レイジング・ファイア
劇場公開日:2021年12月24日
解説
「イップマン」シリーズのドニー・イェンと「孫文の義士団」のニコラス・ツェーがダブル主演を務めたポリスアクション。正義感あふれる警察官チョンは、麻薬組織の壊滅作戦中に謎の仮面をかぶった集団に襲撃され、仲間を殺されてしまう。やがてチョンは、事件の黒幕が3年前に警察組織にはめられ投獄された元同僚ンゴウであることを知る。チョンは自身にとって弟子のような存在だったンゴウと、激しい攻防を繰り広げるが……。警察官チョンをドニー、復讐に燃える狂気の男ンゴウをニコラスが演じる。2020年に急逝した香港アクション映画界の巨匠ベニー・チャン監督の遺作となった。「るろうに剣心」シリーズの谷垣健治がスタントコーディネーターを務めた。
2021年製作/126分/PG12/香港・中国合作
原題:怒火・重案 Raging Fire
配給:ギャガ
スタッフ・キャスト
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90年代の終わりから10年代に至るまで、香港映画界を代表する才能として我々の感情を熱くたぎらせ続けたベニー・チャン監督。もう彼の作品が味わえないなんて魂が千切れそうになるくらい寂しいが、最期まで街に暴走車輌を走らせ、銃弾の雨を降らせ、男どうしの拳と拳のファイトを描き切った彼の凄みを我々は悲痛な思いを持って噛み締めたい。序盤から物語の前提として警察官僚の腐敗を突きつけ、組織的なバックアップのないまま、市民のため平和のために命を削らねばならない刑事たち。それでもなお挫けることなく奮闘する彼らの姿は、香港警察そのものというよりも、むしろこの時代を生きる香港映画人たちの心の投影なのではないかとさえ感じた。特に後半、マイケル・マンの『ヒート』にも匹敵する圧倒的な執念で描く市街戦は、どこまで追いかけ、追い詰められていくのか、涙が出そうなほど胸に迫るものがあった。ベニー・チャンに心からの感謝を捧げたい。
2023年6月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
惜しくも亡くなってしまったベニー・チャン監督最後の作品。
正義感の強いド兄が凶悪犯を相手に“アクション映画史上最も壮絶な死闘”を繰り広げる。
まるで「ヒート」を彷彿とさせるようなクライマックスは見もの。
全体的には結構シリアスな内容で、肉弾戦よりも銃撃戦が多めでした。
ド兄は「イップ・マン」の超速カンフーのイメージが強かったのですが、マーシャルアーツさながらの重たいファイトスタイルも新鮮で良かったです。
めちゃくちゃ頭がキレる狂悪な悪党も見所ではありますが、
なんといっても一番はド兄の子供の助け方!
その発想は無かったわ(笑)
2023年5月27日
Androidアプリから投稿
真面目な警察官と警察に裏切られた男達の戦い。
犯人グループは確かに残虐な奴らなんだけど、単純な勧善懲悪ではなく、何か見ていて切なくなってくる。逆恨みなのはわかるけど、彼らも犠牲者かもなって。
殺人を隠蔽することが正しいとは言わないけど
あの時チョンが暴行を見てないと言っていたら
副総監が自分の過失を認めていたら
もっと周りの人達が庇ってくれていたら
ムショ行きじゃなく、謹慎とか懲戒免職で済んでたら
こんな悲劇は起きなかったかもしれない。
チョンが取り調べを受けてる時に同僚達が大勢駆け付けてくれたけど、その自己犠牲の気概をあの裁判で見せてくれる人がいたらとか思ってしまう。
あとチョンの取り調べ中のスピーチはメッセージを感じるよね。
ドニー・イェンとニコラス・ツェーの激やばアクションも良かったけど、モヤモヤするストーリーが印象に残りました。
ストーリーとスピード感も申し分ありませんでした。
凄く面白かったです。