マリグナント 狂暴な悪夢のレビュー・感想・評価
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サスペンス要素も楽しい傑作ホラー
私はホラー映画が苦手です。特にスプラッター系のホラー映画が苦手で、自ら進んで鑑賞することはほぼありません。しかし本作は映画ファンの間では非常に評価が高かった作品であり、私が楽しめた数少ないホラー映画『ソウ』の監督であるジェームズ・ワンのオリジナル作品と言うことで、重い腰を上げて鑑賞いたしました。
結論ですが、かなり楽しめました。
私が苦手なグロ描写を含んだ作品でありながらも、サスペンスのような謎解きや伏線回収、そして今まで観たことのない新感覚のアクションシーンなどが盛り込まれていますので、あまり怖がらず鑑賞することができて楽しかったですね。
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子供を切望しながらも死産を繰り返していたマディソン(アナベル・ウォーリス)。度重なる死産で夫婦仲は冷え切り、夫からDVを受けるようになっていた。そんなある日、マディソンは謎の怪物が人を殺すという幻覚を目撃する。翌日のニュースで、幻覚の中で見た女性が実際に殺害されたことを知り、妹のシドニー(マディー・ハッソン)とともに警察に相談をするのだが……。
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多くの映画ファンが大絶賛している本作。アメリカ本国での興行収入はあんまり振るわなかったらしいんですが、日本での評価はめちゃくちゃ高いですね。
低予算ながら大ヒットを記録した名作ホラー映画『ソウ』や『死霊館』シリーズの監督であるジェームズ・ワンが、『アクアマン』や『ワイルドスピード』などの大バジェット映画を経て、原点回帰として制作した低予算のホラー映画。細かな分類をするなら殺人シーンをメインとするミステリを指す「ジャッロ(ジャーロ)映画」というジャンルあたるらしいですが、私はそういう細かいことは分かりません。
R18+作品と言うことでグロシーンは結構あります。しかしながら「R18 +の割にはこの程度か」と思うくらいのグロ描写だったので、あまり構えずに鑑賞しても良いと思います。先日観たP12映画『死刑にいたる病』の拷問シーンの方がよっぽど残酷でしたね。映倫の基準が全然分からん。
序盤はホラー映画としてしっかり怖いし、中盤あたりからのミステリ的な謎解き要素も面白いし、終盤のモンスター映画的なアクションシーンも見応えがあり、ジェームズ・ワンお得意のミステリー的ホラーだけではなく、『アクアマン』や『ワイルドスピード』で培った迫力のアクションシーンなども堪能できます。ジェームズ・ワンの集大成とも呼べる作品に仕上がっていると感じました。
個人的に印象に残っているのは映画の序盤、夫を亡くしたマディソンが家の外から何者かの気配を感じ、家の窓やカーテンを閉めて回る場面ですね。どうやって撮影したのか想像もつかない、頭頂部が見えるくらいの真上からの俯瞰ショット。そしてそのまま家の中を走り回るマディソンをカメラが追いかける。テレビゲームではよく見掛けるアングルなんですけど、実写映画でそれをやってしまうというのは驚きです。非常に新鮮でしたね。
また、終盤の警察署でのアクションシーンも面白かったですね。
今まで観たことがない後ろ向きでのアクションシーンは、『TENET』の逆再生アクションを観た時と同じくらいの衝撃がありました。後ろ向きで歩いているだけで、こんなに恐ろしい化け物に見えるんですね。
DVDの特典映像も見ました。ジェームズ・ワン監督が本当に楽しそうで、「撮りたい映画を撮ってるんだな」と観ていて感じましたね。
今後も、ジェームズ・ワン監督のホラー映画には期待していきたいですね。オススメです!!
カップルにオススメ。
ちっちゃいお手手が可愛い
おちょぼ口も可愛い
そして、まさかのアクション映画!
面白かったです!
夏はやっぱりホラーですね!
