「S・キングの「ゴールデンボーイ」じゃないか」死刑にいたる病 Yukさんの映画レビュー(感想・評価)
S・キングの「ゴールデンボーイ」じゃないか
ぞっとさせる生々しい仕掛けを沢山盛り込み、これでもかと見せつける。その巧みさと意地の悪さは鮮やかだが、これが延々と続き、エスカレートしっぱなしで終わる。ちょっとした嫌悪感を覚えた。
制作側は、この不気味さを伝えるのは役者の腕の見せ所、演出の見せ所と張り切ったのかもしれないが、観て気持ちの良い要素は何も無い。阿部サダヲは上手いと思うが、こんな仕事は断るべきだった。
幼い兄弟が刃物で傷つけ合うくだりで気持ち悪くなった。サイコパスの凶行を隠れ蓑に、人間性の根本的な何かを否定してみせる事を楽しんでいるようだ。原作者は、人生を肯定するポジティブな何かを織り込むことは考えなかったのか。
スティーブン・キングの小説「ゴールデンボーイ」を読んでアレンジしたような内容。色々な意味で遥かに劣るが真似したんだなと。
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