レイジング・ファイアのレビュー・感想・評価
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ベニー・チャン監督に心からの感謝を
90年代の終わりから10年代に至るまで、香港映画界を代表する才能として我々の感情を熱くたぎらせ続けたベニー・チャン監督。もう彼の作品が味わえないなんて魂が千切れそうになるくらい寂しいが、最期まで街に暴走車輌を走らせ、銃弾の雨を降らせ、男どうしの拳と拳のファイトを描き切った彼の凄みを我々は悲痛な思いを持って噛み締めたい。序盤から物語の前提として警察官僚の腐敗を突きつけ、組織的なバックアップのないまま、市民のため平和のために命を削らねばならない刑事たち。それでもなお挫けることなく奮闘する彼らの姿は、香港警察そのものというよりも、むしろこの時代を生きる香港映画人たちの心の投影なのではないかとさえ感じた。特に後半、マイケル・マンの『ヒート』にも匹敵する圧倒的な執念で描く市街戦は、どこまで追いかけ、追い詰められていくのか、涙が出そうなほど胸に迫るものがあった。ベニー・チャンに心からの感謝を捧げたい。
銃撃戦が多かったので、もっと肉弾戦を観たかった
闇堕ちしたかつての同僚と対決って設定は少年漫画みたいで燃える。ストーリー序盤はテンポ悪くやや退屈に感じた。しかし、回想で徐々にチョン(ドニー・イェン)とンゴウ(ニコラス・ツェー)の過去が明らかになり、2人の関係性が分かるに連れ目が離せなくなる。
アクションに関しては銃撃戦が多かったので、もっと肉弾戦を観たかった。ドニー・イェンだからカンフーアクションみたいなの期待しちゃった。
ニコラス・ツェーが色気ぷんぷんでカッコよかったなー。回想シーンでは誠実そうな彼が、闇堕ちしてからワイルドさが増していい。ビジュアルはドニー・イェンより圧倒的に勝ってるね。
あの市街戦の迫力は、日本では無理
麻薬組織を追う刑事と、警察に裏切られ闇落ちした元刑事達の激闘を描く物語。
ドニー・イェン主演の香港アクション映画。
流石のカンフーアクションと、それに負けていないガンファイト。兎に角迫力満点のアクションで飽きさせません。
香港ノワールのテイストで、刑事達の哀愁もしっかりと描写。映画全体の魅力を高めています。
クライマックスは「ヒート」を想起させる市街戦。ハリウッドに負けていないその迫力に、香港映画の底力を見た思いです。
ただ、それだけに二人の決着への流れは勿体なかった。
あれだけ警官隊がいるなかで、二人のタイマンによる決着は無理がありますし、あれだけ銃弾が飛び交った後でのカンフーアクションに繋がるのは説得力を感じませんでした。
どんなアクション映画でも、格闘シーンをクライマックスに持ってきたくなるのでしょう。でも、銃という飛び道具がある中で、どのように格闘シーンに持って行くかは、センスと工夫が必要だと感じます。
私的評価は4にしました。
☆☆☆★★★ 前半部分で何度もうつらうつらとしてしまい、正直に言っ...
☆☆☆★★★
前半部分で何度もうつらうつらとしてしまい、正直に言ってしまうと「何だか面白くねえなあ〜」…と思っていたんですが、、、
後半に至り、とんでもないくらいの《激アツスーパーリーチ》のテンコ盛り場面の連続にはもうお口あんぐりΣ(゚д゚lll)
もう後半はテンション爆上り状態。すんげえ〜わコレ!
もう後半だけなら☆4以上は間違いなし。
だからと言って大絶賛する程には至らないのは、何と言ってもストーリーが余りにも酷すぎるのではありますけど💧
…とは言え、そんな意見は〝 ちゃんちゃらオカシイぜ 〟と、嘲笑うが如くにチームが纏まり【ワンチーム】となるに至り、思わず叫んでしまった。
「 少 年 ジ ャ ン プ か よ ! 」
(親日のリングで技が決まる度に叫ぶミラノコレクションばりに)
もう終盤のカーアクションから銃撃戦に至る流れの凄まじさは、映画の歴史に残るんじゃないか?…ってくらいの激アツスーパー役物落下+バイブブルブル&風ピューピュー( ;´Д`)ハアハア 「確変来い!」って祈るところ。
その後のドニー・イエンVSニコラス・ツェーの一騎打ちの熱さたるやもう。
武器を使っているので『ドラゴンへの道』のブルース・リーVSチャック・ノリスや、『スパルタンX』のジャッキー・チェンVSベニー・ユキーデの闘いと、対等に語って良いのかどうか…迷うところではありますけども。少なくともその2作品での闘いにはある程度は匹敵する…と言い切って良いかと。
しかもこの熱さはエンドクレジットにまで引き継がれていて。本当に新年始めから凄いの観たなあ〜もう。
2022年 1月9日 TOHOシネマズ錦糸町オリナス/スクリーン6
この2人凄い!
