茶飲友達のレビュー・感想・評価
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金庫あさって逃げた母の力強さ。孤独じゃないってすごい力だ
現代の高齢者だけでなく登場人物の孤独の形と生きる形を垣間見せながらも、時折ある、ひとときの孤独じゃなさの強さに、こんなにも人は救われるのであるということが映画として表現されていて素晴らしい昨日でした。
勘違いや騙し、金銭関係、嘘や偶然だったとしても、ひと時の孤独じゃなさはこんなにも人を変え、強くするんだなと言うことが逆に際立って見えた。特に終盤、胎児を得て初めて孤独じゃなくなった彼女はお金かき集めて生きるために逃げる。帰るとこ無くなっちゃったよ、と嘆くティーガールズたちよりも、知らぬ間にとんずらした幹部たちよりも強いのは孤独じゃないからなんだな。
違法で現代ルール外だから今回の企ては失敗してるけど、孤独じゃなさの力を知ったみなさんは多分これからもかりそめの孤独じゃなさを作ることができるし生きていけるんじゃないかなと彼ら彼女らにとってティーサロンは輝かしい価値があったと思いたい。
地に足のついた高齢者の姿
なんとなく、世間は高齢者に対して性的な存在であってほしくないと思っている気がする。しかし、そんな勝手な「理想像」を押し付けていていいのだろうか、人間はいつまでも性的な存在ではないかと、この映画は静かに語りかける。
孤独な高齢者が新聞の三行広告で「茶飲友達募集」の文字を見つける。これは実際にあった出来事から着想を得ているそうだが、実際の事件でも「茶飲友達募集」の文字だけで、わかる人には性的な何かだとわかったらしい。実際に売春グループが摘発された時、1000人ほどの会員が登録していたという。
人のぬくもりというものは、いくつになっても価値あるものだと思う。この国では高齢者は、もう数的にはマジョリティとなっている。この映画が描いたものは、多くの人にとって他人事ではない。いつか誰もが老いるのだから。
本作は、貧困にあえずぐ若い世代の物語でもある。社会の足元が確実に崩れてきていることも実感させる作品だった。ややシナリオが散らかった印象もあるが、現代日本にとってとても大切なことを描いた作品だ。
あなたの人生がつまらなくても恥じるな。
支持。
欲望追従を万人の楽園と思わせて、
駄目なものは駄目と梯子を外す正義の野暮を評す。
善行に見えようと
売買春斡旋を仮に法が許せば収拾つかぬ。
世の秩序の為には
各人の人生がつまらなくても仕方なし、
あなたの人生がつまらなくても恥じるな、か。
この当たり前を撮る勇気を評す。
ルールがあるので春(?)を買った側は罰されませんので、ご安心を♥
断末魔の新興宗教団体として見るべきだ。PLAN75と同じ
『ルールがあるので春(?)を買った側は罰されませんので、ご安心を♥
こちらの店はもっと若い子いるよ』と言われて喜ぶ髭面のウマシカ爺さん!哀れですか?
付け加えて、その業者はこう言います。『ちゃんと検査と薬は飲んでますから、NSもNNも♥』
男目線の地雷映画がまた増えた。
出鱈目過ぎるお涙頂戴映画。
親の寿命で涙なんか流すものか!
そう言った稚拙な演出しかできない。
バーーーーーカ!って言ってやりたい。
特に『薄気味悪い』のは、若者の稚拙な言葉。
『我々の稼いだ金を老人が年金で全部持って行っちまう』って言う小学五年生でも分かる稚拙な言葉。この言葉こそ絶滅危惧種大和民族の終焉と思う理由だ。
なお、生殖行為をしなけりゃ違法では無い。また、生殖行為を生業にしていても、生業をする者は実行犯として罰せられるが、その組織は罰せられていない現状がある。従って、このグループは逮捕されたのだろうが、こう言った組織は星の数ほど存在する。さらに
この場合は特殊な性的な志向になるが、普通に女性は食い物にされている事を、若き物理的な女性は気がつこう。
最後に断って置く、死んでもこんな事はしたいと思わない。
高齢者売春を通して、"家族"と"社会のルール"を見る
あらすじを読んで興味本位で観てみたのですが、非常に良い作品でした!
