「幸せのかたち」ある男 Momokoさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せのかたち
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まず、自分だけのイメージかもしれませんが、安藤サクラさんというと悪役か、個性の強い役が多く「万引き家族」にしても泥臭い感じで、ノーマルな役を見た事がなかったので、普通の主婦の役が新鮮でしたし、さすがの演技力だと思いました。
そこに、いつ出てきても悪人なのか、善人なのか分からない窪田正孝さんのマリアージュは最高でした。
そして大変失礼ながら、見た目はかっこよくても「おもしろい」という作品を見たことがなかった妻夫木聡さんのこれ以上ないと思うほど、はまり役な弁護士。 美しく上品な妻に真木よう子さん。すべてのキャスティングがドンピシャだと思いました。
極悪非道な死刑囚の息子に生まれ、他人の戸籍を手に入れて人生を生き治す窪田正孝さんは、最後に家族に真実を知られてしまうけれど「優しいお父さんで、大好きだった。」と言ってもらえる。
反対に妻や子供に囲まれ裕福に暮らす妻夫木さんは、ある日妻の不貞を知る事となる。
自身の根底には「日系三世」というコンプレックスが根強く存在し続け、だからこそ、妻の不貞にも見て見ぬ振りを貫き通し、今の幸せを手放すまいと固持している。 どちらが幸せなのか? 最後に深く考えさせられた作品でした。
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