「無能と能天気が無計画に戦争する子供騙しの映画」機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 バソラプンテさんの映画レビュー(感想・評価)
無能と能天気が無計画に戦争する子供騙しの映画
ガンダムといえば、子供向けおもちゃの販促アニメとして作られたのに、大人の鑑賞にも耐える、戦争を扱ったビターなアニメだと認識していた。
それがリメイクされたということで、期待をして見にいったのだが、出てくるキャラが揃いも揃って全員が能天気な無能ばかり。
初っ端から意味不明な指示を出す無能上司、それに逆らえない無能ブライト艦長。
島を捜索に行くも、天気予報もできず嵐でアムロを見捨てる無能な味方。
ドアンは、一度はアムロを捕まえたのに、散々仲間を殺した相手にも関わらず、拘束すらせず守るべき子供たちに敵のアムロを近づける能天気さ。その理由が「アムロが子供だったから」だけ。
アムロはアムロで、自分を倒した敵に捕まったのに、全く警戒せずに能天気に島暮らしをエンジョイ。
島の子供たちは、敵のアムロを警戒してたはずなのに、アムロが井戸を直した途端能天気に仲間扱い。挙句に戦争中なのにわざわざ消していた灯台をつけて敵を呼び込む始末。
まあ、この辺までは下っ端や、本当の子供なんで、能天気な無能でも仕方ないかもしれない。
しかし、ジオンも、戦略の要となるミサイルを、能天気にもたった一人の兵士に任せたために、全体の戦略が大失敗という無能っぷり。しかもフォローが何もない。
対する連邦軍も、核ミサイルを撃つと言われてたのに、何も対策せず、能天気に進軍。実際に撃たれてもほぼ何もできず慌てるだけの無能。
無能vs無能が能天気に戦争。もはやギャグである。
挙句に、最後のオチが「武器を捨てれば、戦争に巻き込まれることはなくなる!」という能天気さ。
・・・半年前なら見ている方としても、「脳味噌お花畑だけど、お子ちゃま向けのやさしい世界のお話だね〜」と微笑ましく見ていられたかもしれないが、昨今のウクライナ情勢を見ていると、少しも笑えない。
鑑賞しながら、「ガンダムって、こんな能天気な話だったろうか」と、真剣に悩んだ。
星1にしようかと思いましたが、初代ガンダムを、令和の技術で映像化した姿が見れたのは良かったので、星2にしておきます。