渡辺哲さん演じるお爺さんから始まりお爺さんで終わるのが、切なくも映画として綺麗な終わり方すぎて…
ケーキを運んでみんなで写真を撮っている、あのキラキラしたシーンで終わって欲しかった…と誰しもが思いそうなラストでした。現実世界の「ルール」によって導かれたラストとも。
フィクションであっても現実世界で違法、犯罪、グレーゾーンである事を肯定する結末にしない点が、ストーリーをそのまま表しているようで好きなポイントでした。
「家族」も大きなテーマとして劇中を通して描かれていましたが、茶飲友達のオフィスや仲間内ではもしかして「家族」という言葉は使っていなかった…?ずっと「ファミリー」と言っていたような気が…
同じ意味合いながら、呼び方を通して本質的な部分の違いを表している感じがしました。
近年、血の繋がりがなくても家族になれる!というストーリーが多い中、今作では1つの出来事で「ファミリー」があっという間にバラバラになってしまう&反発しあっていても結局血縁のある「家族」が会いにくる、というラスト。
正直、最もリアリティのある物語だと感じました。
俳優さんも皆さんとても良かった。
特に松子(若葉)役の磯西真喜さん…万引きをしていた頃→茶飲友達で活動している時→ラストでの見た目の変化があまりにも凄すぎました。
メイクや服装の力だけでは無い事が素人目でも分かる…素晴らしかったです。
他人事じゃない
最後のシーン、主人公が警察に「自分の孤独を他人の孤独で埋めるんじゃない」って言葉にハッとした。
松子さんも、利用されてるとわかっていたけど誰かに必要とされたくて売春に甘んじていた。
春を売った直後、シャワーから出てきたら客が自殺してそれを放置して逃げた松子。
1人で死にたくなかったのよ、ただ生きているだけって…というのは、高齢者誰しもが思うんじゃないかな。
同時に、親に縛られた主人公(とはいえ、親の愛情表現だったと思う)や、不倫と知らずに身籠った両親のいない女子、脱サラパン屋を廃業した車中泊の親、などそれぞれ抱える孤独や無知など、フォローしてくれる親や友達がいないという問題もあるんだろうな。
高齢者や若者の孤独を、表面だけのビジネスファミリーじゃなくて、もっと違う形でファミリーにする力があったんじゃないか…煎茶だけの本当の茶飲友達から再婚とかのマッチングサービスとか。
と思うけど金銭が発生することによって自浄作用が生まれることもあるだろうし、毎回必要とされている、社会の一部になっていると感じられるんだろうな、、と考えてると、ただのマッチングサービスも足りないのかなぁ。
結局ふんわり繋がっている人間関係のセーフティネットって大切だよね、と思いきやヤバくなったらみんな手のひら返して逃げちゃうし、主人公が築いたものはなんだったのか。
色々考えさせられる作品だった。
あと、松子さんが万引きしてる最初の顔と、売春始めてからの生き生きとした顔と、ホテルから逃げて来ちゃった時のティーハウスでの顔が全部違う人に見えて女優さんってすごいなーーー!!と感心。
あとあと、松子の最初のお客さんが最初ガッついてたけど、松子が一呼吸置かせてからゆっくり接吻を始めた時に、「私はいなくならないから安心して」って言ってるようで、それをお客さんも無言で理解したように思えて、切なくなった。
