなかっただろう。
ドメニコ視点のGUCCI快進撃物語も見てみたいものである。
GUCCI一族がいないとは
ブランドにほぼ興味がないので観るのを躊躇したが暇なので観ました
最近はレディーガガを見るのは映画の中が多いが女優さんでしたかと、、でも良い俳優だとつくづく思う、それとアルパチーノが出ていたので少し嬉しかった
完全な実話ではないが上の世界もそれなりに大変だなとつくづく感じた レディーガガの悪女ぶりが作品の面白さをグッとあげていた
息子は彼女と結婚しなければ今のGUCCIさえなかったのかも知れないな、そこに人間社会の面白さや生きがいがあるのかもと思う 久々に真面目に人生観を感じた映画だった
ブランドに興味は未だわかないけどね
帝国を興す者、帝国を引き継ぐ者
富と名声を得ることは、悪ですか?。富がヒトをおかしくするのか、おかしいヒトが富を得るのか?。お金はばら蒔くことで、世の肥やしとなる。一処に集めると悪臭を放つ。これは否定できますか?。
リンゴ印で有名なメーカーの創始者、新製品を思い付く才能は、天才的だったそうです。ただ、巨大化した会社を運営する能力に欠け、自分が興した会社から、追い出されたことがあるそうです。以上、映画で知った小咄でした。
伝統に裏打ちされた美しさを守り抜く父さん。バランスシートとハッタリで最善策を探る伯父さん。それを超える美意識を追求する息子。そんな彼を愛し、支え尽くすバートナー。一歩も退かない愛情は、何かを変え、とある決断を下す。彼女は、初めから悪い人なの?。銭ゲバなの?。家族を愛していなかったの?。どこを直せば良かった?。
完璧な人はいないけど、みんな全力で頑張っていたような…。
しかし、ヒトの才能って何なんですかね。
美しいものだけ愛でる才能。
清濁併せ呑む才能。
どこまでも凡庸であり続ける才能。
パートナーの為に、声を枯らして歌い続ける才能。
ヒトを強烈に愛する才能。
ヒトを穏やかに癒す才能。
株を買い占める才能。
どれもたいしたものだと思いますけど、これらのピースがパズルのように、ぴったり組み合わないところが、本作のいい出汁になっております。
誰もが頑張ってるのに、誰も解り合えない。合わないピースが奏でる隙間風。お風呂に浸かっても、すぐに湯冷めする程に、私の心は氷点下。夏に観たい逸品です。
個人的には、銘入りの小銭入れくらい欲しくなりました。ただ、関係者はこの映画、どう見るんですかね。もっとも、社長礼賛、企業礼賛、国家礼賛するような映画に、付き合う私ではありませんけど。
一族の崩壊と女性の変貌
1人の女性によって崩壊へと追い込まれた名家の物語。
この事件についての予備知識は全くない状態で鑑賞したため、グッチという世界的有名ブランドが絵に描いたような一族崩壊を辿っていたことに驚いた。
ストーリーは史実であるため、想像通りの展開だが、キャスト陣の演技は圧倒されるものがあった。特にパオロを演じたジャレッドレトは特殊メイクということもあるが、本人に入り込んでいて惹きつけられた。
レディーガガ演じるパトリツィアの後半の変貌ぶりは鬼気迫るもので豪華キャスト陣を引っ張る存在感を放っていた。
愛憎劇の構図としては意外とシンプル
私が大人になる前後(1980〜1990年代)までのグッチは、格式はあるがおばさんが持つバッグという印象が強かった。今でも若者が持つにはハードルが高いが、若者も欲しくなるデザインのものが多くなっている気がする。本作を観て思ったのは、その転機がこの事件かもしれないということ。
たしかにグッチ一族に起こった大事件ではあるが、映画としてはあくまでパトリツィアとマウリツィオの愛憎劇としか思えなかった。結局、マウリツィオを殺す動機は愛情から発生した執着と憎しみでしかない。事実に基づいた物語だから仕方ないんだけど。愛憎劇として考えると意外とチープだし、よくある話とも言える。むしろ同族経営のグッチがどのように変貌していくかの過程が面白かった。
パトリツィアが出会った当初グイグイ来る感じとか、グッチの経営に口出していく感じとか、レディガガはうまく演じていた気がする。あまり洗練されていないマウリツィオが押されて結婚に至るのもわかるし、グッチの後継者となり自信を持った後恋した女性が上流階級の匂いがするのもなんかわかる。父親が感じていた不穏なものは正しかったということになる。それもモヤモヤしてしまうな。
ガガの魅力に酔いしれる逸品
リドリー・スコット× (レディー・ガガ+アダム・ドライバー+アル・パチーノ+ジェレミー・アイアンズ+ジャレッド・レト) ‼︎
大好きな監督と名優たちによるグッチ家の崩壊劇。
これは面白かった。
自分にとっては盆が正月に来た感じだった。
ガガ、素敵でした。
惚れ直しました。
レディー・ガガはもうちょっと悪くてよかったと思う
