死刑にいたる病のレビュー・感想・評価
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消化不良だけど、満足
サイコパスの真髄をみました。
笑いながら他人の苦しむ顔がみれる、反社より怖い普通の人。
実はそういうひとが一番怖いと思います。
流れとしては、どういう事件が起きたのかとか、わりと説明のようなセリフは多かったような気がしますが、面会のシーンでは、とくに何かあるわけではないのに、なんだか緊張してしまいました。
ラストまでみて、回収されない伏線とか、あれ?と思うことはありましたが、それもいろいろ想像させられて面白かったです。
阿部サダヲさんの新しい魅力を発見しました。
サイコーでした
阿部サダオ始め、演技は良い気がするけど
サイコパスの演技としては阿部サダオハマり役って感じ。
なんていうか、「演じすぎてない感じ」とでもいうのかな?普通の所作や話し方に異常さが滲み出る絶妙さで「やっぱり演技上手いな」と。
ギャグ要素入ってる作品でしか見てなかったから少し驚きを感じるくらい。
他の演者さんもシーン毎の演技は上手いとは思うのよね。
なんだけど、結局「何をもって“死刑に至る病“なの?」ていう部分が伝わりきってない感じがする。
原作読んで無いから、その解釈部分とか見せ方が元々そうなのかの判断は出来ないけど、結局何をテーマにしたいの?てくらい半端な要素が多すぎて。
小説のト書部分を説明する様なシーンを敢えて入れずに演技で見せようとしたのかな?と勘繰るくらい伝わるものが少ないのよな。
圧巻だった
私自身があまりグロいのが苦手なので、榛村の殺人の仕方が残虐すぎて、目を背けてしまうほど、そこを乗り越えれば、とても見応えのある映画。
1つ1つ計画をし、殺人を重ねていくが、1つの事件だけ、自分のものではないと雅也に犯人探しを依頼するのだか、物語が2転3転し、いつの間にか雅也と同じダークサイドに陥っていく。
それは自分が殺人鬼の息子ということ、でもそうじゃないけど、その時はやはりそう思う。
誰が犯人なのか。やっぱり金山なのか、だとしたら面白くない。
そう見せてくる演出なのか、意外と記憶がなくなってしまってて、雅也だったりするのかと…頭の中をフル回転。
後半の榛村と雅也の1対1の真犯人についてのシーンはまさに圧巻だった。
榛村に攻めるように食い入るような目と
榛村の不気味な表情がスクリーンの枠と同化していく。
すべては最初から仕込まれていて、これも榛村の完璧な計画の中の1つだったのかと感じた。
ただラストのあの女の子のあの発言とあの手紙の束は?それに関しては種明かしがなかったので、もやったので、つい調べてしまったくらい沼った。
ラスト30秒
冒頭、阿部サダヲさん演じる大和のルーティーンでいかにも優しそうな笑顔のまま人をいたぶり殺害していくその怖さを見せて上々の掴み。
そこから物語が進むにつれて岡田さん演じる筧井や他の登場人物の怪しさ恐ろしさも何となく感じはじめる。
この時、大和自体の恐ろしさが少し薄まる。
さらに筧井と大和に関する衝撃の疑惑からの感動的なシーンで、大和に対する警戒心が更に薄れた。
この運び方が上手い。
途中、大和に手懐けられてる刑務官を見て「いやいや早速大和の手口に引っかかってるよ」なんて思っていた自分が正に大和、ひいては監督の手口に引っかかっていたのだ。
このことに後々気づいた時身震いがした。
この運び方の上手さによって筧井が大和に真相を伝える時の阿部サダヲさんの怖さが冒頭の比じゃなかった。
そしてラスト30秒。
真相が明らかになってハッピーエンドではなくてもバッドエンドではなく、このまま終わっていくのかと緊張が緩和した時にその衝撃の30秒はやってきた。
その衝撃でいきなりプツッと物語が途切れるその後味の悪さは正にイヤミス。
しかもラストの衝撃展開も後からよく考えてみれば冒頭からセリフの端々にその伏線は張られていてよく練られてるなと。