受け入れてもらえる安心感はいくつになっても必要なんだな…。
茶飲だけじゃダメなのかなぁ
人生100年時代と言われる今、老人の性の問題はやはりあるんだろうなと思う。老人を騙してお金を取る女の話は今までもあったと思うが、この映画は、性そのものをテーマにした、言わばタブーに切り込んだような作品だった。
親に認められなかった女性が、寂しさからfamilyという共同体を作り、同じように寂しい若者を仲間にして、老人向け風俗を展開する。身体を売る老女もあまり悪いことと思っておらず人助けくらいな感じだ。
見ていて辛かったのは,買う側の男性の必死さだった。そんなに??って思ってしまった。
最後に捕まって取り調べを受けるのだが、この警察官の言葉が全てを語っていた。心にささる言葉だった。
最後に実母が面会に来て家族だからと言うが、あんなに嫌がってた風俗なのに,なぜ急にこんなに優しくなるのか,死にそうだったはずだけど。と,ちょっと疑問だった。
「希望を持ちたかったから死にたくなった」
「茶飲友達、 募集」という新聞広告を出す、高齢者専用の売春クラブ、ティーフレンズ。マナを中心とした若者で運営され、高齢女性のティーガールが所属する。高齢男性の客、マナらの若者、ティーガールらも悩みを抱えていた。スーパーで万引きをしていた松子をマナは、ティーガールに誘い。
実際の事件をもとにしているとのこと。老人ホームや寝たきりの人にもニーズがあったのか。高齢者の性欲は、むしろ旺盛という話も聞いたことがあります。有っても良いのではないかと思いました。さらに物語は高齢者だけのものではなく、様々な親子関係にも。パン屋の話が良かった。
高齢化の問題
茶飲み友達募集、て広告見たら素直に茶飲み友達と思うよね。でもこの広告は希望者には売春買春の斡旋。確かに、高齢化する世の中、切実な問題なんだろう。
ただもうそんなことはどうでもいいけど、寂しさを感じてお茶飲みながらお話しする友達が欲しいと思う人ももちろん居るだろうし、まだまだ現役〜だけどもう相手がいない、受け入れてもらえない人にとっては欲しいシステムなのかも。
経営者のマナは実の母と確執があり、茶飲友達に募集してくる老人や社員と家族のような繋がりを求めている。
映画を観ているだけでは冷静に深入りしすぎでは?と思える。妊娠してしまった社員の女の子に、みんながいるよ、一緒に育てれば、、、と言っていたけど、甘いよね。
1人のコールガールの事件からマナは逮捕されてしまうが、警官の女性とのやりとりが面白かった。マナの言っていることもわかるが、警官の言っていることも正しいと思った。確かに母との確執から寂しさを埋めるためということもあったんだろうな。面会に来たマナのお母さん、もっと早くあの言葉を言ってあげてたら良かったのに。
高齢者の性の問題、シングルマザーになることの大変さと社会の問題を突きつけられる映画。
渡辺哲さん以外がオーディションということも驚き。
コールガールを演じた方々、すごいね!
実際にあった事件を基にした作品で、高齢女性の売春クラブで茶飲友達が...
