余命10年のレビュー・感想・評価
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ラストへの持って行き方
途中までは非常にいい映画だと思って見ていました。
藤井監督は、私に言わせれば、映像の人ですね。
主演俳優たちの表情の映し方だとか、季節感の出し方だとか、映像面では言うことなし!なんです。
それが、ラストに近づく頃になると、何となく物足りない感じが入ってくる。
惜しい。
ヒロインはともかくとして、彼女に恋する男はあそこで終わったらダメでしょう、いくら店にヒロインの名を付けても。
あくまで、最期まで彼女を見届けるということでなければ。
その辺の脚本が弱いんですよね。
原作起因なのか、脚本家に力量がないからなのか。
本当に、惜しい。
せっかく小松菜奈の主演した映画なのに。
彼女が結婚してから初めて主演映画を見ましたが、相変わらずダントツの存在感。
相手役の坂口健太郎も、彼にしては(笑)なかなか良かった。
なのに、ラストの不備のために作品の充実感が削がれてしまったのは、まことに残念です。
涙がとまらなかった。
ピアノ、桜、美しい旋律、美しい景色。
これからの悲しさを想像させました。
後半一時間はほぼ泣いていました。
病気を打ち明ける辺りで泣き始め、早いぞと自分で突っ込む位ほぼ泣きでした。
小松さんは風貌が変わるくらい、頑張って痩せられていて
舞台挨拶での原作のご家族からの手紙、小松さんの涙、作品をみてより強く伝わりました。
桜で始まり最後も桜でした。
美しくて綺麗で儚い。
特典が欲しくてこのタイミングで念願の鑑賞。
悲しみ強めだろうから2度はみれないと感じていました。
その通りで、痛みを残した作品でした。
けれどそれは嫌な痛みじゃない、というか。
うまく説明できませんが、小坂さんのこと、ご家族のことを思うと本当に素敵なことで、本が映画にまで昇華されて。小松菜奈さんという素敵な女優さんが演じられて。
悲しく痛い作品なのだけれど、幸せなことだなと思いました。
劇場でここまで涙ズルズルになったのは初めてでした。
帰宅後主題歌のMVを。
また泣いて。
和人が終始穏やかで瞳には希望がみえて。
よかったです。
映画の世界だけで感情移入して泣ける
内容が薄く感じた
自分の娘がそうなったと思うと、本当に悲しかった
原作とは違うけれど感動します
まず、感動します。これだけは保証できると思います。高林茉莉役の小松菜奈さんや真部和人役の坂口健太郎さんの演技なども感動の理由の一つですが、自分が個人的に良い役柄だったと思ったのは高林茉莉の両親を演じていた原日出子さんと松重豊さんでした。この親子間でのシーンが一番心に刺さりました。一つの映画としてはとても良い映画だったと思います。しかし自分は映画を見た後に原作を読んでみたのですが、役柄や設定などがあまりに違いすぎて困惑してしまうほど原作とはかけ離れていたと思います。
ですがどちらも作品としてはとても良いので別の作品として見ると良いかと思いました。
悲しい気持ち
タイトルなし
2022年1番泣ける感動作になる
藤井道人監督は実話系感動ストーリーもいける!
病気がからんだ、実話系感動ストーリーって少し苦手だったりする。でも、これは原作を読んでいたし、「新聞記者」「ヤクザと家族」と観てきた藤井道人監督が作って、小松菜奈が出るんだから観るしかない。
原作を読んだときは、ベースは恋愛だけど残りの期間を「生きる」ことの意味について作者のリアルな感情が書かれていた印象がある。映画となると恋愛一辺倒になるかと思っていたが、家族との関係性がうまく織り込まれていた(そりゃそうだ)。
小松菜奈はやはりさすが。元気なときのかわいさや小悪魔的な態度とかもいいし、迫ってくる死と向き合う苦悩や闘病しているときのはかなさの対比も素晴らしかった。
それにしても、藤井道人監督はすごいな。ちょっと社会派の監督と思わせておいて、こんな王道の感動ストーリーを、真っ当に作り上げてしまう。マイナー系の映画にせず、キチンとメジャー系の映画にすることって大事。これからもいろんなタイプの映画を作ってほしい。
自分のために書いた小説。
原作者は亡くなっているからこれはドキュメンタリーなのかとまず思った。しかし小説だから自身の願望(妄想)をフィクションにして生きた証を残したのだろう。難病で長く生きられないと知った主人公の心の動きが美しく描かれている。家族や友人達との関係もリアルである。最初の内は、淡々としている茉莉に、寿命が短いことをあまり深刻に受け止めていないのか、半ば人生を諦めてしまったのかと感じていた。しかし、そうではないことが和人との関係が進展していくにつれて明らかになっていく。本当は泣きたいし叫びたいのに無理に抑え込んでいただけ、自分の理不尽な境遇に怒っているが、感情を露にしたら家族を悲しませるだけだと思っている。和人に対しては、自分を愛してくれたことに感謝して、彼の為を思って別れてしまうのは切ない。命の終わりが近づいた時、本当なら将来二人に訪れたであろう幸せな時間を想像する姿は悲しすぎるが、確かな幸せがあったことを思うと幸せな人生ではなかったかとも思う。
主人公の目線で自分のために書いた小説だと思う。茉莉以外の人物は、作られた感が強い。茉莉に対しては、内面を理解するとどんどんキャラクターに入っていけるが、和人は都合のいい相手役にしか見えない。まるで、路傍に捨てられていたのを茉莉に拾われた「ポチ」のようである。不器用だが真面目なのが取り柄である。
映像も音楽も美しい作品でした。
私たちの余命はあと何年だろう?