怖過ぎてテンション下がっちゃうような映画じゃないし、飽きさせない展開が色々あるし、カップルで絶対みたら楽しい。1人で見ても絶対楽しい。
良質なホラー映画。真相があまりにも読めやすいのが欠点。
良質なホラー映画。
妹ちゃんがおバカでかわいい。
真相(=ガブリエルの正体)は、開始30分の時点で予想が付き、60分の時点でどうやら当たりらしいと分かる。
そこから暫くは「もう分かってるって」ってことを警察や妹ちゃんが捜査するからちょっと辛い。
前半でヒントを与えすぎかも?あれじゃ早い段階で真相に気づいてしまう。
ただそれでもクライマックスが良いから楽しめた。
90~100分にまとめるか、少しヒントを抑えめにするとさらに良かったと思う。
なぜこれでR18?全然グロくない
R18の指定理由が、極めて刺激の強い殺傷流血肉体損壊だったので、グロいことを期待して観に行ったらそこまでグロくないし、グロいシーンが非常に少ない。
内容が楽しかったから良いものの、そうじゃなかったら寝てた。
新感覚ではあった
やはりジェームズ・ワン監督の代名詞と言えば『意外性』。
マリグナントも毎度おなじみの伏線回収、ストーリー性抜群、衝撃の真実、と言った感じ。
ネタバレを知ると伏線の隠された意味を知った時の爽快感が減るので言いませんが、ホラー映画として見たらダメ。
ジェームズ・ワン監督はホラー映画として見るより、「ジェームズ・ワン監督の映画」として見るのが1番の正解な気がする。
でもちょっと思ったのは、「そんなCGの使い方いる?CGのせいでホラー映画として見れない」と思いました。
終わり方が完全にアメコミで、そこだけは心底ガッカリしたのでホラー映画、アクション映画、サスペンス映画を同時に見たい時にいいな。
ダークヒーロー登場か?
双子の片割れが超人的な力を発揮して、次々に殺していくバイオレンスホラー。
最後の方はちょっと殺しすぎだな…しかも警官だもんな〜(٥↼_↼)
バカとハサミは使いようで、これが対悪人なら面白かったかも(ジャンルが変わってしまうが…)
今回は主人公の強靭な精神力で封印したが、「オレは絶対に帰ってくる」とも言っていた。主人公のその後も知りたく…(お咎めなしか?)厳重な監視体制に置かれるのは間違いないと思うが…さては続編あるか⁉
アイディアはすごい
ジェームズワン作品と言うだけで、期待してしまうと言うもの。
しかしながら初っ端からB級感がすっごい。
これは“インディーホラーに回帰する作品”という意識が強すぎたのでしょうか?っていうくらいでした。
空想か現実か、化け物か人間か。その立ち位置に翻弄されて、ホラーというよりもミステリーのような不穏さがずっとあります。
ここら辺は合う合わないがすごい別れそうな流れでした。
しかし一転、“ガブリエル”が明らかになってからは加速度的に面白くなります。
作中繰り返し撒いていた「悪性腫瘍を切除しないと…」が開花するんですね。
ここら辺のアイディアはすごい。さすがジェームズ・ワンと唸りました。
「エルム街」のような立ち上がりに「エクソシスト」のようなムーブを始め、他ホラー作品の要素も散見できて面白かったです。
やはりホラーとは少し毛色が違うと思うのですが、それでも面白い作品でした。監督の次作にも期待しています。
ホラーっつーか
期待してた方向のホラーではなかったなと。
これはホラー?
死んでほしくない人が死ななくてよかった。
最後のバトルが承太郎VS DIOとジョルノVSキングクリムゾンみたいな感じだったw
2022年 76本目
突っ込み所はあるけど普通に面白かったです。
ホラー?ではないかな。プレデター的な?笑最初の方は寝落ちしそうになるけどトータルで。なんだかんだジェームズワンは面白いのを作るなぁと。
映画館ならもっと面白いと思いました
物凄く期待して行きました!!!