このラストでゾクゾク度がグンと上がった。
そして役者陣は皆さん素晴らしい演技で特に宮崎優さんは必見。
もちろん岡田さんも、阿部さんもすごかった。
物静かが空気…
岡田健史君が好きで、見に行きました
内容的にかなりエグい内容の殺人の経過を
追っていくのですが…
シーンと静まりかえった劇場の中
岡田健史君と阿部サダヲさんのナレーションだけを
聞きながら時間が過ぎる
ある意味、目をつぶっているかのように、
事件の経過を想像している
2人の声があまりに心地よくて、心が静まる
あまりに酷く残虐な殺人なのに…
映画を見に来ているのに、自分すら
操られているかのようになってしまう
そんな映画でした
見終わった後は、穏やかで心地よい気持ちに…
わたし的に最後の返しは、いらないかなぁ
純粋な残虐性の怖さ
先読みができてしまうストーリーなので驚きの展開はなかったです。意外性とか新しい見解を期待していた身からすると、ちょっと拍子抜けかな。そもそも動機が解明されて理解した気になるのもおかしいので、分からないままがいいのかもしれない。
虐待された子はみんなあんな風にどこか心が歪んでいるって勘違いされないか心配。原作の傾倒によるのか偏見が垣間見えた。
主人公が一つの事件の犯人探しを始めるのだけど、聞く対象がそれぞれ「殺人犯」としてでなく「榛村さん」として話してのが興味深い。
息子は母が父に「家政婦として扱われていた」といっていて、端からみると不幸なのかと思うけど、とうの母はもしかしたらそれを安心として捉えた考えをもっているのかもしれないし表面だけを捉えることがもはやできなくなった。それでいうと、虐待されていた子がみんな不幸になっているとは限らないです。
すべての子供が虐待から一番遠い生活を送っていることを願っています。
全体的に浅い、謎解きも不完全燃焼
白石監督が阿部サダヲx岡田健史という豪華食材を使ってサイコサスペンス映画が作られたのを期待を込めて観ましたが、脚本や登場人物の背景が浅く描かれており物足りなさを感じ、特に驚きの展開もなかった。
ただ、弁護士役(正しい人格者)の赤ペン瀧川さんや農夫役(気の毒な隣人)の吉澤健さんが出演していたシーンはテンションが上がり、更に傷め付けられる被害者がリアルで名演だった。ホラーより恐ろしいと思う人も多いでしょう。(私はホラーもスリラーも平気ですが)
恐らく元々の題材である原作が私好みではなかったのかな?殺人鬼の標的を選ぶ理由が不快で府に落ちず理不尽に思えた。
阿部さんは通常運転で岡田くんは新境地でもあるが、とにかく世界が狭い物語。
阿部サダヲを堪能
阿部サダヲの演技を堪能できました。
とてもすばらしかったので、彼とそれ以外の演者との力量差が大きいように感じられました。
阿部サダヲの出番を楽しみにしていなければ、最後まで観ていられなかったかもと思うところもあります。
わかりやすく描写されており、シナリオ展開に大きな驚きは感じませんでした。
犯人は誰かということよりも、何のために殺人鬼・榛村は雅也へ手紙を送ったのかにぞっとさせられます。
全体として大きな起伏はなくしずしずと進行し、それ自体は作品の不穏さが増してとてもよかったと思います。
原作小説ではどんなふうに表現されているのか気になったので、これから読んでみたいと思います。
可愛いヒロイン。
誰にも、人には、見られたくない闇の部分がアルんです。そこを、大和君は、言葉巧みに刺激して、誘導する。人たらしです。
この、ちょっとしか絡まないヒロインが、どう関わるのか?凄い興味深い展開でした、映像ならでは、の演出にまんまと嵌められましたょ。
ロケ地が素晴らしい
とにかくロケ地の風景がピカイチの作品!!
いろんな映画を見ていますが、とくにこの作品は雰囲気にあったロケ地を選んでる感じがしました!
地元の方の協力がないと、ここまで素晴らしいロケはできないと思います!
