劇場公開日 2021年12月10日

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「60年代ロンドンの光と影」ラストナイト・イン・ソーホー ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.060年代ロンドンの光と影

2022年12月12日
iPhoneアプリから投稿

ミュージカル調の青春映画と思いきや、様々なジャンルを経てからきっちり青春映画に着地させるのが見事。

芸能界の光と影。
過去と現在。
希望と絶望。
自分と他者。

対立する境界線が混ざり合って曖昧になる感覚に頭がクラクラした。
この既視感、今敏監督のパーフェクトブルーやブラックスワンのそれにも近いだろうか。
加えてある種の「お化け屋敷映画」としての構造はシャイニングのそれにも似ている。

ではオリジナリティがなかったかといえば全くそうではない。
これらの要素が見事に融合しているからこそ、唯一無二の魅力になっている。

1960年代にタイムスリップする時の演出は、音響の素晴らしさも相まって鳥肌ものだった。
家で鑑賞する場合はぜひヘッドフォンで楽しんでもらいたい。

ジョイ☮ JOY86式。