「琵琶湖の水止めてみた」翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて マスゾーさんの映画レビュー(感想・評価)
琵琶湖の水止めてみた
ご当地ネタ
CMや商品
日本各地の出身者がそのご当地では
当たり前のネタを持ち寄る風潮
当人は生まれた時から当たり前だと
思っている事が特殊だったという
衝撃を受けるのである
それはある意味地方出身者でしか
味わえない感覚と言える
地方の風習とはかつては
方言などと同じく都会に対して
恥ずかしいものという風潮が
あったが近年では逆に
アイデンティティを示すもの
と逆転現象を起こしている
地方ネタをテーマにした漫画や
アニメが多数制作され
昨今ネタが切れたテレビは
定期的にご当地ネタを扱うが
SNSの普及も手伝い
しばしば話題になる事と言えば
アンコを挟んだ焼きまんじゅう
は果たして「大判焼」か「御座候」
か「今川焼」か?といった
感じだろうか
今作はそんな近代になって
盛り上がっていたローカルネタを
1982年時点でもう扱っていた
魔夜峰央の漫画作品の実写映画化
(漫画家デビューで新潟から
上京して東京に住めると思ったら
出版社が所沢にあり恨み節で
描いた作品だったという噂も
あるが)
SNSに一般人の手によって
漫画が取り上げられると
時代が変わり受け入れられるように
なったというところが興味深い
ところである
もはやネット時代
流行はプロにも読めないものである
何より
どんなに細かな事でも
やれポリコレだ不謹慎だと
難癖を付けられる時代に
地方いじりネタは不思議なくらい
真剣に怒る人がいないのである
で今作は前作から三か月
東京に埼玉革命を実現できた
白鵬堂学院と麻実麗だが
相変わらず埼玉県内のローカル線
が示すように埼玉各地から東京へ
向かって直通しかしておらず
(西武池袋線と西武新宿線が
あるって)
「横のつながり」がなく浦和と大宮で
いがみ合うなどを解決するために
横につなげネズミーランドに
皆で行けるようにする
武蔵野線構想をぶち上げるが
それも全然協調できないので
埼玉に白浜の砂を運んで
海を持ってきて皆の荒んだ気持ちを
和ませる(?)という計画を
実行するために麗は和歌山へ
向かいます
そこで大阪知事「嘉祥寺晃」の
壮大な野望に直面する・・
今作は前作の東京都と
その周辺の関係を関西の中心地区
大阪を中心にした関係性に置き換え
滋賀県民のイジってくる大阪京都民
への殺し文句「琵琶湖の水止めたろか」
を具現化している
映画としては
テーマに対して少し尺がありすぎて
後半はダレてしまった感じがあった
こういう映画は
100分くらいでいいと思う
ものの出演者自身の非常に自虐的な
ネタは笑ってしまうところもあり
そこそこ楽しめました
まぁ別にいいんだけどリアルで
演者の出身地を本当に揃えて
やってしまっても
よかったかもしれませんね
大変そうだけど・・