劇場公開日 2022年1月14日

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ハウス・オブ・グッチのレビュー・感想・評価

全297件中、1~20件目を表示

3.5豪華キャストで描く同族経営の黄昏

2022年1月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 顔ぶれを見るだけで、濃厚な人間ドラマの予感に胸がざわつく迫力のキャスティング。予想に反して比較的大人しい展開だが、演技合戦とグッチのゴシップネタを楽しむノリで観れば退屈はしない。
 グッチの御曹司マウリツィオとパトリツィアの出会いから、一族が崩壊してゆくまでの概ね四半世紀、それなりに長期間の出来事が描かれる。

 一癖ある役者たちの競り合いの中、レディー・ガガ演じるパトリツィアの押しの強さが際立つ。
 彼女のキャラクターは、巨万の富への欲望だけでなく、個人的な野心やマウリツィオへの愛、一族の一員としてのプライドなど、様々な強い感情を抱えている。
 最初にマウリツィオがグッチと名乗った時は、確かに彼女の目の色が変わったように見えた。しかし、父に結婚を反対された彼が、家も財産も捨ててきたと言い荷物を持って転がり込んでも、彼女は受け入れて結婚し、家業を手伝わせた。家を出たと言っても遺産くらいはもらえるだろうという計算があったのか、それともその頃の彼女はまだ純粋だったのだろうか。
 義父のアルドが偽造品に無頓着だったのに対し、ブランド価値の毀損を恐れてパトリツィアは怒った。一族の一員としてのブランドへの誇りを感じた一方、強く口出しする態度に彼女の驕りもかいま見えた。
 ただ、最終的にあのような行動に至ったということは、根底には最後まで、いびつで自己中心的ではあるものの、打算ではない愛があったのだろう。典型的毒婦でお近づきにはなりたくないが、どいつもこいつも……という感じの登場人物たちの中で、ひときわバイタリティ溢れる生き方にはスクリーンで映える魅力があった。

 私のお目当てアル・パチーノは期待通りの貫禄だった。帝王の威厳があって、ふてぶてしくて時にチャーミング。日本市場に目をつけたアルドが「コンニチハ!」「御殿場!」などと連呼するのは笑ってしまった。
 そして、……誰?え、ジャレッド・レト?
 アレッサンドロ・ミケーレが携わるグッチコレクションではランウェイの常連であるジャレッドは、パオロ役を自ら志願し、毎回特殊メイクに6時間かけたそうだ。そんなご縁があるのにあのお馬鹿っぷり(褒め言葉)。アル・パチーノとの絡みがちょっとコントっぽくて微笑ましい。
 ご縁と言えばよく当たる占い師、ある意味一番罪深いピーナ役のサルマ・ハエックは、実生活ではグッチを傘下に持つコングロマリット、ケリングの会長の妻。失礼ながらパトリツィアとちょっとだけイメージがかぶる。
 最初はうぶそうだったマウリツィオがパトリツィアに取り込まれ、ブランドの経営に関わる中で運命に翻弄される様をスマートなたたずまいで演じたアダム・ドライバーもよかった。

 豪奢なお屋敷やめくるめくファッションが出てくるのに、全般的にちょっと画面が暗い感じがしたのが残念。気のせいかな。

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ニコ

3.5面白いんだけど、オスカー案件になり損ねちゃったヤツ

2022年3月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

まず、何が面白かったかって、客層ですよ。六本木ヒルズで見たんですが、お客さんが見るからにお金持ち風で、グッチとか普通に持ってそうで、新宿や日比谷のTOHOシネマズとは全然違うというね。客席眺めて「へー」ってなりました。あと、映画も想像と違ってて面白かった。

しかしこれ、レディー・ガガとジャレッド・レトはオスカー獲りに行った案件だと思いますが、2人とも見事にノミネートから漏れましたよね。ノミネートされたのは、「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」1個だけというしょっぱい結果に。オスカー案件となり得なかった原因は、観客の共感が集めにくいストーリーだってことじゃないでしょうかね。感情移入できるキャラもなかなか不在でした。でも、この事件のことは知らなかったので、とても勉強になりましたね。公開からだいぶ経ってましたけど、見といてよかった。

