マリグナント 狂暴な悪夢のレビュー・感想・評価
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とてもよく出来たホラー
人に悪意が生まれるのは、何歳ころだろうか。生まれたばかりの赤ん坊には悪意はない。しかし5歳くらいの子供で意地悪な子がいる。人を叩いたり、騙したりする。
当方は4歳くらいの頃に近所の5歳くらいの悪ガキに「行けって言ったら走るんだよ」と騙されて、遮断器が閉じようとした踏切を走って渡ったことがある。自転車で通りかかった駅員にこっぴどく叱られたが、悪ガキは逃げていた。この悪ガキはこの15年後くらいに、二十歳で自殺した。
もしかすると彼は死に関心があって他人の死が見たかっただけで、悪意はなかったのかもしれない。しかしそんなふうな言い方をすれば、世の中に悪意が存在しなくなる。他人が不利益を被ることを願うのはすべて悪意だと考えるのが一般的で、正解だと思う。
では不利益とはなにか。痛い思いや辛い思いをさせられること、自分の持ち物を盗られたり取り上げられたりすること、他人と比較して不当に低い扱いを受けることである。子供は殴られたり罵倒されたり、服を脱がされて外に放り出されたり、おもちゃを壊されたりすると、それが自分の不利益であることを理解する。
しかしそこから悪意に至るプロセスがわからない。子供に悪意はないと言い張る人がいるが、本当にそうだろうか。当方に列車で轢かれるかもしれないダッシュをさせた近所の5歳くらいの悪ガキに、本当に悪意はなかったのだろうか。
本作品の冒頭に登場する病院は、まるでビデオゲーム「Resident evil」(邦題「バイオハザード」)の洋館のようで、怪しい雰囲気が満載だが、CGの出来はいまひとつかもしれない。当方には何故か新宿の都庁に似ているように見えた。
そこに入院しているのは8歳児だ。8歳ともなれば、被害者意識が生まれているし、リベンジの思いから悪意が生じる場合もある。被害者意識が強ければ強いほど悪意は根深くなり、一生消えることはない。当方も、小学校2年生のときにモノサシで酷く叩いた教師のことをいまだに忘れていない。その理由が教師の誤解だったことで、すぐに謝ってきたが、謝られても痛みの記憶は消えることはない。もし将来会うことがあってもモノサシで殴ることはしないが、嫌味のひとつも言ってやりたい気がする。
世の中には当方と同じように、被害者の思い出にいつまでも消えない怒りを抱えている人もいると思う。本作品はそういう人にとって、溜飲の下がるシーンを連発してくれる。権力と暴力に対してそれを上回る暴力で圧倒することは、リベンジできない被害者意識を持ち続ける人間にとっては、なんとも爽快である。
謎解きのような前半から、真相が判明する後半へテンポよく進む。目が離せない展開の中で無残な殺人が繰り返される。特に広い留置場から警察署内のシーンは本作品の白眉で、チンピラや警官を相手の立ち回りは、日本の時代劇の殺陣(たて)のようだ。このシーンを観るだけでも本作品を鑑賞する価値はある。ストーリーといい、ディテールといい、とてもよく出来たホラーだと思う。
そうきましたか!
今年のホラーNo.1かな
今年見たホラーでは群を抜いておもしろかったです。R18なので大ヒットとはいかないと思いますが、さすがジェームズ・ワン!
流産を繰り返すマディソン、身重で体調が悪い中でDV夫に暴力をふるわれ寝室に閉じこもって休んでいると夫が変死。自らも得体のしれないものに襲われる。
その後、金縛りが起きるたびに幻影の中で得体のしれない何かが殺人を犯す場面を目撃するように。刑事に相談するもあしらわれるが、証言内容は正しく、捜査が進むに連れて被害者がマディソンが幼少期に収容されていた病院の医師と繋がりが分かるとマディソン自身が疑われるように。マディソンの妹シドニーは独自にマディソンの出生を追い、マディソンが奇形結合児(正確な表現は忘れました)であり病院で実験体だったことを突き止める。
マディソン、シドニー、ケコアとメインキャストが美男美女で最高です。
ガブリエルの造形がおぞましく、身のこなしはアクション映画のよう。ガブリエルの正体はヒントだらけなので、ネタばらし前には分かってしまう人が多いと思いますが、それでも十分に楽しめます!