設定が栃木なので、今度ロケ地巡りをしたくなりました。
面白かった
映像で見て良かったというのが率直な感想
サイコパスの人心掌握の上手さ、魅力的とされる部分が
よく伝わってきた。
ターゲットを賢くて真面目な子達に絞って狙った理由も
直接的な描写は無かったが、なぜなのかも分かったし
執着の意味・方法も相手によって使い分けてて
短い時間での伏線の数も回収も凄かった。
「選べない、決めて欲しい」
しかも、これ伝染病かよ。
阿部サダヲの狂気
最初から、グロさ満載のサイコ・サスペンス。櫛木里宇のタイトル同名の小説を、暴力や人の怖さを描いたらピカイチの、白石和彌監督がメガホンをとった話題作。
とにかく、サイコキラー役の阿部サダヲの演技に呑み込まれた2時間。彼は、人情モノの心を揺さぶる役から、笑いを誘うコミカルな演技、そして、今回のような、恐ろしい殺人鬼の役まで、幅広くこなし、主役でも脇役でも存在感を示す、オールマイティーな役者だ。
本作では、決して言葉を荒げたり、威嚇したりすることはなく、何処にでもいる真面目で、穏やかなパン屋の店主として微笑む姿が、その裏に潜む狂気に満ちたサイコキラーとしての怖さを倍増する。逮捕されてからの面会室での描写も、24人もの少年少女を殺してきた殺人犯とは思えないような冷静な態度で、淡々と自分を分析して語る姿は、一層の恐怖をあおる。
ストーリーは、連続殺人犯で逮捕され、拘留中の榛村大和から、三流大学生の筧井雅也の所に、「ぜひ、面会に来て欲しい」という手紙が届く。雅也は、中学生の頃から、パン屋の榛村の店も訪れて顔馴染みでもあった。面会に行くと榛村は、「23人は確かに自分が殺したが、最後の1人は自分がやったのではない」と伝え、雅也に別の犯人を突き止めて欲しいと依頼する。そして、雅也は単独で、その調査に乗り出し、新たな犯人像も見え隠れする中で、雅也自身にとったても、残酷で驚愕な事実へと繋りを見せ始める…。
本作での怖さは、榛村が、人の好い一面を見せ、次第に被害者との信頼を築いてから拉致し、爪をはぎ、骨を砕き、切り刻み、拷問によって奈落の底へと突き落とし、極限の中で惨殺されていく恐怖である。そして、巧みな話術や行動によって、榛村の術中にはまり、犠牲となっていく純真で真面目な少年少女の姿。
こうしたマインド・コントロールとも言える榛村の怖さが、面会室で筧井が榛村が対峙するシーンによく表れていた。犯罪者と犯罪者でない者を隔てる、面会室でのアクリル板。そのアクリル板に反射する榛村の姿を利用し、いかにも、筧井のすぐ横で悪魔の囁きをしたり、心身の中にまで忍び込むように、筧井と重なって榛村を映し出したりするシーンは、白石監督の巧みな映像アングルとも言える。
一件落着後もまた、狂気的な怖さを引きずるような、意味ありげなラストシーンで、エンドロールが流れた。
ただひたすらに怖い
全ての役者さんの演技が素晴らしく、映画の世界観に引き込まれました。特に阿部サダヲさんの演技はとてもリアルで、恐怖を覚えました。物語の展開も、驚きの連続で、伏線的な要素も感じられ、しっかり作り込まれていた印象です。僕はグロいシーンなどがあまり得意ではないので思わず目を背けてしまう場面もありましたが、全体的に見ると、とても満足できた映画でした。
四回くらい目を瞑った
好みの映画ではないだろうとは思ったんだけど、佐藤玲さんが出演していたので観る事にしました。
私が佐藤玲さんを知ったのは、『少女』なんです。
本田翼さん、山本美月さんに負けない存在感でした。
その『少女』では佐藤さん、不幸な役だったんですよ。
そして、この映画なんですが、もっと不幸でした。
まあ、不幸な役なのは分かって観たのですが。
『架空OL日記』の可愛らしい役だと、しっかり可愛かったので、また幸せな役も見てみたいな。
それで、ストーリーなんですが、面白い様な面白くない様な感じかな。
苦手なシーンが結構有ったので、奥の手の“目を瞑る”を四回くらい使いました。
最後のいるのかな…
最後のヒロインの子も殺人鬼と接触してました。そして、完全に洗脳されています。って必要あるのかな?
彼(殺人鬼)の思想や考えは、あなたの知らないところにも伝播している。っていう恐怖感のため?