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駒井尚文|映画.com編集長

4.0怪物ぞろいの色彩をキャンバス上で大胆に使いこなす

2022年1月16日
PCから投稿

こちとらブランド物とは縁もゆかりもない人間だが、本作の筆運びにグイグイ引き込まれた。名門一家の物語といってもヴィスコンティ映画のように格調高くはならず、愛憎サスペンスと言っても目を覆うほどではない。全ては適度に品位を保ちながらグッチ家の内情へとテンポよく迫っていくが、何より刮目すべきは怪物ぞろいの俳優陣だろう。レディ・ガガの凄みもさすがではあるものの、彼女が一人で暴れるというよりは、むしろ一人一人と対峙し彼らの真価を十二分に引き立てていることを高く買いたい。そしてここで最も怪物性を発揮するのは、やはり出演者の個性を自在に配色するスコット自身だろう。自転車、車、ボート、バイクなど”乗り物”や、随所に現れる”水に浸る”イメージ(それは時として雪や泥になる)を用いた表現も実に効果的。かくなる語り口の鮮やかさゆえ、観賞後は愛憎劇のドロドロに増して、単純明快な「楽しかった」という感情の方が上回った。

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牛津厚信

4.5レディー・ガガ、アダム・ドライバーらの演技が光る、リドリー・スコット監督による「GUCCI(グッチ)」創業者一族の30年間を描いたサスペンス映画。

2022年1月14日
PCから投稿

私は「GUCCI(グッチ)」というイタリアのファッションブランドは社会常識としては知っていましたが、正直そこまでの関心はなく今回の創業者一族の話も知りませんでした。そのため結末なども全く知らず、興味深い「巧みなドキュメンタリー映画」のように見ることができ純粋に面白かったです。
本作は2000年に発売されたノンフィクション小説「ハウス・オブ・グッチ」という原作がベースの実話で構成されていますが、1970年から30年間という期間が描かれているため、さすがに映像表現も含めディテールで誤差があるのは当然のことでしょう。
そのため、本作はGUCCI一族から非難されています。
とは言え、アメリカでは「バイス」のように実在の政治家らがノンフィクションで描かれている作品も多く、「さすがにここまで描いたら問題が起こるのでは?」という作品も少なくありません。ただ、意外と文句を言われずに済んでいるケースが多いのは興味深い点です。
「アリー スター誕生」で才能を開花させたレディー・ガガの演技は本作でも健在で、他の役者陣を含め演技でも見応えがありました。
個人的には、作中で「日本語」が出てきて、これらのシーンは単純に面白いのですが、「当時の日本とGUCCIの関係性」をよく表していて、日本向けの作品でもあると感じました。

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細野真宏

4.0レディー・ガガの愛情が憎しみへ変貌を遂げていく表情が秀逸 そしてジャレッド・レトが……

2022年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

実際に起こった暗殺事件と聞くと大昔の話かと思いきや、1995年3月27日の出来事。
筆者の記憶にも断片的にニュースを読んだ記憶があります。
純粋に恋をして、幸せな結婚生活をスタートしたはずだったグッチ創業者の孫にあたるマウリツィオとパトリツィア。今や世界的なメガブランドへと成長したグッチが、イタリアの老舗ブランドながら新新ブランドの後塵を拝していた頃の話だが、グッチの経営に口を挟もうとしては「君はグッチじゃない」と疎外され続けたパトリツィアの愛が憎しみへと変わっていくさまを体現したレディー・ガガの役作りには感服します。
そして、アダム・ドライバー、アル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズらが好演しているが、何よりもジャレッド・レトの怪演は必見。この役を本人はきっと、嬉々として演じたんだろうなということが誰の目にも明らかで、圧巻です。

