ラストナイト・イン・ソーホーのレビュー・感想・評価
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過去にない類のホラー映画
この手のホラー映画は今までになかった。
少女の視点から見た悪い大人の怖さ。
ベイビードライバーと同じく、主役を応援したくなる映画で、のめり込みすぎてこっちまでドキドキしてくるタイプ。音楽の使い方も秀逸で流石エドガーライトといったところ。
サンディとエロイーズの鏡越しの演出もこだわりが見えて良い。
ラストシーンのサンディを助けたいというエロイーズの決断が良かった。
亡霊としてサンディの人生を見てきたからこそエロイーズがサンディに感情移入し、助けたいと思ってしまうという脚本は、亡霊か見えるというホラー映画要素を上手く転換したなと感心した。
女性に見てほしい作品
☆☆☆☆ 《エルム街の恐怖新聞ーバケモノのDNAL.AL.AL篇》...
☆☆☆☆
《エルム街の恐怖新聞ーバケモノのDNAL.AL.AL篇》(笑)
何すか〜コレ〜!めっちゃ面白いんすけど〜!
但し、滅茶苦茶さも同時に併せ持っているんすけどね(^^;)
ミュージカル映画と言えばMGM。これ地球上の真理。
そして…
恐怖映画と言えばユニヴァーサルなんでありますよ〜。坊ちゃん、お嬢さんに奥様、旦那さま〜!
もうホラーなんですよ、完全なるホラー。
ホラーもホラーの大ホラー映画。
普通なら「またこのパターンかよ!」…って言われてしまい。多くのホラー映画を観て来た強者達からバカにされてしまう辺りを逆手に取り、計算尽くで利用している節が、演出のあちこちから伺えますねえ。
作品の舞台になるのがロンドンなので、切り裂きジャックが多少は関連しており。そんな背景からスラッシャー的なホラー要素が奥底にある為に。観客の意識をザワつかせて操作する演出力が絶妙なバランスで展開されていたと思いますね。
だからこそ、観ていて思わず思ってしまうんです。個人的にも3回程…
「そっちか〜い!」
「お前か〜い!」…と。
まあ後者は、ホラーに対してかなりの強者だったならば「俺はわかってたぜ!」と、気が付いてしまうのかも知れないですけども💦
でもですね、最後の怨霊さま軍団大集合の時に発せられる叫び
「殺して◯◯〜」
…には、再び腰が砕けそうになりながら
「またそっちか〜い!」…と(*^o^*)
思わず笑っちゃいましたわ。
ところで、ヒロインの彼女2人。昼の顔と夜の顔、どちらもめっちゃ可愛いかったっス。
2021年12月10日 TOHOシネマズ日比谷/スクリーン7
屋根裏部屋で見るロンドンの悪夢
イギリスの田舎で祖母と二人暮らしのエリーはファッションデザイナーになることを夢見ていた。
彼女はロンドンにある服飾学校に合格し、女子寮に入寮するが馴染むことが出来ず、ソーホー地区にあるボロアパートの屋根裏部屋を借りることになる。
夜眠りにつくと、彼女は60年代のロンドンにいた。エリーが憧れているのは60年代のロンドンだった。
まさに理想のロンドンを目の前に彼女の心は踊る。
ふと鏡を見ると彼女の姿は金髪の美女に変わっていた。
彼女は歌手になることを夢見るサンディ。
エリーは夜、屋根裏部屋で眠りにつく時だけ、サンディと身も心も一体化し、まさに夢のような時間を共有する。
夜の体験はそのままエリーにデザインのインスピレーションも与える。
カフェ・ド・パリのマネージャーであるジャックに見初められたサンディは、確実にスターになるための階段を昇っているかに思われた。
しかし、ある夜エリーが夢の世界に入ると、サンディはショーの主役ではなく脇を固めるダンサーの一人になっていた。
彼女は仕事を得るために、エンタメ界に顔が効く男連中の夜の相手をすることを拒んだらしい。
ジャックも豹変したかのようにサンディの身体を男たちに差し出そうとする。
ここでエリーは理想的だと思っていた60年代の闇の部分を見せつけられることになる。
男たちは夢を叶える見返りに彼女たちを食い物にしていた。やがて身も心もボロボロになっていくサンディ。
同時に楽しみだった屋根裏部屋での夜の時間が、エリーにとっても悪夢へと変わっていく。