すごく見たかったのですが合わず、見逃したのですがやっと新文芸坐でスクリーンで見てきました。
感想は面白くなくもなかったですが、ツッコミどころが多すぎてホラーでなくコメディかな?と思いました。見た後どれだけツッコミどころがあったか考えるのが面白いですね。
•旦那を殺す動機があった?•封印されてたはずなのに結婚や、妊娠を知ってた•屋根裏に工作機械まで入れて使いこなしてる!•機器を通さなくとも喋れるじゃん!•身体能力なんで?•警察人少なすぎるし、刑事が単独で行動しないでしょ•妹の行動力刑事並み!•似顔絵書いた時点でガブリエル確定していたじゃん!!!ガブリエルはなんであんなに邪悪になっちゃんたんでしょうね。結局相当の人を殺してますしこの場合やっぱりマディソンが捕まるんでしょうね。
でもアイデア一発の面白い映画でした。期待値上げすぎました。ガブリエル、正義に目覚めてダークヒーローになってシリーズ化しないかなあ。
江戸川乱歩的。
あまりホラーは観ないのですが、
最初はエイリアン的なSFホラーなの?と
思わせといて、突然パートが変わり本格的なホラーに、
苦手だなぁ怖いなぁと思ってたら、
謎解きが始まり、終わる頃にはアクションになっていた。
まさにジェットコースタームービー。
中盤の悪夢が現実になる。と言う展開にわけわからんぞと思っていたら、謎が解けてスッキリ!
スッキリと言うか、そんなのありなのかよ!
とワクワクしました。
最初から答えは出てたところも素晴らしい。
もうめちゃくちゃだけど、筋は通ってて
楽しいホラー映画でささた。
江戸川乱歩作品を読んだことがある方は、
江戸川乱歩的!と思うはず!
あまり言うとネタバレになるけど、
そんや馬鹿なと言う強引な展開、
キャラの濃い人たち、
人間の業の深さに僕はそう思いました。
ソウ+死霊館は最高の映画だった!
もともとジェームズ・ワン作品が好きですが、今回新たな境地に至った事が素晴らしいと思いました。
グロテスク度はソウ3まで見れたなら問題ないです。
ホラー感よりサスペンススリラーに近い作品です。
そしてここに、もう1つジャンルが入りますがぜひ見て確認して欲しいです。
CGやロボテク技術の表現が凄く良かった作品です。
正しく原点回帰と進化の作品、見て損はありません
なんとなく、ナンセンス‼️❓
なかなか、怖い出だし、センス良し👌
でも、単調な繰り返しに、飽きてくる。
で、悪霊かと思いきや、まさかの。
狙いは良い、主人公の動きも、オンリーワン。
でも、それも飽きてくる。
何か、ひねりが欲しいところ。
怖いの苦手な人なら、それなりに楽しめるかも。
わたしは、慣れてるので、眠気との争い。
障害差別ぎりぎりで、それも怖い。
暇なら、是非。
鑑賞後の満足感
目を塞ぎたくなるシーンも多々あるが、「どうかまだ終わらないでくれ」「まだこの映画の世界に浸りたいんだ!」と思ってしまう。普段ヒューマンドラマを見ることが多く、ホラー映画ではあまり感動したことがない私だったが、鑑賞後、非常に満ち足りた気持ちになった。
ジェームズワンすげぇ…。
色々詰め合わせ
本編を見る前にジェームズワンの解説を見たんだけど、
全く新しいと言っていたので期待したが、色々過去ホラーの
詰め合わせだった。
ホラーアクションというべきか?
前半のいつものジェームズワンのノリだったので
ああ、いつもの雰囲気ね。と思っていたら後半
怪物アクションになったのでビックリ。
個人的には好きなジャンルではあるけど、そんな怖くはないかな?
