殺人鬼から逃げる夜のレビュー・感想・評価
全80件中、1~20件目を表示
秀逸なサプライズもあるが、問題も抱える
今年6月公開の「RUN ラン」のレビューで、「殺人犯や精神異常者といった映画の悪役に狙われる主人公に身体的なハンディキャップを持たせることは、サスペンスを盛り上げる手法としてたびたび使われてきた」と書いたが、本作もそうしたカテゴリーに入る1本。
主人公のギョンミには聴覚障害がある。母親も同じなので、おそらく先天的なものだろう。冒頭、コールセンターで働くギョンミが、聴覚障害のある顧客向けにビデオ通話で手話を使ってやり取りしている場面が描かれ、ギョンミのコミュニケーション能力がそれなりに高いこと、気が強いことが示唆される。
そんなギョンミが自ら車を運転し、母と待ち合わせて帰宅する途中、暗い路地裏で血を流して倒れていた女性・ソジュンを発見する。その女性を襲った連続殺人犯のドシクは、次の標的にギョンミを選ぶ。ここから、複数の刃物を携行しゲームを楽しむように追いかけるドシクと、母を守りながら必死で逃げるギョンミとの、“命懸けの鬼ごっこ”が始まる。見た目はきちんとした身なりの好青年であるドシクは、誠実そうな雰囲気でもっともらしい嘘をつくので、居合わせた人にギョンミが助けを求めようとしても、ドシクに言いくるめられて立ち去るか、あるいは油断したすきにあっさり殺されてしまう。
本作で長編監督デビューを果たしたクォン・オスンは、耳が聞こえないというハンディキャップを抱えたギョンミと母、快楽殺人者のドシク、瀕死で行方不明のソジュンと妹思いの兄ジョンタクという5人のキャラクターを配し、一夜の壮絶なラン&チェイスを紡いでいく。決着のサプライズはなかなかに秀逸で、この手があったかとうならされた。
一方で、追いつ追われつの状態を持続させることを優先するあまり、状況のリアリティという点で妥協した場面が散見されるのはいただけない。特に問題なのは中盤、ギョンミと母、ドシク、ジョンタクが警察署に連れて行かれてからのシークエンス。警官らが目を離したすきにドシクとジョンタクの乱闘が始まり、ほどなく警官らはドシクに馬乗りになったジョンタクを取り押さえるのだが、ろくに事情を聞かないままドシクを帰してしまう。ギョンミと母はもちろん警察の対応に驚くが、特に抗議も強い訴えもしないままおとなしく家まで送り届けられる。なぜ署にいるうちに、ギョンミと母は筆談するなどして、ドシクに殺されかかったことを警察に伝えないのか。これでは、聴覚障害者のコミュニケーション能力が健常者より劣っているかのような印象を与えかねない。
障害者に限らず、人種やジェンダーを含むさまざまなマイノリティーを創作の中で描写する際、配慮すべきことは前世紀に比べて格段に増えてきている。作り手の側も、受け手である観客の側も、創作におけるマイノリティーの描写に関してリテラシーを高めていかなければならないが、本作はその点で問題がある。アイデアや演出は確かな才能を感じさせるので、次回作では共同脚本の体制にするなどして改善してくれることを期待したい。
殺人鬼にとって優位なシチュエーションで二転三転するドラマ
連続殺人鬼の男性と、彼に命を狙われた耳の聞こえない女性ギョンミの対決を描くスリラーサスペンス。ギョンミと彼女の母は手話でやりとりし、相手との会話は読唇術と筆記を中心に行うという限られたコミュニケーションによって、不意打ちにあったり、警察にすぐ助けを求められなかったり、通常のスリラーより殺人鬼に優位なシチュエーションが多く発生します。それによってスリラーとして面白くなるだけでなく、観客が耳の聞こえない人の立場を追体験できる効果もあったように思います。
一刻も早く現場を立ち去るのが常の犯人が、あえて現場に留まるのが本作ならではの面白いところで、主要登場人物がほぼ5人と少ないなか、工夫をこらした展開でドラマが二転三転していきます。いくらなんでも警察が介入しなさすぎではないかと思うところも少しありましたが、事件前のキャラ立てもしっかりしていて、最初のちょっとした仕草が終盤に生かされるなど、最後まで楽しく見ることができました。
一見「 見えない目撃者」とも似た、耳の不自由な主人公が連続殺人鬼に追われる一夜を描く、新たな「逃亡サイレントスリラー」映画。
日本でもリメイク作品が作られた韓国映画「見えない目撃者」がありましたが、本作では、「見えない」ではなく、「聞こえない」主人公が、連続殺人鬼に出くわす作品。一見、設定が似ていても実際には全く新しい「逃亡スリラー映画」となっています。
