劇場公開日 2021年12月10日

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「スウィンギング・ロンドンの亡霊」ラストナイト・イン・ソーホー 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5スウィンギング・ロンドンの亡霊

2022年5月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

萌える

正しく60年代のロンドンを舞台にした物語かと思いきや現代的風景とヘッドフォンをしていたり旅立つまで気付かずに勘違いしながらの鑑賞、典型的な性悪女とその集団の可愛く無さ加減にどこまでも優しく寄り添うナイスガイ、60年代の文化やファッションを愛する割にVansのスニーカーは致命的!?

スウィンギング・ロンドンを象徴する俳優でもあるマイケル・ケインよりテレンス・スタンプを起用する粋な計らい、ヒロインでもある二人の若手女優トーマシン・マッケンジーとアニャ・テイラー=ジョイは勢いのある新鮮味とキュートさが効果覿面、エドガー・ライトの多様なジャンル性はサイコホラーへと単に例えるならヒッチコックやデ・パルマ、エロイーズの幻影はロマン・ポランスキーの『反撥』を想起させられる。

理想と現実の乖離、女性への搾取、亡霊となった男どもが助けを求める図々しい態度、今の日本映画界の問題に通じる物語とタイミング的に今時分での公開が望ましかった!?

個人的にはニコラス・ウィンディング・レフンの『ネオン・デーモン』と似た雰囲気を感じながらも、その領域には達しないエドガー・ライトの凡庸性、は言い過ぎか??

万年 東一