ジェームズワンはアクションも行けるんだと新たなる発見でもあった。
ミステリー?アクション?何かわからんがただただ好き。
「ジェームズ・ワン監督は(何か知らんが)スゴい!」とだけは前々から聞いていて、でも調べてみたらホラー(しかもシリーズもの)ばっかだしな〜と結局ずっと見ずにいたのですが、この度CMで興味を惹かれたため漸く鑑賞。
映像がスタイリッシュで、モロ好みでした!!もっと早く見れば良かった。
あらすじ:
妊娠中のマディソンは、DV夫と2人暮らし。別れを決意した矢先に妊娠し、結局別れられずにいた。ある日、夫に突き飛ばされた衝撃で頭を強打、出血したマディソンは、身を護るため寝室に鍵をかけ別々に寝るが、夢の中で不気味な存在に夫が惨殺され飛び起きる。それから恐ろしい幻覚を見るようになり、必ずそれが現実化することを知ったマディソンは…
ジャンルはホラーらしいんですが(TSUTAYAでもホラーの棚にあったし監督もホラーのつもりで作ってる)、どちらかというとミステリー&アクションにちょっとスプラッターを入れてみましたという感じ。
確かにSFと呼ぶほどはぶっ飛んだ設定でもないし、ただのアクションにしてはやや血糊が過剰なので、ちょっと不思議系でちょっとスプラッター、という意味ではホラーの分類になるのかなーとは思うのですが…ホラーと聞くとどうしても幽霊ものを思い浮かべてしまう自分には「全然ホラーじゃねーじゃん!」でした。いや、ちょーーーーっとだけオカルトではあるんですが…でもオカルトホラーと言われて想像するレベルではない。全然。ほんと「ちょっと不思議系」レベル。
雰囲気はオカルトホラーっぽいんですが、いつ怖くなるんだろう…いつ怖いの出てくるんだろう…と思って勝手にハラハラしたまま終わってポカーン…でした。
なので、オカルトホラー好きな人には向かないと思います。スプラッター好きならまぁまぁ…といった感じ。
そもそもこれを18禁ホラーとして売り出したのは間違いかな。18禁ホラーとして出したせいで、どんだけ怖いんだろう…と最初からスルーした人多かったでしょうし、でもオカルトホラー好きには肩透かしだし、18禁スプラッターと呼ぶにはやや物足りない出来。
監督は「ホラー作品として」自信アリだったみたいですが、個人的には「血糊多めの刑事ものアクション」というのか、とにかく最後の伏線回収とアクションの印象が強く、怖さは全く感じませんでした。
ホラーは普段あまり見ないのですが、これはミステリーっぽく、アクションもやたら格好良く撮れていて楽しく見られました。
「謎解きありの18禁アクション」で良かったのでは…?
ちなみに虫は出てきません。ジャンプスケア(急にドーン!)も、急な大音量もほとんどなし。厳しく言えば2回ほどあり。
多少のグロはありますが、15禁の『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』辺りが大丈夫な人なら大丈夫だと思います。『キル・ビル』が大丈夫なら完全にへのかっぱ。
やや画面が暗いなあと思うシーンはありますが、白人監督によくある「何やってるか全然見えねえ!」というほどではないです。
最高だったのはやはり撮り方。何だこのスタイリッシュな映像は!
