ある男のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
単なる成りすましによるミステリーではなく、日本で暮らしていると誰もが一度は考えた事があるだろう社会的なストーリー。
移民を受け入れ続けている今の日本は、日本人の私にとっては懐疑的でありセリフの中にもでてくる税金の使い道などにも疑問を持っている。
しかし帰化して日本人として生きている人にとっては、その言葉すらも辛く聞こえてしまうのだと思う。
良い意味でも悪い意味でも閉鎖的でうちに閉じこもってしまう国民性がよく演じられているように感じた。
自分の生い立ちや心のわだかまりを抑えながらも、今の状況や自分の仕事に一生懸命向き合う姿が妻夫木くんも窪田くん、ある男とされてた人も同じで。
結局どの人を取ってもある男と称せてしまう一人一人の悩みだとか揺らぎが切なくもあり斬新だった。
妻夫木くんの怒りや苛立ちを我慢して人に接する姿が素晴らしかった。
タイトルなし(ネタバレ)
理枝の夫だった男は、“谷口大祐”ではなかった。本名も経歴もわからない、謎の男“X”だった。
他人の名前を名乗らなければ生きていけない男たちを描いた作品。
〜以下ネタバレ
小林誠として生を受けた“X”は、父親が起こした犯罪をきっかけに、母の旧姓である「原」を名乗り、世間の目を避けようとした。ボクシングジムを辞めた誠は、戸籍ブローカーの小見浦憲男と知り合い、曾根崎義彦と戸籍を交換する。「死刑囚の息子」である過去を捨て、曾根崎義彦として、新しい人生を生き始めた。その後、家族から逃げていた男と戸籍を交換し、“谷口大祐”に成り代わった。
〜
小見浦憲男が刑務所で語っていた「300年生きている男」何を指すのかと思っていたけど、谷口大祐のように生きていることになっている人物のことだと繋がった時、なんとも言えない感情になった。
原作の方が谷口大祐の過去や変えられないものを持つ3人(城戸・谷口・原)の共通点についても細かく描かれているとのことで、気になったので原作も読んでみたいと思った。
この作品の映画冒頭とラストに登場した奇妙な絵画は、ルネ・マグリットの作品「複製禁止」らしい。
映画のラストシーン、城戸はバーで出会った男に対し、谷口の経歴を語っていた。名前を名乗ろうとした瞬間、作品は終わった。どんな解釈もできる余白のある、余韻のある作品で心に刺さった。
相手の特徴や家庭環境等で偏見を持つべきではなく、目の前にいる1人の人間として見るべきなのだと改めて感じた。
妻夫木さんの演技、役が素晴らしかった。
タイトルなし(ネタバレ)
アカデミー賞をとった
作品と知ったので、鑑賞🎥
途中少し退屈をしたところも
多かったです。
ただ、俳優さんが素晴らしい人
しか出ていなかったので、
演技に感動しました✨
心は揺さぶられない
単なる真実の追究ではなく、社会問題の提起
弁護士の城戸は、かつての依頼者・里枝から、亡くなった夫・大祐の身元調査をして欲しいという奇妙な相談を受ける。
里枝は離婚を経験後に子どもを連れて故郷へ帰り、やがて出会った大祐と再婚、新たに生まれた子どもと4人で幸せな家庭を築いていたが、大祐は不慮の事故で帰らぬ人となった。
ところが、長年疎遠になっていた大祐の兄が、遺影に写っているのは大祐ではないと話したことから、愛したはずの夫が全くの別人だったことが判明したのだ。
城戸は男の正体を追う中で様々な人物と出会い、驚くべき真実に近づいていく。(解説より)
再婚した相手が全くの別人で、その正体を探るというだけでもストーリー的におもしろみがあるが、なかなかに問題が複雑であった。
死刑制度、人種差別等数々の社会問題が裏で絡み合う。
さまざまな問題で、人生白紙からやり直したいと思う方もいるのだろう。
最後、里枝が「全てを知る必要があったのですかね」というようなニュアンスの発言をしていたが、答えは人それぞれかなと思う。
ただ間違いなく大祐が最期過ごしたひとときは、真実であったと思う。
何が言いたいんだろうな
小難しい話だったな
人は知らず知らずのうちに人を色眼鏡で見る
肩書きが乗っかれば目が曇る
本質を見ることはなかなかないし、
人と接する時に本当の自身を曝け出すことはない
演じるのだ
親に、友に、同僚に、対する人によって演じ分ける
本当の自分?そんなものは分かりはしない
本人にさえわからないのだから
周りから色眼鏡で見られたくない!
全く違う自分として人生をやり直したい!
