「名前と戸籍とアイデンティティ」ある男 Ruiさんの映画レビュー(感想・評価)
名前と戸籍とアイデンティティ
良作でした。
妻夫木さんも安藤サクラさんも演技が上手で。
里枝の夫が犯罪者の息子で、複数回名前を変えているだろうということは比較的早い段階でわかってしまうので、謎解き的な盛り上がりはそこまで大きくなく
3世でとうに帰化していて弁護士資格まで取得しても、朝鮮出身であることに仕事でも家庭でも引け目がある城戸。里枝の夫に共感していき、最後は酒場で谷口大祐を演じてみる。。
「ここまで知る必要はなかったのかも」
大事なのは名前でも経歴でもなく、その人と過ごした時間だと。
犯罪者でもなく、背乗りでもなかった(一応合意の上で戸籍を交換してる)からこその台詞ではあるものの、
その人の名前や経歴ってその人を知る上で何の意味があるのだろう?という問題提起ですね。
戸籍の交換の事案は現実にも起きているんだろうか。乗っ取りは難しいだろうけど、本人が共謀していたら結構簡単にできそう。
それにしても、柄本明ってこういうアングラな悪役が似合うよねえ。
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