途中で女の子の額の汗、耳をかみにかける動作をすごく艶っぽく写していたシーンを見て、
あれ?え?この子もなん?って思いました。
主人公がもしかしたら、殺人鬼の息子かもしれないと、自分を特別に感じて自信が付く描写の直後だったのでピキーンときました。
血を舐める=好きな人の一部を取り込みたい
ってところでもう始まっていたのかもしれないけど。
それ以外にもところどころ心理描写がとても分かりやすくて、"少し"考えながら観る自分にとって観やすくて面白かった。
主人公がバスの中で遺体の写真を何度も見返すシーンや遺体の写真を見ながら、ムシャムシャ焼きそば食べるシーンなんかも、主人公本人が自覚する前から、視聴者に感じてもらう描写が多々あってよかった。
気になるのが9/24件が立件されたってところ。
残りの15件は????そこがめちゃくちゃ知りたい。
刑事じゃなくて、素人が探偵役をする作品としてはなかなか面白くて、"罪の声"なんかが好きな人はいいかもしれない。
PG12〜U20という視聴巾限定映画
原作は未読だが、単なるグロ映画かもしれないと鑑賞を迷っていたが
息子(成人)のリクエストがあり、鑑賞しました。
阿部サダヲさんの役者としての今までの経験は「この映画に出るためのものだった」と思う程に迫真な演技は実に素晴らしかった。
また主人公の味方である母親役の中山美穂さんも"良きお母さん"役をこなし、申し分なし
撮影や音響も堅実な仕上がり。
目を覆いたくなる数々のエグイシーンがある事を覚悟はしていたが、
本作は被害者の声がリアルに入ってくるので悪寒が絶えない。
これは 映画を観る人によって、良くも悪くもなる。
僕は後者 席を立つ寸前級
本作は殺人鬼が堀の中なので、猟奇的殺人鬼が主人公達に忍び寄る恐怖はないが、
思わせぶりな両親や 幼馴染の女の子 ふつうじゃない岩田剛典さんが登場し、主人公を囲む。
拘置所の守衛の態度が、映画が進むにつれて、主人公の影響を受けてくることが見て取れる。
これだけの要素を持ち、原作があるので、それなりに良い作品になる筈なのだが、
何か足りない。
答えは無かったけれど、「24件中の9件」の意味をずっと考えながら、鑑賞してしまいました。
立件できなかった 残り15件の記録を読みたくなった。
リアリティない進行が多々有るが、
最初の手紙の段階で「殺人鬼の子供」である事が、書いてあれば、諸問題に対応できた筈だ。
原作では"擬 追手"的なキャラクターに成っていたと予想される
幼馴染の女の子 は映画にすると
単なる"変わった子"
岩田さん演じる男も狂気さがみえず、
単なる悩めるメンタル弱い人であり、
主人公と同様の手紙をもらった"操られている男"である"事が容易に想像できる。
うまくまとまってはいるが、
何か"食べたりないサイコパス映画"
素人探偵ものなら、昨年公開された「罪の声」の方が心に響くものとリアリティがあって良かった。
またこれから公開される「流浪の月」にも期待したい。
阿部サダヲのあの目はヤバい!
17,8歳の真面目でお利口そうで爽やかな子がいいな。男・女は問わず。あ、爪はきれいでないとね。そして信頼関係を築き上げてから、相手を絶望に突き落とすことに快感を感じる榛村。「そうする事でしか人と関われないから」——!?何ですか、それ。病気と言うより、生まれながらの異常者に思えます。治癒不可能です。
阿部サダヲさんは初対面から変質者の感じが出過ぎじゃないですか。獲物を品定めするねっとりした目つきで、あんなに接近して来られたら、仲良くなる前に「あの人、キモイ」ってなりそうです。近所の人と話すときみたいに自然な感じなら良かったんですが。最初から気持ち悪っ、と感じてしまったし、豹変する場面を見せないので、ショックとか怖いとかより、ずっと不快感がありました。
爪に固執する理由のエピソードもあった方が良かったですね。
「お母さん、決められないから、雅也が選んで」と言う母親。強権的な父親にずっと支配されて来たので思考停止です。(そのお父さんが存在感が薄いので、途中まで親戚のおじさんだと思ってました)
岡田健史さんの演技は良かったと思います。面会のシーンはとても凝っていて、見ごたえがありました。
性癖というよりコレクター
愛でて可愛がって
パーツに、心に、コレクターとしての触手が触れると途端に激しい独占欲から欲しくなる。
性癖というよりコレクターに近い気がした。
今はアクリル板の向こう側にいるからパーツとしては手に入れることが叶わないから、心を手に入れることを欲してる。
多分私も榛村に会ったら騙されだろう。
中だるみもなく、どれが真実か気になって引き込まれてた。
ラストは想像外で「きたっー!そっちからかっ!?」と思った。
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