実際にあった事件を基にした作品で、高齢女性の売春クラブで茶飲友達がテーマ。クラブを運営しているのは若い人たちで非常に興味深い内容。売春じゃなければいいシステムだと思った。
自分の寂しさを他人の孤独でうめるんじゃないよ
寂しさを癒す=性欲を解消するという公式が成り立つ限り、茶飲友達(ティーフレンド)の売春行為は正当化される。
妻に先立たれたり、妻から相手にされなくなったり、話し相手がいなくなったりと、理由は高齢者の男性の孤独に起因する。孤独感は動物的本能とマッチングし、性欲の解消の提供側の運営側の若者たちとコールガールたちの孤独感とも微妙に連鎖していく。
寂しさを癒す手段はこれしかないのか。他に解消する方法があるだろう。この昔から受け継がれてきた大人の問いは、この空間では、「正しいことだけが幸せじゃないんだよ」という主宰者の若い女性の言葉でかき消される。
この主宰者は元風俗嬢で、余命いくばくもない母親とはそりが合わず、親子関係は決裂している。
でも、主宰者は、正しいことではないということは認識しているようにも見える。
善悪や幸せの輪郭が、性欲による快楽によってボーダレス化していく世界。
「自分の寂しさを他人の孤独でうめるんじゃないよ」
主宰者を取り調べる女性警察官の言葉。この言葉が正解とはけっして思わない。だが、少なくとも眠気眼が、一気にカッと見開くような衝撃が走ったことは間違いない。
高齢者の性を描くことで、若者の生を浮き彫りにする
茶飲友達の紹介と題してコールガールを斡旋する高齢者風俗を営む若者と、そこで働く女性、そしてお客さんとの繋がりを描く。
高齢者の性に興味があって、軽いノリで見ようと思ってるそこのあなた。
想像を絶する展開で、吐き気がする程胸糞悪いから安易に手を出さない方がいいと思う。
私は既に「子宮に沈める」以来の引きずり方してますwwww
見ない方がいいわけじゃない。すごく元気つけられるシーンもあるし私は後悔していない。
ただ、色々な方向から裏切られ一人ぼっちにされた気分なんだよ。
これがまさに高齢者、若者の抱える孤独の重みなのかもしれない。
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高齢者の性。なるべく目を背けたいテーマであり、どこかタブー視された問題に切り込んだ作品でもあるんですが、その反面、現代を生きる若者の生活も浮き彫りになる社会派な映画だった。
妻に先立たれ生きる目標もなく孤独に生きる高齢者に”茶飲み友達”を紹介し、ひと時の安らぎと快楽を与える。
彼女たちはそれを”ホームヘルパー”ないしは”人助け”と呼ぶ。
確かに作品に登場するお客さんで不幸になっている人なんてひとりもいない。
風俗嬢も必要とされる喜びと、有り余る大金を手に入れる。
そんな高齢者の新たな幸せを描く光があれば、若者のくすぶる闇もあるのがこの映画。
夢は?、子どもは?、家族は?
人助けと言う名のマスターベーションで課題を見てみぬふりする感じがリアル。
家族とのつながりが希薄になってきた我々には、仲間という新たなファミリーがあって
それを作り上げようとしたひとりの女の子の話なんだよね…
でも完成したのはバベルの塔であり、それがあまりに浅はかで、脆くい。
現代における家族が何なのか、その儚さと残酷さまでが詰まりに詰まった映画。
135分は長いようで、あまりにもこのテーマを扱うには短すぎる。
映画の冒頭とラストのシーンが、彼女の信じた正義へのアンサーだよ。
映画としてのバランスが 完璧に近いと思った。 考えさせられるところ...
