「こんな後出し反則だろー!」死刑にいたる病 梅★さんの映画レビュー(感想・評価)
こんな後出し反則だろー!
原作未読。印象としては「女子高生に殺されたい」のハード版。ちょうどターゲットの年齢層も同じくらいというのも面白い。
冒頭からPG12に相応しいグロシーンの応酬。
虐待されて育った子供は自尊心が低く大人になってもその影響から逃れることは難しい。全ては榛村大和の狂気の中。
本作、阿部サダヲさんの怪演が素晴らしい!あの光のない目が映画を観終わった後も脳裏にこびり付いて離れない。その反面、榛村の印象が強すぎて主人公を食ってしまっているなぁと。そして感情移入できる人物が誰もいない。
上映時間2時間超えと邦画にしては長めのお話だが、その中でストーリーが二転三転。今まで「ふむふむ…」と真剣に観ていたのが全てパーになる。これは個人的には衝撃や納得という感情より「マジかよ…」という残念感や疲れを強く感じてしまった。
そして、こんな大事な話をこんな後から…!
でも、阿部サダヲさんの演技を観れただけでも十分満足できる作品でした。
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