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大塚史貴

4.5観応えありました

2024年9月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

グッチ一族の崩壊ストーリー
ストーリーが面白かったという表現はゴシップネタを楽しむようで違うのですが、映画として楽しめました
それはやはりすごい豪華キャストとリドリー・スコット監督だからではないでしょうか
レディー・ガガ、アダム・ドライバー、アル・パチーノ、ジャレッド・レト、サルマ・ハエック、もうとにかく豪華
その中でもレディー・ガガです
「アリー、スター誕生」よりずっと良かったと思います
最初は純粋なパトリツィア、そこからだんだん野心そのものになっていく、それでも本当はマウリツィオを愛してるゆえの嫉妬、素晴らしかったです
マウリツィオの心を取り戻そうとするのに拒否され、閉められたドアの前のパトリツィア、切なすぎる
あのまま運送業を続けとけば2人は幸せだったのにね、と思わずにはいられませんでした
パトリツィアの「GUCCI」と名乗る事へのプライド、パトリツィアに名乗らせたくないグッチ一族、でも模倣品に対して無頓着な伯父、「GUCCI」へのそれぞれの思いは複雑です
グッチの邸宅、お店、家具、ファッション、車、とにかく全てが豪華、そういうのもとっても楽しめました
そして、何よりインパクトがあったのがジャレッド・レト
全く気が付かず、エンドクレジットで名前があってびっくりでした
イケメン封印しすぎ笑
リドリー・スコット作品はやはり好きです

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小町

3.0マカロニ版犬神家の一族

2024年8月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

全くの前知識無しで鑑賞しました。
ベルサーチが同性愛絡みのいざこざで殺されたのは知っていましたが、まさか老舗のグッチまでそのパターンだったとは思いもしませんでした。
この映画の特長は、とにかく豪華キャストと豪華スタッフで固めているという事だと思いますが、重厚な人間ドラマというよりは、爛れた世界に住む爛れた人々の悲哀を感じるホームドラマという印象でした。
一言で言えば、犬神家の一族を地で行くような内容で、サスペンスというより滑稽なコメディに感じました。

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だるちゃ

4.5実話に驚き!レデイ・ガガ、アダム・ドライバーの演技が見事

2024年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

興奮

難しい

CSで録画視聴。
レデイ・ガガはアリー・スター誕生以来、アダム・ドライバーはフェラーリで
初めて観て今回で2回目。
まず、ストーリーは実話に驚き。グッチ家の話はファッション通ならはまるし、
個人的にも興味深い話だった。
ラストシーンはとにかく驚きの一言で言葉が出ない。
ただ、見応えがあったのは間違いない。
それにしてもアダム・ドライバーとレデイ・ガガの演技は素晴らしかった。
アダム・ドライバーはグッチ家の役を演じたことがフェラーリのエンツォ・フェラーリの
好演につながっているし、ガガは10月公開のジョーカー・フォリア・ドウの演技が楽しみに
なってきた。

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ナベウーロンティー

3.0☆☆☆★★ 《グッチファーザー》(u_u) 出演者をそれぞれ当ては...

2024年3月21日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★★

《グッチファーザー》(u_u)

出演者をそれぞれ当てはめて観るのも一興。

ガガ凄く良かったなあ〜。

でも…ガガが失脚すると映画本編も盛り下がって行ってしまった感じ。

パチーノの「コンニチハ〜!」が頭から離れんぞ(^^;)

2022年1月16日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/スクリーン8

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松井の天井直撃ホームラン

3.5結婚後の家族経営の恐ろしさを描いた映画

2023年12月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

ブランドとしてのGUCCIの成り立ちに興味があり、また主演がレディガガだったことにも興味を持って映画館で視聴。
主人公が結婚してグッチ家に嫁ぎ、その後の家族経営の様子が描かれていた。
外的要因はあるものの、利権が絡む人数の多さと組織内の指揮系統の不明確さによって、内部から崩壊していく様子がリアルだった。獅子身中の虫。

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三上結香|海外映画大好き女子

3.0House of Gucci

2023年11月1日
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悲しい

難しい

Who did you married with?

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Wave 🌊

2.0ネタを持て余したか?