ストーリー的にも面白かったですが、ジャッキー・チェンとジェット・リー観てるようなアクションでした。
やっぱり武術出来る俳優さんカッコいい♪
ニコラスさん今回初めて知りましたが見た目もアクションも全てがカッコ良過ぎです。今後チェックしたい俳優さんの1人になりました(☆▽☆)
超絶アクションに香港映画の本気を見た。
インドネシアの格闘技シラットを扱った「ザ・レイド」が凄すぎて、今後十年はこれを超えるアクションにはお目にかかれないだろうと思ってたけど、さすが香港アクションは負けてない。
見事な曲芸アクションから、「ヒート」ばりの街中の銃撃戦、そしてあまりにも美しい蹴り技が炸裂するクライマックスの一対一の対決まで、これはもうお腹いっぱい。
冒頭でいきなり主人公夫婦がいちゃつくシーンから始まる。これは若い新婚カップルならまだしも中年のおっちゃんがやるには痛過ぎて見てられない。また前半で先輩刑事が殺されるけど、やたらと仰々しい音楽かけて悲しみを演出、ちょっとウェット過ぎる。回想シーンがついさっきの映像って、主人公との関係はその程度なの、だったらそんなに悲しくないでしょ。
また悪役である元刑事たち、警察に裏切られたと恨みを持ってるけど、容疑者を数人で寄ってたかって私刑するなんてどう考えても違法、その上殺してしまっては弁解の余地なしでしょ。いくら上司から手段を選ぶなと言われたからといって、一線を踏み外したのはどう見ても自業自得。それで警察に恨みを晴らすために犯罪集団となるなんてねえ、等々、リアリティがいまいちで正直これはかなり期待外れかなと思って見ていた。
また、これはとても失礼な話だけど、広東語のイントネーションがどうしてもコミカルに聞こえてしまってシリアスなドラマには不向きではと思い途中から吹き替えに変えて見ることにした。ジャッキーチェンの映画ならちょうどいいんだけどね。
ただ、ちょうど吹き替えに変えたのが裁判のシーン。仲間の罪を認めることとなる証言を迫られる主人公のチョン。これは良かった。仲間を思う気持ちとうそをつけない自分の性格との間で葛藤するドニー・イェンの演技がとてもいい。そしてここから前半の緩い展開が激変する。
街中でのバイクアクション、子供を間一髪で救う曲芸アクションと、そして物語もギアチェンジされ、ラストまで怒涛の展開をみせる。
観客の期待に応えるハードアクションの連続にも痺れた。これだよ、これが見たかったんだ。
冒頭の寒いいちゃつきシーンはどこかに吹き飛んだ。初めからいれなければいいのに。
そしてンゴウの最後の死に様、これはアクション映画の歴史に残るほど美しい。彼の体に照射された無数のポインターの明かりが体を這う蛍のように美しかった。美形俳優ニコラス・ツェーは死に様さえも美しいのか。
アクションはハリウッド映画ではけして見れない唯一無二のもの。ただ、欲を言えばストーリーをもう少し練ってほしかった。
本作は腐敗した警察上層部に現場の刑事たちが翻弄されるというのがテーマになっている。実際主人公は冒頭で汚職の誘いを断ったことから様々な嫌がらせを受けて捜査に支障が出る。先輩刑事が死んだのも彼のチームが現場に行けなかったからだ。
だとすれば、ンゴウたちもそんな上層部に利用されてやむなく違法行為をしてしまったという流れにしたほうがよかった。あるいは容疑者を死なせたのがやむをえない事情だと主人公や観客に思わせるようなシチュエーションにして彼に対し同情の余地を持たせるとか。そうすればチョンの証言時の苦悩も引き立つし、ンゴウがフィアンセを殺害するほど憎悪の塊となってしまったことにも説得力が出てくる。実際はどう見ても自業自得による逆恨みなので同情の余地がないけど。
これだけの映画を作れる監督の遺作と聞いてとても残念。
監督の想いが詰まった渾身の力作
惜しくも亡くなってしまったベニー・チャン監督最後の作品。
正義感の強いド兄が凶悪犯を相手に“アクション映画史上最も壮絶な死闘”を繰り広げる。
まるで「ヒート」を彷彿とさせるようなクライマックスは見もの。
全体的には結構シリアスな内容で、肉弾戦よりも銃撃戦が多めでした。
ド兄は「イップ・マン」の超速カンフーのイメージが強かったのですが、マーシャルアーツさながらの重たいファイトスタイルも新鮮で良かったです。
めちゃくちゃ頭がキレる狂悪な悪党も見所ではありますが、
なんといっても一番はド兄の子供の助け方!