ある夜、エリーはサンディがジャックに殺される場面を目撃してしまう。
そして屋根裏部屋だけでしか見られなかった夢の世界が、少しずつエリーの現実を侵食していく。
のっぺらぼうの男たちが町の至るところに現れ、エリーを追いかけて来る姿はとても怖かった。
ジャンルとしてはホラーなのだろうが、今までに見たことのない新感覚の映画だった。
カメラワークがとても素晴らしかった。
現代のロンドンは下品なネオンに照らされているが、60年代のロンドンはまさに光の洪水といった感じで輝きに満ちている。
そして鏡の使い方が絶妙だった。
エリーの母親は彼女が7歳の時に自殺してしまった。
エリーがロンドンへの出発前に、部屋の鏡を覗くと、そこには亡くなった母親の姿があり、彼女を見つめている。
エリーが見る夢の世界でも鏡は重要な役割を果たしている。
鏡の中ではサンディの姿はエリーのままだ。
サンディと鏡の中のエリーの動きがシンクロする場面はとても見事だった。
後半、夢の中で殺されていたサンディが、実はアパートの大家であることが分かる。
サンディは犠牲者ではなく、彼女を食い物にしようとした男たちを手にかけた加害者だった。
町で現れるのっぺらぼうの男たちは全てサンディの犠牲者だったわけだ。
真相が分かってからも、エリーはサンディに対して恐れを抱くどころか、彼女のこれまでの苦痛を思って心を痛める。
秘密を知られたサンディはエリーを殺そうとする。
幽霊になった男たちはサンディを殺して欲しいと一斉にエリーに訴えかける。
しかしエリーはその訴えを拒絶する。
悪いのはサンディではなく、彼女の夢を奪った男たちの方だ。
このあたりの心理描写は見事だと思った。
ホラーとしての怖さはあるが、それ以上に女を力で押さえつけようとする男たちへの嫌悪感の方が勝っていた。
華やかに見えた60年代だが、その陰には搾取された数多くの犠牲者がいる。
とても現代的なテーマを持った作品だと感じた。
どれだけエリーが悪夢に侵食されて奇怪な行動を取っても、最後まで彼女に寄り添おうとしたジョンの存在が好ましかった。
エリー役のトーマシン・マッケンジーはとても良い表情をしている。
今後も彼女が出演している作品は要チェックだと思った。
テレンス・スタンプ可哀想
何とも魅力的な世界観
お母さんは?
ホラーと思えないが、やっぱりホラー
自分はホラーが苦手なのですが友人からのオススメということで鑑賞しました。スタートからキャッチーな音楽に合わせて踊る主人公エロイーズ。彼女はファッションデザイナーになることを夢見る少女。軽快なダンス、その衣装も自分でデザインして手掛けたと思われる紙で作られたドレス。
そしてテンポ良く物語は進んでいくのですが、やっぱりホラー映画。怖いのが苦手な自分でも意外と観られるんですが、だんだんとどろどろとしたダークな世界へと……エイローズはもともと霊体質なんだと思うんですが、夢の中で過去に戻ってしまうんです。というのもデザイナーを夢見てロンドンのデザイン学校に合格。そして田舎から単身で寮生活を始めるのですが、周囲の学生たちと上手く馴染めずに一人暮らしを始める。ソーホーで借りたその部屋に実は……
ダンスクラブなどきらびやかな映像がとてもきれい。そしてノリのいい音楽。監督さんの好みなんでしょうか。好きな俳優さんの1人がサイモン・ペッグ。その好きになったきっかけの作品が「ショーンオブザデッド」。本作品の監督がエドガーライト。彼の名前はこの作品で覚えたのだけど、この監督さん、ショーンオブザデッドも手掛けていたという嬉しい発見があった。どうやらこの監督さんベイビードライバー、ワールズエンド、など楽しい作品が多いようです。
サンディー役のアニヤ・テイラー、エロイーズ役のトーマシン・マッケンジー共にとてもキレイな俳優さんです。タイムリープするシーンでは最初同じ俳優さんが演じてるのかと勘違いしました。やはり髪型や化粧で女性は変るんですね。
自分は映画を観た後……夢に出てきそうで怖かったのですが、本格的なホラーを求めている方には、少し物足りないかもしれません。
アニヤちゃん主演とちゃうの?