最後はひょっとしてMCU的なヒーロー誕生?とか思っちゃいましたが、次作への含みをもたせた感じですかね。
ホラー映画が好きならぜひ見てくださいませー!
70年代〜80年代B級ホラー映画への愛溢れるオマージュ
「SAW」、「死霊館」、「インシディアス」とハリウッドのモダンホラー界を常にリードしてきた鬼才ジェームズ・ワン監督の最新作「マリグナント」を鑑賞。「アクアマン」の世界的な大ヒットに恵まれ、今ハリウッドで最も信頼されているヒットメイカーの一人とも言われている。この監督の映画は人によって好き嫌いが分かれるが本作でも正に「やりたい放題」。彼は自分が撮りたいものを必ず一定のクオリティで成し遂げてきた。それがどんなに内容がくだらなくてもとにかく見せ方が上手いので彼の映画は全てテンポが良くて見ていて飽きさせない。
「マリグナント」は彼が時たまやる「オマージュ」作品で80年代のB級ホラーの「あの感じ」への愛溢れるオマージュ描写にホラー映画ファンとして感動してしまう。
特に本作はアート色が強く、ダリオ・アルジェントの映画を愛してきた者なら誰でも少し懐かしさを感じてしまうのではないか。カメラワーク、わざとらしいスモークを使った霧の演出や色合いなど、同監督は恐らく70年代後半から80年代のホラー映画から多大な影響を受けたのだろう。あまりグロテスクな要素に拘らず、サスペンスをメインに持ってきている辺りも好感度が高い。そしてアクション!本当アクションを撮るのが上手い監督。
かつてジェームズ・ワン監督は「狼の死刑宣告」というオマージュ映画を撮っていたが今回もその時と同じような感動があった。これからも期待大の監督だ。空気を読まずにがんばれジェームズ!!
色んな要素をぶち込んで美味しく焼き上げたケーキ
ポップコーンぶちまけながら観たい映画。
夢の世界ってこうだよな、さっきまで明るいシーンだったのに急に変なキャラでてきたりして…と思ったり。
主人公マディソンの夢の中に出てくるモンスターの正体と、現実世界とのリンクの謎を追いかけるというのが本筋なのですが、とにかくアップダウンの激しいジェットコースターに乗せられている感じ!
ホラーか、ミステリーか、サイコサスペンスか、アクションもありか!
生地にいろんな材料(要素)をぶち込んでものすごくうまいこと焼き上げたケーキ、そんな映画です。
個人的には何度も「ありえない!」と爆笑しそうになって、それがまた楽しかった。
R18でそれなりにグロもあるのですがあまり気にならなかった。
イットフォローズ?エクソシスト?リング?家のミニチュアはヘレディタリーかな?
といろんなホラー映画を思わせるカットがあるのがまたニヤニヤしました。
「キャビン」(ネタバレなしで見てほしい)が好きな人なんかは好きかと思います。
覚悟して観ましょう♪
夢か現実か分からない状況で、凄惨な殺人もあり、話がテンポよく展開。
犯人は誰なんだ!?
後半になると凄まじいシーンの連続になっていきます。
犯人も判明。
昔の【マトリックス】ばりの激しいアクションも。
ラストはいいけど、後半のストーリー展開はもうちょい感動出来る感じだと5点満点(4.5にしました)でした。
期待して観ていい、ホラー映画だと思います。
こんなの初めて♡すごい
すげーな、ジェームズワン。
脱臼
人面瘡の手に負えない版だった。
なるほど、よく出来た設定だった。
ネタバラシの後の辻褄がパタパタと合っていく。
電気を何故操れるのかは分からないけれど、人の体が動くのも微細な電気信号によるもので、痛みや筋力ってのも操作できるのかもしれない。
犯人像は結構早い段階で察しはつくのだが、まさかあんなネタを仕込んでたとは、な感じ。
…いや、まぁ、うーん。
それなりに腑に落ちたりはするけども、いちいち皮を剥ぐのは…ましてや骨をぶち破るのはどうなんだ?
悍ましいけどね。
奇怪な動きのアクションは、よく出来てたなぁ。
前後が時々分からなくはなるのだけれど、テンポも早いので、その違和感は秒速で過ぎていく。
ちょっと理解できないのが、ハッピーエンド風なラストだ。…妹、半端ねぇな。
つい数分前まで、あんな形相のクリーチャーに殺されかけ、尚且つアレが体内に収まる過程も見てるだろうに…もっと怯えていいんじゃないだろうか?
