「君愛から僕愛へ」君を愛したひとりの僕へ きゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
君愛から僕愛へ
結論から言うと、結果論かもしれませんが、君愛から見るほうが楽しめるなと感じました。二つ見ないと完成しない作品です。
君愛の方の作画は、最初少し荒いように感じました。僕愛の方はさほど気になりませんでした。また同じ場面をそのまま流用しているのが、少し残念でした。違う視点で書くなど、もう少し工夫して欲しかった。
君愛は、栞を取り戻そうとする一途な暦の物語です。栞が亡くなる、和音が登場するくらいしか、物語の展開はありません。
逆に言えば、狂気とも言えるほど、栞に対して一途な暦を見れます。
またsf要素が強く、難しい単語が連発したのでワケワカメでした。(最初にこちらを見たため、慣れていなかった可能性はある)
一方僕愛は、栞とは会わない世界線です。和音との恋の駆け引きや、研究、アイデンティティの問題などが見れて面白かったです。
君愛世界での和音が二人の約束を叶えようと僕愛世界に干渉する場面は感動しました。和音しか勝たん。
息子が生きてる世界と亡くなった世界、二人の和音は同じようで全く違う。もし自分が他の選択をしていたらどうなっていたのか、考えさせてくれます。
僕は僕だから、どの世界の君も愛すというようなセリフがとても良かったです。あらゆる可能性をも肯定するような前向きさが見受けられました。
最後、暦が栞に幸せですかと確認する場面には救われました。
また、和音にあなたと結婚できて幸せですと言う場面も良かったです。
ちなみに、君愛の和音が二人の約束を叶えようと、僕愛の世界に干渉する場面が一番感動しました。和音しか勝たん。
結論、僕愛を見ればどちらのタイトルの意味も考察することができ楽しいと思います。