恐らくこの監督の作品を見たことがある人は「いつものアレ」なのでしょうが、初見だったのでストーリーがどうとかの前に「何だこの格好良い撮り方は〜!!」と序盤は撮り方にばかり目が向いてしまいました。
確かに有名監督なだけあり、唯一無二という感じ。個性出ますね。
ただ人が振り向くだけのシーンをこんなに意味深に格好良く撮れるのか…
音楽も良い仕事してて、恐怖演出を高めてくれてます。
ストーリーは賛否あるかとは思いますが、個人的にはアイデアが良かったなと思います。驚くべき斬新さ!というほどではないのですが、意外と使われていない設定かなと。
作中で鑑識の「恋するウィニー」を演じている女性が自身の夜驚症から着想を得たそうですが、確かにそれを聞いた監督が完全オリジナルで作ろうと考えたのも納得です。
伏線回収も鮮やかで(ちょっと鮮やかすぎた感もありますが)、ミステリーとしても秀逸かなと。監督はミステリーとして作ってないでしょうし、割と中盤でオチがわかる人もいると思うのですが、とにかくストーリー展開が丁寧。
最近ミステリーほとんど見てないので甘々評価かもしれませんが。
ミステリーはストーリー展開が丁寧じゃないと全てがダメになるので、起承転結がハッキリしている印象があるのですが、個人的には久々にちゃんと段階を踏んだ謎解き、伏線回収してる作品を見た気がします。
ちゃんと検査しろよとか何であんなにアクションしまくって全然汚れてねーんだよとか、細かいこと言うと色々突っ込みどころあるんですが、まあストーリー上…ね!
不思議系のお話だから、まあ…(都合の悪いところは不思議系で済ませる)
ラストも、オカルトホラーにありがちな後引く嫌な感じがなくスカッと終わるので、余計にホラー感控えめに感じました。ジメッと和風ホラー系が好きな人にはスカッとしすぎの感じはあるかも。
これもあってアクション映画っぽさが強いんですよね。
俳優陣は、主人公と妹は目が印象的で、目で演技してる感じが良い。特に主人公のマディソン、暗闇にぼんやりと浮かび上がるやつれた青白い顔が、不安感を駆り立てます。
また、脇を固める刑事達も、緊迫した空気を良い意味で壊してくれる、愛嬌のあるキャラクターで良かったです。鑑識のウィニーも良い味出してます。でも刑事の男の方、仕事熱心だし多分デキる男なんだろうけど、流石にモテ過ぎちゃうか…監督の願望?笑
ディスクで見る方は、ぜひオマケの監督インタビューもご覧ください。撮影秘話も話されていて、そちらもなかなか興味深かったですし、監督も何とも愛嬌のある人なんですね。熱弁していて、本当にホラーが好きなんだなあと感じます。
TSUTAYAで他の作品を借りに行った際、たまたまCMを見かけて突然「撮り方カッコええ!借りよう!」と思い立ったのですが、見て良かったです。
家族はホラー嫌いなので夜中に一人で見ましたが、もったいない!全然ホラーではなかったと勧めてみようかと思います。あわよくば自分ももう一度見たい。
本編は107分くらいで短めではありますが、それにしても体感あっという間。
他のレビューでよく「どこを書いてもネタバレになる」と書かれていますが、特にどんでん返しというわけでもないです…が、ラストの重大な(?)ネタに繋がる伏線が多すぎるので、確かにどのシーンのこと書いても伏線には触れるなあ。
何度か見返さないとわからないような気付きにくい伏線ではなく、視聴者によくわかるようになっている親切設計なので、難解な映画はちょっと、という人でも大丈夫。
むしろ何度も見て伏線の張り巡らせ方を味わうような作品ではないのですが、とにかく自分には撮り方が格好良すぎて見返したくなりました。ていうか続けて2回見ました。
よくよく見ていると、意外にかなりメッセージ性の高い作品かもしれません。
ホラーばかりだしと避けてきたけど、この監督に俄然興味わきました。他の作品も見てみようかなあ。
純度100%! これぞジェームズ・ワンの本気(マジ)ホラー!
当代きってのホラー・マスターがホラー・ワールドにカムバック!
だが、ただの原点回帰じゃない。
熟練のホラー演出は存分に発揮しつつ、大作アクションで培ったエンタメ性、80~90年代のハリウッド・スプラッターホラーのような血みどろ描写、70年代のイタリアン・ホラーのような悪夢感、殺人ミステリーにサイコ・スリラーにモンスター要素まで。
自分のやりたい事、好きなものをたっぷり濃縮。
純度100%のジェームズ・ワン・ホラー!