旬の女優二人を用いてなかなか凝った物語
オチはわかっていても楽しめる。
音楽も60年代が頻繁に登場。
それにしてもヒロインの名前はエロイーズって
こんな名前あるの?笑う
70点
TOHOシネマズ上野 20211223
パンフ購入
2021年は63本鑑賞でした。
なかなか怖い
スタイリッシュホラー
「ホラー」と「サスペンス」が融合した良作
【鑑賞のきっかけ】
加入している動画配信にラインナップされているのを発見。
2021年公開ということで、最近の作品なのですが、存在に全く気づきませんでした。
ハリウッド制作ではなく、イギリス映画なので、大規模な劇場公開ではなかったのかもしれません。
でも、なかなか評価が高かったので、鑑賞してみました。
【率直な感想】
<出だしから好調>
本作品の主人公エロイーズ・ターナーは、ロンドンのファッション学校に合格し、田舎町からロンドンに移り住み、学生生活を送ることとなります。
最初から、彼女は、60年代のロンドンに憧れていることをセリフで明かしているので、さて、どこからタイムスリップが始まるのか、と興味を持ちつつ鑑賞していました。
すると、上映開始から、30分くらいのところで、夜寝付いた後、夢をみているような描写で、彼女が建物の外に出た時、そこは、歓楽街で、画面に飛び込んでくるのが、「007/サンダーボール作戦」のポスターが貼られた映画館。
1965年公開の大ヒット作なので、いよいよ、彼女は、60年代のロンドンの歓楽街、ソーホーにやって来たのか、と。
<途中まではホラーでもサスペンスでもないが…>
この夢か現実かよく分からない世界で、彼女が出会ったのが、サンディという自分と同年代くらいの若い女性。
酒場などで、男性たちとダンスをしたり、お酒を飲んだり、自由奔放なサンディだが、主人公エロイーズは、次第にサンディと一体化していく…。
このサンディと行動を共にする夢を毎晩見ているエロイーズは、学校ではひたすら、60年代のファッションを題材に、デザイナーとしての勉強を重ねていく…。
というような展開が物語の中盤まで続くのですが、そこまでは、ホラーやサスペンスの要素はなく、奇妙な展開のタイムスリップもののイメージでした。
<中盤以降から、ホラー、サスペンスがてんこ盛り>
これ以後は、ネタバレになるので、ストーリーは書きませんが、次第に、「ホラー」と「サスペンス」の展開へと移行していくのです。
その展開方法が巧みで、楽しむことができました。
そして、この作品で強調したいのが、「ホラー」と「サスペンス」の両方を堪能できるという点です。
しっかりと、「ホラー」作品らしい超常現象による描写で、ハラハラさせてくれますし、途中から、「犯罪」がストーリーに絡んでくると、「サスペンス」調の二転三転する展開と、後半に向けては、伏線の回収があり、ラストには、衝撃的な結末が待ち構えている!!
【全体評価】
衝撃的な結末は、もっと驚くようなサスペンス映画もありますが、真相は見抜けませんでした。
また、ホラー的な展開の部分でいうと、本作品では珍しく、白昼堂々と超常現象が起きます。
「ホラー」と「サスペンス」を見事に融合した、良作だったと感じています。
油断、決め付け、絶対ダメ
夢と現実の境界
最初はエリーの母親の怨念が関係するのかと思っていたが、全然違った。
寮生活に馴染めなかったものの、サンディとの出会いを機にエリーちゃんがどんどん可愛くなっていく。60年代のきらびやかな世界はとても美しかったけれど、だからこそ夢見る女の子を食らう醜い男どもには吐き気がした。そういう時代だとわかっていても、女の子が食い物にされるのを見るのは悲しいものだ。エリーも毎夜見る夢を楽しみにしていただろうに、そういう場面を目にしてから彼女自身が現実世界で追い詰められていくのは本当に可哀そうだった。この追い詰められっぷりはまさしくホラー映画といった感じだった。現実と幻覚が入り交じってあらゆる境界が曖昧になっていく様が鏡やカメラワークを使って上手く表現されているのも見ごたえがあってよかった。
サンディが刺殺されるところは決定的なシーンだと思われたが、あれはメタファーだった。毎夜あのベッドの上でサンディは何度も何度も死んでいたのだから。とはいえ物語はホラーの中にサスペンスが混じり始め、恐怖がじわじわと増していく。この塩梅もすごく面白かった。
おばあちゃんの言うように、エリーの母は他人を頼れずに自殺してしまった。サンディもきっとそうだったのだと思う。本当は誰かを頼るべきだったのに……エリーはギリギリのところでジョンを頼ることが出来た。みんな頭がおかしいって言うけど、彼だけはエリーを信じてくれた。味方を得ることが出来たから生き延びられたのかもしれない。
悪夢を見せられ、現実の生活にも影響を与えられていたのに、エリーはあくまでサンディを救おうとしていた。それは彼女自身が田舎から夢を追ってロンドンに出てきた女の子だったからかもしれない。アレクサンドラに殺されそうになっても、彼女を救おうとした。傍目にはきっとエリーの方が壊れて見えるはずだ。でもエリーは最後までまっとうだった。アレクサンドラは夢を追う女の子のまま死んでいった。母親に代わって彼女に付きまとう亡霊になったのかと思ってひやっとしたが、ラストは案外すっきりしていて、ちょっとさみしい感じもしたけど、良い終わり方だったと思う。
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