主人公だけでなく母親も耳が不自由なため、様々な「もどかしさ」が生じます。
ただ、「聞こえない」というハンデを改善するために現代では「音を見える化」する様々な道具があり、本作ではそれを活用し、「見える音による恐怖の表現」は斬新です。
主人公の女性は一見、か弱い雰囲気ですが、心は強く、偏見などにも負けない強さがあり、前半で描かれる会社の飲み会のシーン等、なかなか面白いです。
そして、主人公の親子とは別に、もう1組の兄妹も登場し、この2組が本作の大きな軸となっています。
デビュー作となる作品のためか所どころに若干の不自然さのようなものを感じたりもしますが、かなり斬新で面白い「逃亡スリラー映画」だと思います。
日本での公開館数が少ないのは残念ですが、見られる人は是非見てみてほしい「新感覚スリラー作品」です。
80~85点ぐらい。『シャイニング』オマージュあり。
面白かったー♪♪
『シャイニング』のオマージュがあるって知って、前から観たかったんだけど、やっと観れた(笑)
基本ずっとハラハラできます。
ハラハラ系が大好きなんで、かなり楽しめた♪
あっという間の104分。
主演の女の子カワイイ(笑)
そして、いい母娘♪
あんちゃんナイス!!(観れば分かります)
終わり方も良かった♪
耳が不自由な女の子が主人公って事で、ハラハラだけじゃなく、いろいろ考えさせられました。
良かった。
さすが韓国映画と思った。
ズバリ、オススメです。
映画スコアは80~85点ぐらいで、83点ぐらいにしときます(笑)
☆☆☆ 《観ている映画の作りが雑だったお昼の時間》 まあ、ヒロイン...
☆☆☆
《観ている映画の作りが雑だったお昼の時間》
まあ、ヒロインは魅力的だったものの、ところどころで「とにかく雑なんだよな〜」…としか。
2021年11月12日 キネマ旬報シアター/スクリーン1
新鋭クォン・オスン監督の迷作?(笑)
脚本・監督 クォン・オスン
いつもの韓国映画「イライラ」噴出ストーリー。
1つだけ「なるほど」と思ったのは主人公ギョンミがラスト、犯人に体当たりして犯人を刺さずに自分を刺したこと。
それだけ知恵があるのなら、それまでの100分はオチャラケですね。
逃げられない恐怖
ながら見
二人きりの兄弟と、耳が聞こえない親子が殺人犯から狙われる話。
終始ハラハラ。
刺される……!!後ろ後ろ!!っていう恐怖。
めちゃくちゃ怖い。
殺人犯から逃げる娘は足早すぎな。
車に乗り込まれた時は終わったと思った。
途中の警察署のシーン、あまりに警察官がクソ対応で腹立たしいわ。
韓国映画って俳優の狂気の表情がすさまじくて、
本当に狂人を見ている気分。
殺人犯と対面してるんじゃないかと思うくらいリアルな狂気。
家凸されて母からのメッセージ見た時、
母殺されたのかと思って泣きそうだった・゜・(つД`)・゜・
大きい道路を裸足の薄着の女性が走って追いかけられてたら不審すぎるやろ。
街のシーンも人間の冷たさを感じた。
娘が妹と別れた後、ダッシュで通報システムを押すか、
車奪って殺人犯にアタックするか、
どちらかかなと予測したけど近からず遠からず。
なにをやってもあいつが殺人犯とわかってもらえないなら、
あいつに刺されたように装えばいいよね。
頭良い。
むやみやたらに拳銃使って欲しくないけど、
人質や周りの人に危害加わるようなら、
身動き取れないようにしてほしいですよね日本も。
とりあえず妹も親子も生きてて良かった・゜・(つД`)・゜・
音が聞こえず発語ができない人より
殺人犯でも話ができるひとのほうが、周りの他人にすぐ理解されやすい。
同伴者、親兄弟と判断されたらその人の言うことを信じる。
親が発語しにくいから、周囲の人の気持ちわかる。
発語しにくい方の声って初めて聞いただけじゃ聞き取りにくいからね。
余裕がある状況ならともかく、切羽詰まった映画のような状況を想像すると、
五感をフル活用して助けを求めてる人の手助けができたらいいね。
とりあえず怖かった。
無事にチェジュ島行けて本当に良かった。
幸せになってほしい。
23.11.23 スカパー
障害者のことは信じない…
と言いたかったのか。いくらなんでも、もどかし過ぎる。あんなに堂々と執拗に追い掛け続けたら、騒ぎになるだろうし、周囲の人もアホ過ぎる。逃げる走力半端なく、犯人は遅いのか。リアリティなく、恐怖心も薄れてしまった。
聞こえない目撃者
申し訳ない、タイトルからB級映画だとばかり·····
極上の逃走劇から健聴者の中に交じる異常者から強烈なメッセージを感じた
一体わたしたちは何を持って人間を正常だと判断するのだろう
「興奮するなよ」?