人間は総じて寿命というものに対して楽観的だ。
人生は有限だということをわかっているはずなのに、今日やらないといけないことは明日に回し、今やりたいことは老後にやろうと我慢する。大切な友にはいつか会おうと言い、自分の寿命を縮めるような無理をする。
この作品はタイトル通り、余命が10年しかない女性の生き様を描いた作品だ。
この作品を見たときに多くの人は儚さや憐れみの情を抱くかもしれない。しかしこの作品を見ている全員にも余命があることを忘れてはならない。これを書いている私も、これを読んでいるあなたも、数十年後、10年後、5年後、明日死んでいるかもしれない。人生の終わりは必ずあるのだ。
寿命があと何年あるかを知ることができるのはある意味で幸福だ。残りの時間に向き合い、生きていくことができるのだから。
主人公は愛を知り、そしてそれを最後に伝えることができた。
10年という時間は長いようで短い。彼女はそれを憂い、涙を流していた。この涙はきっと死ぬことではなく、やりたいこと、実現したいことを実現できないことに対する悲しみだ。
しかし十分すぎる寿命が残っている(と考えている)私たちは、自分達がやりたいことを、実現したいことは今から実現しきれるのだろうか?人生を全うしたとき、いい人生だったと笑顔でこの世をさることはできるだろうか?
重要なのは残り時間ではなく、今この瞬間まで送ってきた人生を振り返り、悔いのない人生が送れているかなのだろう。
今あなたは会いたい人に会えているだろうか?
愛を知ることができているだろうか?そして伝えられているだろうか?
大切な人を大切にできているだろうか?
今死んでも良いと思えるような人生を送れているだろうか?
私たちの余命はあと何年だろう?
予告編は何だったのか…
全く薄い内容で小松菜奈演じる主人公が「死にたくない」というセリフ以外に感情移入する要素なし。
この手のテーマは、泣ける感動みたいな物語が多いと思いますが、ここまで酷いのは構成もさながら、主人公2人の演技も微妙でした。
小松菜奈は美しい。
が、余程作品を選ばないとこの先女優としては難しいかもレベル。セリフ少なめの役柄ならいいんじゃないかな。
家族役などバイプレイヤー揃いも、内容の薄さとそんな馬鹿なと言ったお約束の偶然演出でぶち壊し。
配信で見るべき映画ですね。
散る桜が哀しいほど美しい
「泣けるか/泣けないか」でこの映画を評価しようとしてしまうと、おそらく「人間の死をリアルに知っているか/知らないか」の違いになってくるのかなと思いました。
ですから、この映画をみて「感動しなかった」「ありきたりだ」と感じてしまう人たちがある一定数存在するのは致し方ありません。
映画を観てすこしだけ残念だったのは、人間が‘死’という現実を受け入れるまでの心情変化に関して、なんとなくの雰囲気でしか伝わってこなかった事です。終始、演じている小松菜奈は綺麗でしたが。そもそも恋愛映画なので、「愛する人が死んでしまう運命を嘆く」という意味では目標達成していたのかも。
ストーリー展開だけで言ってしまえば、よくある難病系映画とさほど大差はなかった印象です。
しかしこの映画がここまで評価されているのは、音楽や映像としての美しさがわたしのような素人にでも分かるくらい目を引くものに仕上がっているというところにあるんでしょうね。
咲いたり散ったりする桜と共鳴するように、人の物悲しさや切なさ、恋しい気持ちや前向きな心の変化を感じ取れるようなシーン構成になっていたところがとても良かったです。
個人的にやさぐれてる坂口健太郎が好物なので、物語前半は心臓がギュンギュンできました。ご馳走様です。
多くの人へ届いて欲しい
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