その発想は無かったわ(笑)
正義とは
真面目な警察官と警察に裏切られた男達の戦い。
犯人グループは確かに残虐な奴らなんだけど、単純な勧善懲悪ではなく、何か見ていて切なくなってくる。逆恨みなのはわかるけど、彼らも犠牲者かもなって。
殺人を隠蔽することが正しいとは言わないけど
あの時チョンが暴行を見てないと言っていたら
副総監が自分の過失を認めていたら
もっと周りの人達が庇ってくれていたら
ムショ行きじゃなく、謹慎とか懲戒免職で済んでたら
こんな悲劇は起きなかったかもしれない。
チョンが取り調べを受けてる時に同僚達が大勢駆け付けてくれたけど、その自己犠牲の気概をあの裁判で見せてくれる人がいたらとか思ってしまう。
あとチョンの取り調べ中のスピーチはメッセージを感じるよね。
ドニー・イェンとニコラス・ツェーの激やばアクションも良かったけど、モヤモヤするストーリーが印象に残りました。
役者がよかった!
そもそも中国、香港にこんな清廉潔白な刑事がいるだけでファンタジーですね。
ニコラス達がなぜあんなに容疑者を痛めつけたのか?その辺からいきなり悪そうになっていったのがなんか解せない。
警察に内通者がいるかと思いきや、意外とみんないいヤツだったりして、ストーリーに深みは無い。が、アクションや、キャスティングはとても良く、特にニコラスは光っていました。カーチェイスはいかにも香港映画でしたが迫力があり見応えのある映画でした。
香港&中国 共同作品。 正義を貫く為に規則や規律を逸脱しがちな刑事...
香港&中国 共同作品。
正義を貫く為に規則や規律を逸脱しがちな刑事。その背中を見て育った後輩が一線を越える。擁護か正義かの選択、ボタンの掛け違い、裏切られた想い。
復讐者となった男達と葛藤を抱えながらも前に進む男の壮絶な戦い。
ヤッパアクションシーンがいい♪ある程度定点で一定の距離から取ったものとアップで躍動する場面を上手く使って迫力満点♪
ストーリーもただただ悪党をバッタバッタとなぎ倒すのではなくチョット切なく哀しい。
エンドロールにメイキングが出たんだけど、今の世の中でホントに車がショーウインドウに突っ込んでた( ; ゜Д゜)
ニコラス・ツェーがカッコイイ♪
ドニー・イェンが去年の元旦に見た燃えよデブゴンだったと知ったのは観たあと…。(・д・)
こういう映画が好きな人にはたまらない♪
凄く面白かったです♪
2人ともカッコ良かった
正義感あふれる警察官チョンは上司からの忖度強要を断ったため、麻薬組織の壊滅作戦から外され、作戦実行チームは謎の仮面をかぶった集団に襲撃され、壊滅してしまった。
仲間を殺されたチョンは、事件の背後に警察組織にはめられ投獄された元同僚ンゴウがいることを知った。チョンは自身にとって弟子のように可愛がっていたンゴウと対決することになるという話。
カーチェイス有り、銃撃戦有り、ナイフでの格闘有り、アクションが素晴らしかった。
警察官チョン役のドニー・イェンと復讐に燃える男ンゴウ役のニコラス・ツェーの2人ともカッコ良かった。
ストーリーも面白くて久々に当たりの香港映画だと思った。
なんてったって香港カンフー。
え?これはSicarioですか?それは香港映画じゃない。そもそもSig Sauer P320を持ってる警官なんか居ないって。もうね、香港警察、ガンもライフルも自由過ぎますってw
右ハンの香港。日本車で溢れ返ってます。Lexusを追いかけるPremacyなんて空を飛びます。犯人GrはEstimaで逃走します。どちらも廃版車種です。大切に乗ろうよw
ってのは置いといて。
まぁ、話は滅茶苦茶です。えぇ?はぁ?の嵐です。凄いな、香港。世紀末だよ。歴史的な犯罪都市だよ。何でもありかよ。ドニー・イェンが一人で良いカッコしてます。
悪人は悪人です。無法で非情。これに対抗する警察も、てーしたもんです。捜査の名のもと、ぶん殴って半殺しにして脅して「吐かんかい、このボケがぁ、ぶっ●ろすど!」。広島のヤクザも顔負けです。で、バリバリにライフルで武装して、バンバンぶっぱなします。銃撃戦です。アホなの?何なのコレは?