2023年6月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

途中から、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』っぽくない?という感慨に捕らわれました。山場がないんですよねえ。グッチ家内での不協和による副作用とかマウリツィオが暗殺された場面も淡々と。リドリー・スコットでも捌ききれないこともあるんだなあ、と思いました。期待が大きかっただけに残念でした。
一方、力技とも思える配役とそれぞれの演技は見事でした。特に、レディー・ガガが演じるパトリツィアのような小賢しく野心と行動力が凄まじい女性なら素晴らしい演技が出来るんだなあと感心しましたし、アダム・ドライバーもお人好しで少々鈍くアホではないけどやっぱボンボンなマウリツィオの演技はピッタリだったなあと感じました。

なお、悪いことはパトリツィアに、アホなところはパオロに集中させたのはどうかと・・・。

一方、本作は映画ではなく、連続ドラマだったらと仮定すると結構いい線いけるのかもしれません。

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zem_movie_review

3.5化けっぷりすごい。

2023年6月3日
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鑑賞方法:映画館

ガガ様すげーという、インパクトが強かった。
楽しめたよ。
アダムドライバー好きだしね。

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だいず

4.5GUCCIのお家騒動

2023年3月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

そして…GUCCIは甦った。
とても興味深い物語でした。
良かったです。

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tuna

4.0レディ・ガガの演技が圧巻

2023年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

この映画の魅力の1つは、有名ブランドのスキャンダラスなストーリー。バブル期におけるグッチは時代そのものを表すブランドで、高価だけれどもどこか品格に欠けるような、そう映画にある小金持ちの日本人が群がるようなイメージがあった。結局の所、それはこのようなお家争いと安易な拡大志向が生んだ結果だということが良く理解できた。

そしてもう1つがレディ・ガガ。Wikiで調べると本格的な映画出演はこれが3本目!?表現力というのは、いろいろなものに通じるのですね。凄いです。

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にこにこどり

5.0すべてが快楽的なトスカーナ調

2023年2月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

よく一族経営の崩壊は耳にするけど、GUCCI一族の場合は、御曹司マウリツィオが殺害されたこともあり、とても衝撃的だ。それも殺害を企てたのが妻だからこそよけいにミステリー。
脱税、著作権侵害、持ち株の売却、不倫、殺人とくれば、ドラマの材料には事欠かない。

アル・パチーノとジャレッド・レトが掛け合う、GUCCI一族のダメ親子ぶりがとても印象的だった。
もう一つは、マウリツィオ(アダム・ドライバー)とその妻パトリツィア(レディ・ガガ)と彼の不倫相手(カミーユ・コッタン)の三角関係。殺害の付箋にはなっているが、あまり深刻さがない。
妻が不倫相手を「快楽主義者」とののしるシーンや、不倫相手が彼に、「過ちじゃないわ 選択よ」と言い切るシーン等、ゲームに興じる三人という感じでこちらも印象に残った。

要は、すべてが快楽的なトスカーナ調なのである。リドリー・スコットは、あえてGUCCI一族の原点を大事に温存させてたような気がする。
快楽は追うべきではないが快楽を追わないと感性は死んでしまう。そんな言葉がぴったりくる。
彼の絶妙な演出で、GUCCI一族の栄枯盛衰を心ゆくまで堪能できること間違いなし。

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ジョー

3.5なぜイタリア訛りの英語で演じるのか

2023年1月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

実話に基づく興味深いお話。面白かったです。
個人的にはレディ・ガガは外見・歌唱共に全く魅力を感じないが、女優としては大したものだと思った。彼女にはちょっとかわいそうだが実物のパトリツィアのほうが全然きれいだ。実話の映画化は本物より女優のほうがきれいなことがありがちだが。
イタリア人家族がミラノで会話するシーンをイタリア訛りの英語で演じるのって全然意味ないと当初は思うんだが、たぶん彼らがNYに行ってアメリカ人と話すシーンでは訛ってないとそれらしくないからって理由で、徹頭徹尾イタリア訛りで喋ってるんだな。2国を舞台にした演出の苦労は偲ばれるが、結局ミラノのシーンではリアリティを損なっているわけだし痛しかゆしだねえ笑。(聴く人が聴くとレディ・ガガの訛りはロシア訛りに聴こえるそうだ笑。私にはよくわからなかったが)
マウリツィオの着こなしはいつもおしゃれだった。大いに参考になる。

