「秀逸な青春ドラマに喝采!」君が落とした青空 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
秀逸な青春ドラマに喝采!
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福本と松田の人気もさることながら、底辺にあるテーマが実に堅実で、評価が高くなるのは(4.5)、最後に良くわかりました。4回も同じ時間が繰り返される中で、福本は人生に対する考え方を深めていきます。4回やっても残念ながら松田の運命はほとんど変わらず、最後には1回目の出来事と同じことが起きます。しかし、その背景にある深まった人生観が、福本に力を与えてくれます。「運命は変わらないけれど、その人の生き方で人生は変わる」ことを教えてくれる秀逸な青春ドラマでした。というか、年代に関係なく学ぶことが多い作品です。高校生のピュアな恋とは、愛することに対する恐怖や自信のなさが誤解を引き起こします。それが4回のパラレルワールドの出現で、相手に対する本当の気持ちを覚知します。しかし、運命は変わらず、松田は瀕死の重症となったわけです。それでも福本は人間の本当の幸福とは何かを考え、縁する人たちへの感謝の念が沸き起こるのです。結局、恋愛とは相手に気持ちを表現しなければ、何も伝わらない、何も変わらない、そのことを純粋に教えてくれた、素敵な恋の物語でした。
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