「原作との相違点はかなりある。特に…」死刑にいたる病 みるさんの映画レビュー(感想・評価)
原作との相違点はかなりある。特に…
本作の最大の魅力は殺人鬼役を務める阿部サダヲでしょう。
彼の演技はとても凄いです。
この映画の7割ぐらいは彼の演技力に持っていかれています。
ですが、この映画の問題点も阿部サダヲにあります。なぜなら原作では殺人鬼は超絶なイケメン設定だったからです。
原作では超絶なイケメンだったからこそ、誰も警戒せず、被害者さえ心を許し、惹かれ、24人も殺害できたという設定です。
なので映画版の阿部サダヲさんでは普通に怪しい人間ですし、速攻で逮捕されそうにしか見えません。
…この映画を見た方ちょっと想像してください。もしこの映画の犯人役が超絶イケメン俳優だったらどうなるか?
…どうです?
全然違う映画になりませんか?主人公たちがどんどん犯人に心を奪われていく様子がすんなり理解できませんか?
…それが原作なのです。全く映画とは異なります。
阿部サダヲさんの演技自体は素晴らしいので文句が言いずらいのですが、原作とは根本的に作り変えられています。
映画の彼が突然、体を触ってきたらちょっと気持ち悪いです。
映画だけ見た方は「なぜこんな怪しい奴が24人も殺して誰も気付かなかったんだ?」と疑問に持ちませんでした?
あれは原作ではあまりにもイケメン過ぎて周りが彼をかばっていた設定があるからなんですよ。
ちなみに映画のラストと原作のラストも全く違います。
個人的には映画のラストが凄く良かった。だけど映画のラストに納得できない方は原作も読んでください。
彼女はああなりませんので…。むしろ彼女は原作では空気です。
その代わり別の人物が…
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