「楽しめたが足りていない」死刑にいたる病 エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しめたが足りていない
阿部サダヲさんが演じたのは残酷極まりないサイコパス/シリアルキラー。24件の殺人容疑で逮捕され死刑判決を受けた。
岡田健史くんが演じたのは進学校に合格するも脱落し三流大学で鬱屈した日々を送る大学生。中学生の頃に顔馴染みだった殺人犯に面会し翻弄された。
結構グロいのに重くなり過ぎないのはサダヲさんのキャラのせいかな。二人の心理戦がエンターテイメントとして成立していた。
そう、十分楽しめたのだが、『羊たちの沈黙』や『ハウス・ジャック・ビルト』のように強烈な烙印が押されなかったのも事実。
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思えば2010年の邦画マイベストテンの第2位に置いたデビュー作『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で強烈な出会いを果たした白石和彌監督。
それ以降、テンに入れたのは2019年の『凪待ち』のみ。レベルが高い作品群だが自分には足りていない。
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