「病」死刑にいたる病 杏仁豆腐さんの映画レビュー(感想・評価)
病
そこそこグロ耐性があると自負していたが冒頭の拷問シーンでは被害者たちのいい子な性格が相まって目を瞑りたくなった。PG12とは?確かにご想像にお任せします的な部分もあったが、相当苦しそうな悲鳴や懇願する声が響いて、必要以上にご想像してしまった。
前のカップルは爪を剥がすシーンで思い切り顔を背けていた。事件の残虐性はR18レベルだと思う。
ストーリー的にはなんとなく在り来りで予想できる。事件を知り模倣犯になるとか、実は血縁関係があるとかよくありますよね。ハイムラが否認した事件の真相を追っていくとわかる筧井とハイムラの関係。序盤〜中盤のスピード感やグロシーン交えた刺激は良かったが、後半失速した。もうわかってるよ…というような事の掛け合いを筧井とハイムラが行いますが、そこは見せ場なのでしょうが、大半の人は間延びしてしまったのでは。
最後のシーンは調べたところ映画のオリジナルで監督自身がご想像にお任せしますというようなことを仰っていました。個人的にはあのシーンも味の無いガムをくちゃくちゃと食べさせられているような感じがした。ハイムラとの面会が終了、エンドロールで十分な気が。彼女も実はハイムラにコントロールされて、筧井に近づいていた…という驚愕のオチだったようですが。
個人的にはグロシーンがあることで事件の残虐性が伝わりやすく物語に感情移入しやすかった。考察交えて色々と考えさせられるストーリーもなかなかよかったと思います。ただ、小説を読んでいないのであれですが被害者との接触から事件当日までが大分飛んでいるのと23人も誘拐殺人してしまえる非現実性が怖さを薄めました。優しそうなおじさんに話しかけられても注意したいと思います。
特に阿部サダヲさんには。