「見る価値はありますが、スッキリはしない。」機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 Y2Yさんの映画レビュー(感想・評価)
見る価値はありますが、スッキリはしない。
良かったと感じた点
1.古谷さん、古川さんの衰えぬ声と芝居
2.ブライトの管理職たるツラさと若さを描いていた
(UCやTV版に無かった青臭さ)
3.オリジンのようなポップさ(キャラクターが表情豊かで可愛い)
4.MS戦がカッコイイ
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疑問点
1.ドアン関連の描き方
島に居た理由や子供達との関係の説明がほぼ無く、ガンダムファンなら分かりますよね?という風に視聴者やパンフレット、結果に投げ過ぎていると感じる。TV版だと親を殺してしまったと表現しているが、本作は明確な言及はない。
2時間という尺の関係からドアン側が増員され大所帯となったことで生活シーンが多い。にも関わらず関係性を感じづらく、感情移入できず中だるみを感じるという悪循環に。
ドアンがジオンを抜けた経緯や、所属していた部隊との関係も描かれないので感動やカタルシスが無い。
ドアンを憎んでいる隊長、ドアンに興味のある隊員、ドアンと関係が深かったような女性隊員など記号的なキャラクターが多い。
2.アムロのキャラクター
アムロは状況に流されていただけであまり主体的に行動しておらず、感情を感じづらい。終盤にジオン兵を踏み潰すという暴挙に出る。わかっていて行なった行為なのでサイコパスのようにも思える。
3.以上からザクを捨てる行為とは
TV版と共通して、まずは武器捨てる事が平和への一歩という事、表現だと思う。そこは分かる。
ただドアン関連で集中、移入できず、アムロの行動もあり作品として1番大事な部分が薄れているように感じた。
アムロそれを君が言いますか、と。
1人の観客としては、メッセージなどはあまり感じずに鑑賞を終えました。
2時間あればもう少し減らしたり厚みを持たせられたのではないだろうか。