映画としてのバランスが
完璧に近いと思った。
考えさせられるところ
笑いどころ
泣きどころ
そして何よりも演者がうますぎて
ドキュメンタリーをみているかのようだった。
実際の事件についても調べようと思う。
もっとこういう邦画が増えてほしいし、
上映期間も映画館も増えてほしい。
配給会社が
カメラを止めるなと同じだということから
興味を持ったが、観てよかった。
でも観ただけで終わりにしたくないな。
高齢化社会の為に一般人のわたしが
今できることはもっとないだろうか。
映画「茶飲友達」のバトンの行方
■シニアの性というタブー
シニアは性欲をもたない、性的なスキンシップを求めないという先入観、そうあって欲しいという願望、さらにそれが社会的なタブーになっています。
しかし、中世の昔から年老いた男の悪癖は「強欲と好色」(ちなみに、女性は「虚栄心」)といわれるように、現実に生きるシニアとの間に大きなギャップを生んでいます。
この映画は、特に映像を通して、そこに切り込みます。
外山監督のシニアの婚活をテーマにした前作『燦々』でも、シニアの性欲のタブーに触れていましたが、今回はそれを通り越してシニアの「売春」という日常を描くことで、このタブーの解体に成功したように思えます。
ただ、性欲に限らず、今なお「老人」や「高齢者」にまつわる固定観念は、数多く残っていてシニアの活動を縛っています。
例えば、老人は若者の手本になる賢人たれ。ある年齢になったら引退して老後をすごす、などなど・・。
そう考えると、性のタブーの問題は、氷山の一角だともいえます。
■二つの異なるテーマが混在
この映画は、2013年に警視庁に摘発された実在のビジネスが元になっています。
ただし、若者が登場するところは映画のオリジナルです。実際の売春組織の胴元は若者ではなく70歳の男性です。
そのことで、この映画は単にシニアのタブーを扱うだけでなく、現代社会の異なる一面を描く作品へと拡がりをみせます。
ティ・フレンドに集う若者、高齢女性、高齢男性に共通しているのは、孤独で、居場所がないことです。他人とのつながりが稀薄で、日常生活にどうしても生きている実感が得られない。
そこに主人公マナが売春ビジネスを成功させながら、持ち前の求心力を発揮してメンバーを取り込み疑似家族(「ファミリー」)を築いていきます。
しかし、そこには血縁家族が持つような絶対的価値観が備わっていません。子どもを生む・生まないという女性メンバーが抱える問題に答えが出せず、結局摘発を契機に疑似家族は崩壊していきます。
ダメなものはダメといってくれる居場所がないまま人は生きていけるのか、考えさせられますが、一方でシニアのタブーの問題は、オブラートに包まれてしまった感があります。
このように、この映画には「シニアのタブー」、「孤独と絆」という明らかに異なる二つがテーマが並存しています。
■持続可能な取り組みへのバトン
しかし、超長寿化による影響という点でみると、二つのテーマは同根といえるかもしれません。
2003年頃、この映画の元になった売春ビジネスがスタートし、その10年後の2013年、会員が1000人を超えるなどビジネスが拡大、警視庁に摘発されました。そしてさらに10年後の2023年、外山監督が映画化します。
映画公開に至る20年間、日本には様々な変化がありました。その中で平均寿命は3歳程度伸び、「人生100年時代」という言葉が定着しました。
超長寿化には功罪があります。特にシニアの生きにくさが増している点は見逃せません。
その要因の一つが、シニアが持つアクティビティと社会とのミスマッチです。シニアが自立して生活する期間が長期化する一方、60歳で引退し老後を迎えるという社会システムは変わらない。シニアのエネルギーの使い場所がないという問題が浮上しています。
そればかりか、シニアをめぐるタブーが無言の圧力となって、シニアの活力を奪っています。
もう一つ、居場所がない、あるいは孤独や孤立の問題があります。そして、この問題は若者とは違った形で無慈悲に訪れます。
シニア世代は、どの世代と比較しても経済的、社会的、身体的に多様です。その中で一定割合を占める貧困の問題は、より深刻です。また、長寿化に伴い、夫の死別後の寡婦期間が長期化しています。
こうした孤独や孤立のなかで「老い」と直面することが、シニアの生きる希望を失わせます。
その隙間を埋めるべく半ば必然的に売春ビジネスが誕生・拡大しました。そこで働く高齢女性は、ティー・フレンド同様、仕事を持ち、居場所を得ることで、そんな不安を忘れられていたかもしれません。