実を言うと、序盤はちと退屈だった。
悪夢で見た殺人事件が現実に起きる…。
そんな話を聞いていたのに、何処かの病院での奇怪な出来事、夫のDVと幾度の流産に苦しめられるヒロイン…。
おそらくこれらは後々の展開に繋がるとは分かっていても、なかなか本筋に入らず。
しかし見ていくにつれ、いよいよ本筋に入り、怒涛の展開へ。
気付いたら、いつの間にか話に引き込まれていた。
まんまとワンの“犯行手口”に掛かったと言えよう。
さて、その本筋、“悪夢が現実でも起きる”。
言ってしまえば、目新しい話ではない。ホラーやサイコ・スリラーに時々あるっちゃあある話。
それは現実か、妄想か。
精神を病んでいくヒロイン、マディソン。
警察から疑われる。
隠された自身の過去に関係あり。
夢遊病の類いの彼女自身の犯行か、精神障害の“もう一人の自分”の仕業か、それとも得体の知れない“何か”か…?
中盤までは“ありきたり”で見る者を困惑させる。
調査していくと、被害者には共通点が。
その昔、とある病院の研究関係者。プラス、一人の中年女性。
催眠療法でマディソンの中に眠らされた過去の記憶を呼び覚ます。
謎の“何か”の存在が浮かび上がる。
それは悪夢で見た殺人現場にも現れていた。
漆黒の殺人鬼。
マディソンは“彼”を知っていた。…いや、思い出した。
名は、“ガブリエル”。
養子であるマディソンの幼少時の架空の存在。
本当に単なる“架空の存在”なのか…?
だとしたら、どうやって犯行を…?
“姿”を目撃してるし、取っ組み合いも繰り広げたし、“身近”にも感じる…。
JWホラーにはアイコン的な不気味なキャラが付き物。
『ソウ』のジグソウ、『インシディアス』の悪霊、『死霊館』のアナベル人形…。
本作の“ガブリエル”も強烈インパクト。
チラッと見える顔はバケモノのよう。俊敏な動き、人間など一溜まりもない腕力。超能力のような力も持っている…。
JW印の新たなホラー・キャラ、爆誕!
…でも結局は、オカルトかSFチックな得体の知れない何か。
そういうオチか…と思っていたら!
廃院に遺されていたマディソンの過去の記録映像。
幼いマディソンの“背後”に回る。
そこに映し出されていたものは…!
マディソンの後頭部から背中にくっついた“バケモノ”。
実は、マディソンとガブリエルは、一卵性双生児。
身体と身体がくっついた一卵性双生児は症例があるが、これは異常。
身体と身体がくっついてるのではなく、性格に言うと、張り付いている。
しかもガブリエルは、おぞましい奇形児。寄生性双生児。
奇声を上げ、性格も凶暴。悪魔が背中に張り付いているような…。
この手のホラーにありがちな“得体の知れない何か”と“自分自身の犯行”はまんざら外れではないが、それらをこう来たか!…と思わせる予想の斜め上を行った衝撃の正体。
記録映像を見たマディソンの養母と妹の悲鳴も納得。
私もそのシーンには戦慄。やはりジェームズ・ワンは期待を裏切らない。
そこからのなだれ込んでいくような畳み掛ける展開からはもう目が離せなくなった。
全ては脳も身体も支配したガブリエルの犯行。
“悪性腫瘍摘出”と自分を封じ込めた医師、見捨てた実の母親への復讐。
マディソンに必要なのは自分だけと囁き、養父母の事を悪く言い、産まれてくる妹を産まれる前に亡き者にしようとまで…。
何故今になってガブリエルは現れた…?