あどけない顔をした主人公が強すぎる!
全員生きていてよかった!!!!!!!!!!!!!!
妹の手話の上達ぶりが感謝によるものだと思うと少し泣けた
心肺機能に脱帽
耳の聴こえない女性・ギョンミが、夜の街で通りすがりに殺人鬼の犠牲者を見つけてしまったがために、殺人鬼につけ狙われる。ひたすら逃げる彼女、執拗に追う殺人鬼。ストーリー的にはもうそれだけ。コミュニケーションがうまくとれないギョンミのSOSが他人になかなか伝わらなかったり、耳が聴こえないがゆえに殺人鬼が家に侵入しても気づかなかったり、はらはらドキドキ要素で引っ張っていく流れ。
しかしまあ、ギョンミも、殺人鬼も、とにかくめちゃくちゃ走れる。いくら必死とはいえあの速度であんなに走り回れるって…超人的過ぎてちょっとコミカルに思えてしまった。それと、殺人鬼が間が悪すぎてなー。その辺り、詰めが甘くて、サスペンスとしては終盤やや飽きました。
でも、ギョンミ役の女優さんが健気で可愛かったから、まあ良しとするかな😆
予想より面白いし、ハラハラする
「見えない目撃者」の聾唖者版かなぁと思いながら見ていたのだけれど、犯人像はシンプルに「殺人鬼」。背景は描かれない。とにかく人を殺したいらしい。
その分、被害者側に味付けしてある。ターゲットは一般人の女性と母娘の聾唖者。一般女性の兄が警備会社員で犯人を追う役目。この4人と犯人の攻防がよく考えられていて楽しめた。構造は逃げる・捕まるの反復で、捕まった後でどうやってまた逃げ出すかが面白さの肝と言っていい。結構うまくいっているように思う。助かったと思って窮状を訴えようとしても、言葉で伝えられず余計ピンチに見舞われるとか、自分は助かったのに、今度は母が標的になったりと、ハラハラ要素が結構濃い。
目新しいのは、ビュンビュン車が走っている大通りを走って逃げるシーンと、決戦場が雑踏で衆人環視の中なところ。人知れず殺人鬼をやっつけ警察に通報してパトカーが来ます、騒ぎになる中で主人公は安堵しました、めでたしめでたし、ではない終わり方が新鮮だった。
ひたすら鬼ごっこ
アホな警察。
息切れする事なく披露するスタミナ自慢による、殺人鬼との鬼ごっこ。
警察に通報することなく突っ走る被害者の兄。
髪の毛バッサリ取れるくらいの落下シーンでの攻防。
などなど・・・
普通にツッコミたくなる箇所が結構あるんだよね。(笑)
まぁ、いいや。
アイデア勝負の低予算かな。
音を切ったり、話の展開なんかは面白い。
「どうやってケリつけるんだろう?」なんて考えながら鑑賞してたんだけと、上手い終わらせ方じゃないかな。
ただし、殺人鬼の背景が薄い描き方なので、何でこんな人格になったのかは気になるが・・・
でも、障害者の立場から考えると、素直に褒められない気もするかな。
日常生活だって恐怖の連続では?
街中での、世の中無関心みたいなシーンを見ると。
ってか、『ブラインド』のリメイク、『見えない目撃者』鑑賞した時も思ったけど、障害者の設定を簡単に使うのはいかがなものかなぁ・・・
とも思えてしまう。
決して細かい事をきにしてはならない
あの状況で警察から帰って不用心って頭おかしいだろ。
あと兄貴もあの状況なら選択肢無限にあるだろうよ。
あと韓国はどんな道でも時速100kmでクルマ走っとるんか。
終始犯人に有利すぎる展開が続くのと、聾唖だからってまともにコミュニケーション取れないって設定と、ポンコツすぎる警察と母親と兄貴にすごくイライラしてしまった。
走ってばっかりで見ているこっちがしんどい🤣
.