私が18歳だった1978年から始まるこの物語は当時大流行したディスコの懐かしい曲に乗って年寄りに青春回顧させてくれる。レディー・ガガの演技が見事でオスカーがダテでは無かったことを証明して見せたしリドリー・スコットがこの配役でグッチのスキャンダラスな犯罪事件を撮るのだから面白くないわけがない。巨匠であるが故にむやみな尺調整から免除されるので159分という長尺もありがたいのだ。あたりまえのことではあるが夫婦間を含めて全ては利害関係が一致もしくは対立するもしくは謎の人の間の会話交渉やり取りによって進行する。余計な省略はして欲しくないし演者のすべてのアウトプットを逃さず観たい。刑務所から出たアル・パチーノがダメ息子の家へ戻ってまずエプロンを着けて流しに溜まった洗い物をするのだ!そしてそのバカ息子が売却してしまった新規株主との交渉の席でサインをするゴッド・ファーザーよ!ほぼ同年代のリドリー・スコットは彼に老いぼれた自身を投影していると思われ感慨深い。ブロンディーのハート・オブ・グラスが沁みる。
事実を基に着想を得たストーリー
この「出だし文句」は映画によく見られますが、当然、この文句自体サスペンスドラマのフリです。
「噓でしょ?」とちょっと笑えるくらいドラマチックなストーリーは、余計な人物や出来事を端折って巧くまとまっており、159分に無駄は見当たらず、また長くも感じません。
そして、実力と個性が光るキャスト達がこのストーリーに厚みを持たせています。
まずはマウリツィオ役のアダム・ドライバー。彼が演じる3代目お坊ちゃまはエレガントな所作と素敵な笑顔でチャーミング。でも実際にはファッションに対する信念も、ビジネスに対する理念もない上に、財産(自分で稼ぎ出したわけでない)狙いの女性からの誘惑に見事に落とされる「ぼんくら」なのですが、アダムは見事にマウリツィオを「憎めない男」にしてしまいます。
そしてもう一人の3代目、マウリツィオの従兄パオロ役はジャレッド・レト。レトは役作りのために体系や食生活を変えて挑む「カメレオン俳優」として有名です。今回の髪型はさすがに特殊メイクですが、毎回6時間かけていたとのこと。パオロは個性豊かな面々の中でも抜きんでたユニークさを持つ人物。劇場でも彼の演技で時折笑いが起きるほど振り切っていました。
そして何と言っても"レディーグッチ"ことパトリツィア・レッジャーニ(グッチ)を演じたレディー・ガガ。22歳から49歳までのパトリツィアを演じていますが、見た目だけでなくパトリツィアが状況と共に変化していく心情と言動をシームレスに表現していくことで、どこか同情的にというか贔屓目に見てしまいそうになる私自身、パトリツィアの毒牙にかかりながら観ていたのかもしれません。
映画には含まれなかった(パトリツィア達が逮捕される決め手となった)「カルロス作戦」や、獄中での特別優遇「(刑務所の)勝利の住人」(釈放後のニックネームは「ブラックウィドウ」)、そして実の娘たちとの「法廷闘争」など、パトリツィアの人生にはまだまだ映画になりそうなことだらけですが、現在73歳の彼女は『ハウス・オブ・グッチ』映画化について「絶対に喜んで賛同できない」としつつも、レディー・ガガが演じることは良しとしているそうです。
レディー・ガガとジャレッド・レトが輝く映画
他の出演者の演技が下手というわけではない
このふたりがすごかった
残念ながらネタバレされちゃった後での鑑賞が悔やまれる
尚、アル・パチーノの口から「御殿場」という台詞が出てきたのが、なぜか嬉しかった(笑)
華麗なる一族VSレディー・ガガ
高級ブランドには縁も興味も無いため、FやCの羅列だけのものを良いデザインと呼べるのかと思ってしまうし、三角のプレートが付いただけで何であんなに高いのか不思議です。LVはシックで素敵と思いますが、持っていません。
だからグッチのお家騒動の事は全く知らず、野次馬的な興味で観ましたが、とても面白かったです。
私はイタリアについて詳しくは無いですが、旅行した時に知ったのは、イタリアの職人は革へのこだわりが強くて皮をなめすのに凄く手間をかけるのに製品ははがれたり取れたりしがちです(高級ブランドはそんなこと無いのでしょうが)。
サン・レモ音楽祭(日本のレコード大賞のようなもの)を観た時は、開演前から司会者たちがしゃべりまくり、オープニングの合図(ジャジャーンとか)も特に無くいつの間にか本番に突入していて開始時間も適当だったので驚きました。これをイタリア時間と言うらしいです。
本作はアメリカ映画ですが、イタリア人をうまく表現していたと思います。もちろん誇張してるでしょうが。
主演のレディー・ガガは歌抜きで抜擢されただけあって、豪華共演者の中でも存在感と演技が光っていました。
ファッション業界の話なので華やかで美しい映像で音楽も沢山使われています。最初の方はカンツォーネが多く流れていたのに結婚式ではジョージ・マイケルの”faith”、なんで?と後で確認したら、歌詞がピッタリでした。
タイトル通りのGUCCI家の話です
特報では華やかで騙し合いな感じですが
地味な戦いで、華やかで豪華な物は出てきますが
映像としての豪華さは余り出てない気がします
ガガが好きなら何も疑問は受けないでしょうが
最初になんでこの人にみんな熱狂なの?