戸籍を変えたところで人間の本質は変わらない
逃げ出した先に楽園などありはしないのだ
人種差別も失敗した人を蔑むことも本質は変わらない
人は異物を嫌う
「嫌うな、違いを受け入れて認めてこそ寛容である」
なんて傲慢な考えだろう
受け入れない自由も尊重するべきだ
本質的な解決なんかないんだろうな
やはり折り合いをつけて生きてくしかないのだろう
そんな話ではないけどそんな話の映画
3.37 良作ではある
ヘイトスピーチや偏見がテーマになっており、現代にぴったりな映画だった。
ただ映画全体としてみると、ややパンチが薄く、よくある邦画という枠を出なかった印象。
人は孤独の世界が安住の地なのか
自分とはなんなのか
愛した夫がある日事故で亡くなる。
その後、彼が名乗っていた人物は別の誰かであることが判明。。。じゃぁ、彼の本名は?彼は一体どこの誰?
を探っていく、ヒューマンミステリー。
たくさんの賞を獲った、話題作でしたね。
主演も助演も監督賞もなんだかんだ全部獲った印象でしたが、2年越しにようやく観賞できました。
主演の妻夫木くんの演技。ブッキーの演技好きやなぁ〜って、改めて思いました。顔が可愛すぎるので、なかなかキャラクター選ぶかなと思いましたが、良い俳優さんに成長されて(え?私誰?) 今作では弁護士という硬い役職で、人柄は落ち着いていて、温かい。
でも、ストーリーが進むにつれ、不安定だったり、急に感情的になったり。
↑てか、そうですよね。人間ですから。
いろんな面があって当然なのに。これもまた自分の中にある思い込み?とかかな。
助演のお二方。安藤サクラさんに、窪田くん。素晴らしかったです。
安定の演技力。 窪田くん、役作りで相当体絞られたんだろうけど、出来上がりパーフェクト。表情鬼気迫り過ぎて怖かった。すんごいです。
そして、さすがの柄本明さんですね。
怪演でした。。。
話の途中でスパイス効きすぎやし、もちろんジワジワくるし。。。あ〜、もうこの人出てくるだけで、間違いないと思える安心感。大好きっ。
清野菜名ちゃんや、太賀くんも、いい味でてた。太賀くん一瞬やのに、何あの存在感。この2人のシーンは、重いストーリーの中で、フッと光が差したシーンでしたね。
自分自身はこんなにも、本来の自分を消してしまいたいと思っているのに、その自分を受け止めてくれる人がいるって事が、無条件で心に突っ張りを緩めてくれる。
内なる自分と、社会で区別されラベルを貼られて、何かに属したり評価されたりする自分。どちらもとても不安定で、確定なものでないと思う。
自分の力ではどないもできないこと(犯罪者の親の血とか、もともとの国籍とか)があって、そこに雁字搦めになってる人がいるってこと。想像しないと気が付かず、ましてや、差別したり、誤った表現をしてしまったりしてしまう事もきっと私もある。
だからこそ、こういう作品を見て、もっと考えたい、もっと知りたい、もっとフラットな人になりたいと思わされる。なので、見てよかった。
未だに人種差別とかしてる人おるんやな、なんてそんな呑気なことは思わないけど、出来るならそういう人の周りには行かないように気をつけたい。間違いなく気分を害されるから。。。頼むから、他人があーじゃこーじゃ言わんでって思う。
ユウトくんが、亡くなった父親について、妹には話すのどうしよっか?と母に聞かれた際、「僕が話す。どんなお父さんだったか。」てセリフ。グッときたよ。それよそれなんよ。とテレビの前でつい声が出ました。
あの台詞が聞けて、それだけでこの映画みてモヤッとしてた部分が晴れました。ありがと。
演技に引き込まれた
引き込まれた
最後まで展開が気になる
25点
映画評価:25点
なんか良作風に作られてますが、
実際は小難しくて、陰鬱で退屈。
たぶん原作があると思うので、
そちらをオススメしたいです
(見たことないですが)
まず『大祐』が死ぬまでの流れが
急展開の連続でついていけない。
それを、何とか飲み込んで
その後の本題(大祐は何者なのか?)に入る訳ですが
これに関して「どうでもいい」ですよ。
だって、
私自身がまだ大祐に感情移入してないんだから。
どこかの他人が、実は別人で、
どこかで氏名の交換をして、
ひっそりと生きていただけなんですから。
安藤サクラさん家族からしたら、
とても大事ですし、この作品の様な展開に繋がっていくのも解りますが。
でも私にとっては、
大祐と心を通わせる前に
どんどん展開していくので
本当にどうでもいい話しでした。
この劇場版の最大の失敗は、
その一番重要な感情移入させる工程を
省略した事なんだと思います。
[2025.2.20観賞]
❇️『真木よう子さんの一人勝ち!』 ★彡抑えた演技が凄い。
自分が見ている世界が全てでないことはわかっているけれど、自分の都...
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