.
ここ最近、配信で鑑賞した韓国作品のいずれも
高得点をたたき出す状態ですが
本作はほんの少し肩透かしを食らった感じです。
.
.
ギョンミ(チン・ギジュ)は聴覚障害があるため
街中にある非常ボタン?を押しても
(あれ、日本にもあればいいのにね)
通報を受けた警備側からの応答に対応できない。
目の前に犯人はいるのに、それを伝えられない。
もどかしさ、はがゆさが止まりません。
そもそも聴覚障害がある方の緊急事態時には
どのように通報とかするんでしょう…
.
.
完全なサイコパスのシリアルキラーで
無差別に人を564まくっていたドシク
(ウィ・ハジュン)
狡猾で用意周到な殺人鬼ですが
ギョンミが被害者を発見した辺りから抜け作です😫
走って逃げるギョンミに全然追いつかないのも
笑ってしまいました🤣
.
.
またギョンミと母親の行動にもイライラは募るし
警官の無能っぷりが本作でも描かれています。
いや、まじで何なの韓国警察って…
.
.
物語は面白いですが、面白くするために
どんくさい感じに無理やりした感が否めません。
殺人鬼にとって有利な展開ばかりなのに
まさかの二転三転すぎて。ご都合主義に見えました。
3人で全力坂は笑うのでやめてほしい
最初から途中までと、オチは面白かった。
途中から、そうはならんだろっていうのを連発している。
なんでそこで警察呼ばないの?とか。普段からその人に合ったライフラインを整えておくものなのに、無駄に尺を使って訳が分からない展開になっている。
聴覚障碍者になって殺人鬼から逃げる体験アトラクションを見ている様。
それなら土台からそういう話にすべき。現代でこの展開は無理がありすぎる。
聴覚障碍の熱演を見せたいし、イケメンの異常っぷりを見せたいし、激しい格闘シーンも見せたいといった、偉い人からの無茶振りがあったのかもしれない。
そもそもこの犯人は何者なのか。
こちらとしては全く素性が分からないまま「漫画によくいるインテリキチ○イ」感を醸し出している。
確かにいる。いるのだが、実写映画にひょっこり出てくるほどの定番キャラではないだろう。
聴覚障碍者なのか、精神異常者なのか。
複数のテーマが主張されていて分かりづらい。1本で2本楽しめるって言えば聞こえはいいが。
オススメできる映画ではない。
期待はずれ
まずは・・・またも韓国警察の無能さが、思いっきりツッコミ対象になってしまう作品。
現実でもこんな無能なのか!?と本気で思ってしまう。
他にも、妹の監禁場所を聞いて目の前で起きそうな犯罪を見過ごすとか・・・。
現実にあり得ない状況設定に途中からツッコミしまくりながら鑑賞。笑
俳優達の演技も悪くないし、映像なども悪くないだけに非常にもったいない作品。
サスペンス作品としては見始めてから数分でドキドキがお笑いに変わってしまった。
サスペンスというよりコメディ作品ですね。
耳の聞こえない目撃者、新たなターゲットに。
原題
미드나이트
英題
Midnight
感想
韓国初、新時代の逃走サイレントスリラー誕生!
逃げても逃げてもどこまでもどこまでも追いかけてくるサイコな殺人鬼との緊迫の逃走劇!
それなりに楽しめました。ライト点滅、殺人鬼には伝わらない手話のやりとりなどの演出がよかったです。
あと一番は俳優陣の走りっぷりが気持ちいいです、巨大地下駐車場、迷路のような一軒家、螺旋状に続く坂道、車が猛スピードで走る車道などを逃げる、追いかけるは見応えアリでした。両者体力、スタミナMAXです笑
音のない世界で目の前を車が猛スピードで通過するって恐ろしいです。
終始警察は無能でした、軍人も余計なことすな笑
ラストの街の中でのシーンは機転を利かした対応で感心しました。
それにしても街のど真ん中であんな撃たれるとは…笑
チン•ギジュははじめましてでしたがお綺麗なのにあれだけ走れれば凄いです。
コンジアムで気になってた俳優のウィ•ハジュンのサイコパス殺人鬼は恐ろしかったです。
脳筋お兄さんは流石の強さでした笑
みんなでチェジュ島行けてハッピーエンドでよかったです。
※お前みたいな野郎にはこれがお似合いだ
全80件中、1~20件目を表示