という気分になってしまいました
結局はラストが大事な気がするのですが…
そこは駆け足すぎて…
ガガが好きでGUCCIが好きな人が
見たら良いと思います
何となくで興味本意で見ても何も感じないと
思います 内容的には大した内容ではないので…
これに高評価付けるのは
そんな方々かプロを語る見過ぎて
味覚が麻痺してるラーメン通みたいな
評論家なのでしょう…
富とブランドと才能とは
一言で言ってしまうなら、富とブランドと、持って生まれた人間の才能には使命がないと開花しない、ということでしょうか。レディ・ガガとアダム・ドライバーの二人の好演に魅せられました。レディ・ガガは富とブランドを奪取するために、グッチに近づきますが、最終的にグッチのファミリーには入れません。そして恨みを抱き罪を犯します。あまりにも哀れですが、彼女は結局自分の欲望に取り憑かれた夜叉のごとく振る舞いで、人生を壊します。彼女は自分を俯瞰して冷静になることができなかったのです。逆に言えば彼女がいなければ、グッチの歴史は変わらなかったので、必要な人物だったかもしれません。グッチという帝国も、軌道修正しながら、現在のメガブラントになった軌跡は決して偶然ではなく、周りを固めた極めて正常な人間の経営に行き着くまで、必要な過渡期であったのかもしれません。思うにこの世の栄枯盛衰は、善もなく悪もなく滔々と流れる川のように、濁流も清流も飲み込んで流れて行くような気がした映画でした。
期待以上だった
最初はアダムドライバー目当てで観に行きました
レディガガの出演作を観たことが無かったので
歌手だし日本で言うアイドルやジャニーズ枠みたいなものかと思っていましたが見る前と見た後で評価が180度かわりました、他作品も観てみたいと思いました。
レディーガガ、圧巻。そして、ブランドビジネスの化けの皮を剥がす。
GUCCIの創業家の実話ということだが、要は、能力のない3代目とファミリーが会社を手放したという、
いかにもよくある話。
殺人までは、行き過ぎだけど、それ以外の部分は、どこにでも起こる、相続のゴタゴタと、お金に目が眩んだ2代目、3代目とその家族ということ、
それが、世界的に有名なラグジュアリーブランドだというだけで、ドラマティックに見えているだけのように思う。
レディーガガの熱演と、GUCCIのアーカイブ的なコレクションは、見どころなのかも。
日本は、世界の中で、最も古い会社があり(創業578年の金剛組という建築会社)、創業100年以上、200年以上続いている会社が一番多い国だそう。
長く続ければいいってもんじゃないのかもしれないけど、長く続けるということは、ただお金に目が眩んで、会社を大きくしたり、
ファミリーだけで、会社を独占しても、人が続かないということが起こるように思う。
長く続いている会社ほど、会社の規模は小さくとも、本業から外れず、ものづくりにこだわっていたり職人を大事にしていたり、
グローバルに展開するより自分たちのできる範囲内を理解し、無駄にビジネスを広げないということにこだわっているように感じる。
結局のところ、今のGUCCIに伝統なんてないし、見え方として、トム・フォードのグッチが、アレクサンドロ・ミケーレのグッチに変わっただけ。
ビジネスとして、GUCCIという屋号を買った会社が儲けているというだけだし、今のラグジュアリーブランドビジネスっていうのは、そういうものの上に成り立っているだけなんだよね。
多分、あと2、30年後は、そういうブランドビジネスに全く興味のない世代が主流になってくるんじゃないかな。
だからこそ、考えさせられるのは、200年も300年も続いているっていうことから学ぶところはあるんだろうなと思う。
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