ガールフッド
2014年製作/114分/フランス
原題または英題:Bande de filles
スタッフ・キャスト
- 監督
- セリーヌ・シアマ
- 製作
- ベネディクト・クーブルール
- 脚本
- セリーヌ・シアマ
- 撮影
- クリステル・フォルニエ
- 美術
- トマ・グレーゾ
- 編集
- ジュリアン・ラシュレー
- 音楽
- ジャン=バティスト・デ・ラウビエ
2014年製作/114分/フランス
原題または英題:Bande de filles
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2022年3月6日人恋しかった、愛情に飢えてた。将来への不安。
仲間ができて流されてしまう。
ここで諭してくれる彼女を見てる人はいない。教育に力を入れていて善悪について語るような家庭環境でもない。
彼女達を見て、自分を守るためには強くなることを学ぶ。
兄は怖い。自分より強い者には逆らえない。
でも、兄を見て怖さで人を支配することを身をもって知っている。
彼女が悪い方向に行っているのは明らかだけど、でも子供らしくいられなかった彼女は、自分のことを守るために、自分のしたいことを力ずくで勝ち取ろうとしていると思った。
強くならないといられない。
強いのが正義みたいになってて悲しくなる。
最初からでも突然でもないように描かれてる。
こういう子達は好まれない。厄介者扱いで好まれないから目を向けられない。とか考えた。
女の子が女の子らしくいる難しさを分からない男の対応も傷つく。
いい子にしている間はだれも気づけない。悪くなるとやっと目につく。
妹の寂しさもそう。
どこにでもある、どこにでもあるのに解決してない。後回しになってる。子供のうちに守られて欲しい。でも気づいたら大人だ。大人になったら関心を持たれない。
最後、どうすれば抜け出せるかわからないけど、彼女の強さは新しく踏み出す勇気になったと思った。
家が貧しくて高校に行けないのなら理解はできるが成績や素行が悪いのなら話は別、高圧的な兄や人生を変える為に出会ったボスにプロポーズをする彼氏、男性に支配される嫌悪感から自立したい欲求が、真面目に働く母親からイメージする惨めさからか、進学さえ出来れば普通の感覚で生きれたかも、自らこじ開ける未来も今の現実を受け入れるのも彼女にとっては酷な選択でしかないのかもしれない。
ストレートの髪型より編み込んだ方が似合ってる。
どこにも行き場のない主人公。
あっちはどうだ?こっちはどうだ?と彷徨うけど
どこにもハマれない姿に共感してしまった。
ヤングケアラーに貧困に人種差別とゆう問題が背景にあるが、思春期や人生においての普遍的な悩みとして誰もが持ち得る気持ちを描いている様に感じた。
セリーヌ・シアマ監督らしい建物や部屋を利用した画面作りが美しく、意図的に画面に映り込む人間を絞った演出によって、映画を観ている自分自身の人種やルッキズム、性的な思い込みを否応なく自覚させられる映画でもあると思った。
居場所がない気持ちに共感しつつも、人生の行き詰まりどうしようもなさに悲しくなってしまうが
希望を感じるラストのマリエムの選択で、爽やかを感じるエンディングなのが良い。
それが良いか悪いかの結論は出していないが、同調圧力の違和感を語っている。
先日、旧国営放送(職場のテレビで見た)で、日本人は世界一孤独感を感じている民族と言っていた。さて、この映画では孤独な少女が自立する姿を描いている。しかし、この程度の事なら、日本人だったら理解できるのが当たり前で、昔から『朱に染めれれば赤くなる』と言って、友達付き合いは慎重にと言われてきた過去がある。我が親父も『悪い友達とは付き合うな』と言っていた。つまり、日本人は昔から友達のためにカツアゲすることが良くない事くらい分かっていたのだ。つまり、孤独感を理解して耐える事の出来る能力を伝統的に持っているのではないかと私は考える。
だから、その反動で孤独を感じると、答えを帰しているのだと思う。
私の考えは極論かもしれないが、少なくとも友達のためにカツアゲすることが.良くない事は確かだ。つまり、キズナとか言いながら、家族、仲間、社会を束ねようとする力を、道徳にまで及んで行使しようとする。しかし、日本人はナショナリズムも含めて、世界一自分勝手な民族なのだろうと思う。だから、外国人いわく『日本人って何考えているのか分からない』って。少なくとも、孤独が害毒と解釈する事には疑問を持つ。