「リーアム好きか「強い漢の映画」好きかで分かれる」アイス・ロード Chuck Finleyさんの映画レビュー(感想・評価)
リーアム好きか「強い漢の映画」好きかで分かれる
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結構なハラハラドキドキで快作映画でした。
ただリーアム・ニーソン主演アクションということで、「Taken(96時間)」のようなアクションのテンポや強度を期待される方は、ちょっと進行に退屈さや爽快さ不足を感じるかも知れません。
何故なら本作では彼はただの「職にあぶれた中年トラック野郎」であり、名うてのストリートファイターでも元・伝説の特殊部隊員でもないからです。格闘や相手を倒すシーンでも、パンチで華麗にボコるとかダイ・ハードの悪役の最期のように吹っ飛ばして爆散するとかありません。全体的に地味だし、最後も普通の日常でヒロインが惚れたりもしません。
でもあれだけの難仕事にもし現実世界のイケてない金欠兄弟や強がりだけのネーちゃん運転手が挑戦したら、実際あれが超ベストな対応でしょう。
闘うのと同じくらい破損修復やスタック脱出の作業、穴塞ぎに時間や画面が割かれているのは、この映画が所謂アクションヒーロー物やタイムリミット・スリラーでないとの意図的演出であり、大して強くない“普通の男”を演じるリーアム・ニーソンを楽しめれば、かなり良い映画に見えます。
坑道のドラマ不足を指摘するレビューも多いようですが、もし現実に自分があの中に居ても出来るのはあの程度、と思えられればリアルです。
まあじつは私、「96時間」でのリーアム・ニーソンのあのスムーズかつ痛そうな、“リアルに見える”格闘シーンも大好きなんですけどね…
密かに、“トラック野郎リーアム、パワーアップ第二弾!大砂漠横断「デザート・ロード」”とかないかなーと思ってます。
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