しかし、それは長続きしなかった。
この消えかけたベクトルを10年ぶりに拾ってくれたのがこの映画といえます。
今後は、シニアが活躍できる場所や、家族に代わる居場所づくりに、持続可能な形で取り組んでいく必要があります。
そんな新しい課題に取り組む人を待つ。そんな映画だと思います。
若い人が観たほうが良いかも
序盤から中盤にかけては、
①孤独な老人が救われるなら、ある程度は法律や規則に反しても仕方ない
②たとえ血のつながりはなくても心で家族のようにつながることはできる
という二つのテーマを軸に進んで行きます。
色々と問題がありながらも、すべてが上手く行きそうになったところで終盤になるのですが、そこでこの作品は何を思ったのか、終盤からラストにかけて今まで積み上げてきた話を全部ひっくり返してしまいます。
そして、最終的には
①たとえ孤独な老人が救われようとも、法律や規則に反するのは絶対駄目
②どんなに心でつながっていても所詮は赤の他人で簡単に裏切られる、最後に頼れるのは血のつながった家族
というかたちで終わってしまいます。
感想としては、中盤までは興味深く観れましたが、最終的に孤独な年寄りには救いがなく、また人と人とのつながりを否定するような終わらせ方にした監督の意図が理解できず、とても残念に思いました。
私の勝手な想像ですが、作り手としては、あのままハッピーエンドにしたら売春を肯定している作品と思われるのを恐れたのではないでしょうか?だとしたら、例えばの話ですが、「主人公が身代わりになって単独犯として捕まり、売春組織は無くなってしまうけど、組織にいた人達のつながりは守られ、皆で新たに法に触れない別な商売を始める」とかにした方が観客はスッキリしたのではないでしょうか?
作品の評価という点では、役者さんは皆さん頑張っていたと思いますが、私は否定だけしておいて、救いを描かない作品は好みではないので評価を3としました。
追記>
お年寄りが観ても救われることはないので、むしろ若い人が観た方が、お年寄りに対する接し方や自分がどう歳を取って行くかを考えるきっかけとなるのではと思います。あと、お年寄りのベッドシーンはあんなに多くなくても、他にも演出の方法はあるだろうと思いました。
生々しくて重くて虚しいけど何も無いよりは良い
扱っているテーマからどうしても観ておきたかったのですが、地元では既に上映が終わっており、今回は早朝アラームからの〜2つ隣の県まで遠征鑑賞しに行きました🚊
カルチャースクールや消費生活センターなども入るその小さな商業ビルの他は特に目ぼしいものが何も無さそうな町の駅へと降り立ち、真面目に検温カメラや手消毒をされる(時間帯&扱ってる題材からか)ほぼシニアな他の皆さんに、そのうちシニアになる不真面目な私も混じって小シアタールームの中へとお邪魔しました。
観ていてちょっと小恥ずかしいシーンなどで気持ちをふっと外した時に、呉越同舟(?別に仲が悪い訳ではないケド)で観ている他の👥シニア男女の方々👥は今どのように感じておられるのかなとたまに気になったりしつつ、👆🏼タイトル通りな物語の推移を見守る。
若葉さん役の俳優さんで一回り上か〜
💁🏻♂️いつかゆく道…
立場が悪くなったら若葉さんもハスキーヴォイスの子も最後にダメンタル発奮したなぁ〜
🤦🏻♂️金銭的に困窮すれば誰だって‥
互いのちょっとしたボタンの掛け違いでいちいち問題が重(or ややこし)くなる。面倒臭せぇな〜人間って奴ぁ〜🤷🏻♂️≺小知デ~ス)
命を繋ぐお金が稼げれば取りあえず正義だという考えも解るし、最後にどこか森三中を思い出させる女検察官にこき下ろされてたけれど、今回のお話に関しては❶風営法の届け出を出さずに❷ヘルス行為から逸脱した本番行為をしていたことが問題か❓🤔
あと公序良俗に反する場所を使用したこと。
死体遺棄の件は、相手の立場と自らの過去が同調し気持ちを汲んで刑法のルールから逸れてしまったと。でも放置して逃げたらアカンね。
お互いに命の燈❤️🔥を持て余してて利害が一致するなら、擬似家族だろうが何だろうが、お上にしょっ引かれないようにやれば良いじゃない? 弁護士?センセは何故に闇営業で続行させてたの⁉️
家族の定義は何かと自問したら🤔、取りあえず結局は放って置けない相手ということか。
タイトルに虚しいと書いたけれど、虚しいのと虚しくないのとの違いってなんだろ❓🤔
その場限りの付き合いか、今後、多少の事があっても別れませんという気になり、その時は一定期間(望むべくは一生涯)を帯同する契りを交わしたり、そんな相手と子を儲けたりするかの違い?
