「御年83歳のリドリー・スコットの業。参りました」最後の決闘裁判 カメさんの映画レビュー(感想・評価)
御年83歳のリドリー・スコットの業。参りました
個人評価:4.7
エンターテイメントと作品性を一つの作品に共存させられる稀有な監督リドリー・スコット。スピルバーグですら、片方ずつしかなし得ない凄技。
本作の作品性の高さと、鬼気迫るアクションの迫力。まさに魂が震えた。
プライド、尊厳、信念、そして生。何を優先させるべきなのか。訴えかけられる。
馬、土地、妻。当時の男どもの所有物としての価値観が、法律も含め痛々しく物語に絡み付く。
また3つの視点による、それぞれの主観の構成。これが素晴らしい。3人がどのシーンを重要視してるのか、また重要と思わなかったのか。3度同じ真実を見せられる事で、より細部が浮き彫りになる。
そして最後の決闘への盛り上がりの積み重ね。見る側も、あたかも関係者かの様に固唾を飲んで決闘を見守る。
御年83歳のリドリー・スコットの業。参りました。
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