劇場公開日 2021年12月10日

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「作品に酔える」ラストナイト・イン・ソーホー Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5作品に酔える

2021年12月15日
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綺麗なネオンと選曲が合わさって、それぞれの時代にすっかり陶酔してしまう作品だった。ジャンルはホラーだが、恐怖描写は驚かすというよりかは雰囲気で気味悪く感じるイメージであり、映像に頼らず、練られたストーリー構成で観客を怖がらせる作品だ。ホラーにしては115分という長尺の本編だが、より世界観を思う存分味わう事が出来る。

なんと言っても本作のポイントは主人公がある女性の追体験をする事になる60年代のロンドン。
煌かなネオンが照らす街並みが印象的だが、明るい一方、暗い闇が覆い尽くす暗黒の面もある。それは現代も同じで、どの時代にも光と闇が存在するというメッセージと取れる。

サイコホラー、ミステリーなどあらゆるホラージャンルで構成されたような本作は、思わぬ方向へと舵を切る。それで今まで恐怖の対象として描いていた物が一気に変わる所が非常にスカッとする。やはり、観客を喜ばせる様なポイントをしっかりと押さえているのだろう。美女2人に惚れ込むのも良いかもしれないが、映画ファンにはぜひ楽しんでもらいたい。

Mina