警察署の大半を虐殺した犯人でもあるしな。
…強引なハッピーエンド演出に、少々萎える。
というか…
エミリーの状態で、あの力を引き出せたのなら、続編はガブリエルと仲直りして、ダークヒーローな話もありかとふと思う。
モンスターユニバースだったっけ?
なんかそんなシリーズもあったよなあ。
ホラー映画としては、まずまず。
オーソドックスではあったけれど、ツボを心得た演出でもあった。
それなりに怖かったです。特に前半は。
にしても…表面の美貌とのギャップがそそられる。
少女時代の子も美しかったなぁ。
「なんだなんだ!?なんでだ?」って思うトンデモ映画
控えめに言って最高!
ワン君が好き放題やってます映画。
デジャヴ
後が大変そう
ジェームズ・ワン
マレーシア出身の映画監督
オーストラリアで大学で知り合った
リー・ワネル(この人も昨年透明人間という傑作を撮る)
と練った企画「SAW」が低予算ながら高評価を得て
大ヒットを記録し一気にスターダムへ
その後は「ワイルドスピードSKYMISSION」
「アクアマン」なども手掛ける
死霊感シリーズなどボチボチホラー映画も
撮っていましたが今作もその一作
感想としては
最近のホラー映画ではちゃんと怖く
真相がちゃんと後半までわからなく
なるよう作ってあり楽しめたと思います
冒頭びっくりするような低クオリティの
断崖絶壁の病院のCGで面喰いますが
どうも謎の生物を女医がどうにかしようと
しているシーンから始まります
その後現代に戻りとある街で
夫婦で暮らしているマディソンは妊娠しても
妊娠しても流産してしまうという悩みを抱え
その話題で夫に暴力を振るわれると
その晩夫は何者かに惨殺されてしまいます
警察は現場で気絶していたマディソンの
事情を聴くも状況からマディソン自身の犯行
ではないかと疑いと持ちますが
徐々に同様のやり口で次々に惨殺事件が起こり
その現場をマディソンがハッキリ記憶している
ことがわかりマディソンは妹に
実は血が繋がっていない事などを話しだします
その真相はマディソンは実は
双子だったが身体が融合してしまった
「寄生性双生児」であり背中にくっついてしまった
「ガブリエル」を当初は研究対象として
精神病院が預かったものの電波を操ったりあまりに
狂暴なため完全に融合してしまった脳を除いて
切り離したのですがガブリエルの体を
のっとるべく胎児の栄養等を吸い取って
ガブリエルは成長していたのでした
マディソンはガブリエルを認識しており
幼少期は話し相手になっていましたが
切り離されガブリエルが成長してからは
凶行の間別の記憶を見せられているため
気付かなかったのです
こうなってくるとそこまで観てきたシーンも
本当なのか悪夢なのかと言う感じに
なってきます
警察はやっぱりマディソンの犯行じゃい
と留置所に入れてしまいますがそこで
女チンピラに絡まれガブリエルが覚醒し
大変なことになってしまいます
最終的にはガブリエルは実母に復讐しに
行きますがそこでマディソンに
本格的に脳内に閉じ込められて事なきを得ます
最初からそうし・・いやなんでもない
EDは妹と抱き合ってよかったよかった
的なんですが何十人も殺害した
犯人としてはマディソンになっちゃうんだろうな
この後どうするんだろとは思ってしまいました
なんかショボい画と妙に凝ったカメラワーク
CGなどが入り乱れクオリティが安定しない
感じが終始ありワザとなのか班の違いなのか
と思ってしまいましたが
なるほどの面白さ!
最近のホラーで良くある恐怖の正体が単なる『概念』では無く、キチンと描かれていた所にニンマリさせられました。
結局、彼女が犯人な訳ですが、精神病的な扱いで無罪になるんですかね?
再びガブリエルが頭を出した時、彼女は彼を上手くコントロール出来るんでしょうか?
その後が気になります。
予備知識無しで
オープニングの印象から「ゲットアウト」のような映画かと思ったら、「呪怨」のようになり、「パラノーマルアクティビティ」になって、終盤は「キングスマン」を思い出し、最終的な印象は「フロムダスクティルドーン」でした。
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