そもそもこの世の何もかもが浮世の儚い出来事なのだけれどね。
∴尚更その場限りの相手にでも思い遣る心を持って接したい。理想はレジ係の人にも😌
これから現実的に起こりそうな話
本当にありそうな話。
若者達は色々抱えながらも楽しそうなサークル活動の様に、年寄り達は自分が必要とされていると半分言い聞かせながら、それぞれの立場で違法行為を明るくしている。
若者達は日本の未来のためとか大きく堂々と言葉に出して顧客を掴んでいくが、蓋を開ければそこは非常にローカルで自分本位であり、言葉に酔ってるところに気づいていないのが現代的。それは最後にちゃんと表されており、いざとなったら自分の事だけ考えて関係無いと言い張ったり、金を金庫から奪って逃げていく。
主人公は最後まで年寄に寄り添おうとするが年寄りからは拒絶される。
この映画の登場人物は(お客である男性も含めて)誰もが誰かから必要とされたり認められたいという気持ちがあるが、それを他人への無意識的なマウンティングで満たそうとしてる様に感じそこが現実的。
ただこういう産業はこれから本当にニーズはありそう。
心のパンツを脱ぎ捨てて
非常にリアルで、散りばめられた問題ひとつひとつが身につまされる作品でした。
何より岡本玲の演技が素晴らしい。
“ファミリー”の前、一人のとき、家族と接する際と全然違う顔を、地続きとして成り立たせている。
『茶飲友達』への勧誘も、ビジネス的とも福祉的とも、宗教的とも取れる匙加減で絶妙です。
脇を固める面々も地に足のついた自然な演技で、身近に感じる。
パン屋の息子が好きでした。
ただ、ラストが急転直下すぎたのは少し残念。
松子がいきなり虚無の表情に戻り、「出会わなければよかった」と…
それまでの態度と、自分の中ではうまく繋がりませんでした。
逆に千佳や自殺した男性は、一貫して自分勝手さが滲んでいたので、(嫌いですが)実在感アリ。
お祝いのシーン(マナのくしゃっとした笑顔が印象的)からラストのギャップはエグい。
摘発のニュースも、他のものに紛れさせることで特別にしない姿勢が好ましい。
どちらが正義と一概に言えない問題を、誠実に扱っていたように思います。
まぁ、サスガにあそこまで的確にズバズバ言ってくる刑事もいないだろうけど。笑
群像劇として、周りのオチをもう少し描いてくれればなぁ、と思わないでもない。
割烹着のオプションは面白かった。
正しいことだけが幸せじゃないでしょう
2023年劇場鑑賞18本目 良作 64点
わたくし御用達の社会問題系ヒューマン映画で期待していた作品
正直、当サイトほどの好評価を感じなかった
なんか詰め込みすぎな印象で、高齢者売春もあれば、孤独を感じる若者と手と手を合わせて家族になりましょうとか、若者要素を絡めずに純粋に高齢者買春ドラマで良かった気がする
まあでも個人的に年配の方々の濡れ場やお色気シーンとか、もっといったら性よくある様をみるのが見てられなかったけどね
主人公の家庭事情によるこの取り組みに至る動機や理屈は説明もあるし、理解はできるけど、ちょっと純粋すぎるかな。確か実話ベース?だったっけ?もう少しビジネスとして割り切って上手くやれる気もするのにもったいない
見たときは期待もしていたからだと思うけど、思うようにハマらずだったから、また見たら印象変わるのかなぁ、機会があればまたみよう
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