で、終わらないのが香港映画ですよ。やっぱりカンフーですよ。肉弾戦ですよ。で、ここがやっぱり興奮するw
いやぁ、香港カンフーなんて、これまで沢山見てるはず、見て来たはずなのに。ワイヤーアクション、多分無しで、ここまでできるのか?みたいな新鮮な驚き。締め技かまします。マジのマーシャルアーツです。派手なカンフーだけじゃなく。実践的な殺しの技術の応酬。
バイクのアクションも凄かったけど、香港カンフーの進化と底力を見せつけられた映画でした。
取りあえず。
ストーリーには目をつぶってw
後半のアクション
警察の腐敗で犠牲になった警官が、全うな主人公に逆恨みして犯罪を重ねる映画。あの太さの角材で殴ったら、角材が折れるのかな?ドニー・イェンにあの奥さんは若すぎでは?お偉方の息子の件からのモールでの惨劇もうやむやでない?ラストも尻切れ感が少しあるし。まぁ、後半のアクションが素晴らしいからいいのかな?
【”善が極悪に変容していった哀しき理由・・”スピード感溢れるカー&バイクチェイスの凄まじさ、市街地での激烈な銃撃戦、一対一の武術を駆使した接近格闘戦。破綻なきストーリー展開にも唸らされた作品。】
ー 今作程のハイレベルアクション映画を見逃していた私のアンテナが低さを反省した程の完成度の高い作品である。
そして、今作で絶対的な悪役を演じたニコラス・ツェーの知的でありながら、哀しみを湛えた復讐を誓った男の端正な表情は忘れ難い。ー
◆感想 <Caution! 内容に少し触れています。>
・2時間10分の尺であるが、体感1時間半である程、内容が濃密な作品である(個人的な意見です。)
・且つては、香港警察でチョン(ドニー・イェン)の若き同僚であったンゴウ(ニコラス・ツェー)と香港警察で善を保つために命を張って悪と戦っていた警官ンゴウの部下たち。
彼らが、何故に極悪の徒になったのかが、キチンと描かれつつ、ンゴウ達の激烈な復讐劇が幕を上げる。
・見所は、様々な形態での圧倒的な熱量を帯びたアクションの凄さである。
日本では、消防法の壁のために絶対に撮影出来ない爆破シーンや、街中でのスピード感溢れまくりのカー&バイクチェイスシーンの物凄さ。
- あの歩道爆走シーンでの”歩道を歩く多数の一般市民”は絶対にアクション俳優だよね。ー
・そして、香港アクションお得意の逮捕術や武術を駆使した接近格闘戦のスピードたるや・・。
「るろうに剣心」シリーズでアクション監督を務めた谷垣健治監督も今作に参加しているが、チョンとンゴウのラストのナイフを使った接近格闘戦で、可なり貢献しているのではないだろうか。
何故ならば、外印(綾野剛)と、剣心(佐藤健)とのナイフでの一騎打ちシーンを想起してしまったからである。
・不正に屈せずに、不器用なまでに正義を貫き通すチョン(ドニー・イェン)に対し、ラスト、白いピアノの上に血だらけで立ったンゴウ(ニコラス・ツェー)の台詞
”あの時、お前が俺の代わりにあの場に居たら・・”は、印象的であった。
<香港アクション映画は、一国二制度が崩されつつ中でも存続して欲しいと思った程の、香港映画制作陣の心意気を感じた凄い熱量の作品である。
ベニー・チャン監督の作品は「香港国際警察/new police story」しか鑑賞した事がないのだが、早逝が惜しまれる監督であると思った作品でもある。>
<2022年2月27日 刈谷日劇にて鑑賞>
香港版「HEAT」
終始笑っちゃうくらいアクションてんこ盛り(一般市民巻込みすぎ)
大映ドラマ、西部警察、男たちの挽歌「HEAT」俺達の好きなものが
グラサンかけたドニー・イェンが小さい藤川球児に見えるところや、エンドロールのニコラス・ツェーの80年代風ハードロックも含め色々最高!
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