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arlecchino

3.0華やかなブランドイメージの影

2023年1月30日
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グッチという皆が憧れるブランドの影の部分が映画になっている。事実に基づき作られているので、最後に経営者が妻によって暗殺されるという衝撃的な終わり方だった。
どの程度脚色されているのかわからないものの、この作品でグッチというハイブランドの一族が崩壊する過程を知ることになる。ドロドロした金と欲の中で少しずつ狂い始めた夫婦関係が最後は殺人に至る。グッチのファンはこれを見てどう感じるのかなぁと違和感があった。
じゃあこの映画の面白さは何かと言えば、間違いなくガガやアルパチーノ、俳優達のぶつかり合うエネルギーだったと思う。

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ニョロ

3.0創業者はやり手だったが、脱税等に手を染めてしまった。 2代目は弁護...

2023年1月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

創業者はやり手だったが、脱税等に手を染めてしまった。
2代目は弁護士だけあって、コンプライアンス関係は問題なかったが、経営能力に欠け、かなりの浪費家でもあった。
なかなかうまく行かないものだ。
ヒロインがレディー・ガガとは知らなかった。
なかなかの熱演。

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省二

3.0超豪華な事件再現VTRを見ているような不思議な感覚

2023年1月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

グッチ一族凋落の事件を、実話を基にしつつもフィクションとしてドラマチックに描いたサスペンス。

主役のレディー・ガガ(パトリツィア)の演技が素晴らしいとは聞いていましたが、本当に良かったです。
彼女の大きな魅力である目力の強さを遺憾なく発揮していましたね。
アダム・ドライバー(マウリツィオ)の表情もとても良い。父であるロドルフォに向ける目で、厳格な父親から抑圧されて内向的になっていったのが分かるようになっている。
ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ、アル・パチーノと他のメンツも目で語るのがとても上手い。
本作は俳優陣の目を見る機会が多かった作品でした。

そしてリドリー・スコット監督による登場人物の内面を描き出すライティングも絶妙。顔にかかる影すらも表情として切り取る監督の手腕は流石だと思います。
シーンによって色のトーンも変わり、言葉数が少なくとも映像だけで心情を語らせるのが本当に上手いなと。
地味だけども登場人物が歳を取っていくメイクも素晴らしかったです。
最初の20代の時にパトリツィアとマウリツィオが出会う時の肌は若々しいですが、徐々にシミやシワが増え、数字として何年経ったかを書かなくても時間が進んでいるのが分かるのがいいですね。
映画らしい映像美が楽しめました。

しかし、シナリオは個人的にはちょっと微妙だったんですよね。

主人公のパトリツィアに全く感情移入できないのが大きな原因。
自分のことは一切顧みず、「私が正しいのになぜ話を聞かないのか」の一点張りで、自分の見たいものしか見ず、欲しい言葉しか聞かず、思い通りにいかなければヒステリックに喚き散らし、最後には泣き落としで情に訴えかけようとする姿は見ているだけで辟易とします。

マウリツィオも流されるのか流されないのかイマイチわからなくて失策ばかり。
なんだかな〜の連続でした。

というかグッチという世界最大級のメゾンを作り上げた一族だけあって登場人物全員我が強く、誰にも感情移入することが出来ませんでした。
誰にも共感出来ないまま最後まで進むせいで、現実で起こった話(もちろんちゃんとフィクションになってるとはいえ)なのにスクリーン越しに知らない世界を見ている感覚がとても強く、失礼な話になりますが自分はバラエティでよく見る事件再現VTRの超豪華版を見ているように感じてしまいました。
パトリツィアが野心が高く頭を使って他人を蹴落としながらグッチの名を使い富と名声を欲するキャラならまだ良かったのですが、身の丈に合わないプライドの高さに意地悪いだけの嫌な女性だったのがな。
後世に語り継がれるような稀代の悪女だったらまだ良かったのですが……。

まぁ、色々書きましたが決してシナリオの出来が悪かったというわけではなく、ただ自分に刺さらなかっただけなんですけどね。「事実は小説より奇なり」というには一歩足りなかった感じです。
Netflixの『ザ・クラウン』のような史実とフィクションを織り交ぜた上流階級のスキャンダラスな一面を描く作品が好きな人は好きになれると思います。

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すけ