「背負い続ける重い十字架。」カード・カウンター ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。さんの映画レビュー(感想・評価)
背負い続ける重い十字架。
カジノを転々と流浪する様は、さながらロードムービーで、抑制の効いた内省的な作品は、主人公オスカーアイザックの、まさに生き様の表れ。それは陰でも陽でもなく、言うならば無の状態。この無の状態から針が大きく振れる決勝戦前夜にのみ解放を感じたが、そこから衝撃の結末に向かう流れと、予想し得なかったラストはポールシュナイダーの真骨頂のように思える。
タクシードライバーの音楽を担当したバーナードハーマンのトムスコットによる陰鬱なサックスに代表されるような耳に残る名曲が欲しかった。
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