「わかっていない「わかるわかる」」わたし達はおとな kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
わかっていない「わかるわかる」
異性とのコミュニケーションに苦労するって誰しもが経験することだと思う。だってそもそも脳の構造が違うのだから(「妻のトリセツ」に書かれていることに影響されすぎな意見だが)。
同棲している彼女の妊娠がわかる。ここまではいいのだが、彼氏の子どもだという確信が持てないという告白を受ける。なんという衝撃!そして過去のシーンと現在のシーンが、切り替わりながら様々なことが判明していく流れなのだが、その切り替わりがとてもわかりづらく若干見観づらかった。
でもそんなマイナス点も気にならないくらいに2人の男女のやりとりがいい。穏やかに会話してるのに直哉の発言に違和感を覚えたり、険悪な感じになったときの直哉の追いつめ方や優実の感情のあらわし方がヒリヒリしてて観ていてつらくなる。とても楽しそうなシーンとお互いに負の感情を吐き出し合うシーンの対比も切なかった。自分にもあったあんなことやこんなこと、妙な既視感を覚えるシーンが多い。
こんな2人のすれ違いを、みんなどんな視点で鑑賞したのだろう。優実がダメなのか、直哉がいけないのか。20代のときの自分が観たらどんな感想を抱いたのだろうと想像すると少し怖くなった。自分は悪くないと主張することよりも、相手のことを思いやることを優先するのは意外と難しい。
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