完全摘出はマディソンの命にも関わるので(それほどまでにガブリエルはマディソンに寄生)、手術で摘出出来るだけ摘出し、出来なかった部分はマディソンの脳に閉じ込めた…筈だった。
が、夫のDVで壁に叩き付けられた衝撃で、覚醒。
その夫のDVや序盤で「?」だった流産や枕の血も繋がった。流産はガブリエルが胎児の栄養分まで吸い取り、枕の血はガブリエルがマディソンの後頭部を割って現れた“跡”。
留置所内で、ガブリエルがマディソンの後頭部を割って現れるシーンは、本当にギョエ~ッ!!
JWホラーはドラマも疎かにならないのが魅力。
衝撃展開と強烈正体、ワン初のR18バイオレンス描写を散りばめつつ、
ガブリエルに支配されたマディソンがそれに立ち向かう様。過去やトラウマとの対峙。
家族との絆。特に“姉妹愛”はドラマの肝。
血を分け身体が繋がった悪の兄弟より、血は繋がっていないものの“愛”で繋がった姉妹。
『アクアマン』を成功させ、『2』の前に手掛けた本作。
大作アクションの間に箸休め、一休止…などではない!
ジェームズ・ワンの“本気(マジ)ホラー”を見れて、その健在ぶりにゾクゾク興奮した!
聞く所によると、本作のアイデアはワンの奥さんからだとか。
ホラー・マスターの奥さんも、“ホラー・マスター・ワイフ”!
(ちなみに奥さんは本作にも出演している女優イングリッド・ビスで、片思いの監察官をユーモラス&キュートに好演)
観終わってしまうと…
冒頭から始まる異様な展開は新しい演出でこっからどうなるの?と期待半分、不安半分、予告編から展開を想像しつつオカルトなのか?何か物理的な何かなのか?推理させられる為ストーリーを追ってしまう。
照明の明滅やラジオのノイズなど様々な怪異を演出し他人が殺される様を視るまでは面白かったが、オカルトと思い始めた矢先に物理的に超常的な暴力を見せられて「あれ?」と思い始めるのだ。
端々の演出はそれなりに怖いと思う。
だが終盤にかけて、次第に明かされていく事実とラストのアクション(笑)を観ると「これはアクションホラーだったのか?」となる。
設定も雑な感じになり、廃施設に大事な研究のビデオ残してあったり、ビデオのあのB級感が懐かしい。
マディー役のアナベルの白い顔が妙に印象に残る
。マスクの様に浮き出るような感じ…古い特撮を観るような感じがした。
個人的好きな「ヒルコ 妖怪ハンター」のヒルコ達の顔を思い出した(笑)
何回も見せるちからはないがちょっと面白い作品だった。
確かに〇〇っぽいと言ったらネタバレ。アクションかっこいい!
女性(?)アクションとしてはBirds of prayのハーレイクイーン以来の興奮!
最後の病室に入るとき、眠ったマディソンを後ろにつけたまま高速移動するところがよかった。
あのマディソンの顔はマスク作ったのだろうか...気になる。
妹ちゃんの勇気はすごい。
ヴォ〇デモートって言ったら最大のネタバレですよね笑
ことの発端があのシーンとは、繋げられませんでした。
思い返すと、意味のない映像をOPで流しませんよねぇ。医龍思い出して気持ちを落ち着けてる場合じゃなかった〜
ドキドキ演出故に推理が働かぬ、やはりホラー。(スリラー?)
病室でパーンってなるとAKIRAが浮かんじゃう日本人でした。
少年漫画で眠ってる顔ついてるキャラクターもなんかいますよね。
恐怖を和らげるために吹き替えで観たら、弟ガブリエルのエコーボイスが特撮ヴィラン感MAXで楽しめました。
期待していただけに2。
TSUTAYAレンタルしてチラ見しました。
2021年ホラーでは評価が高く、レンタル開始を心待ちにして鑑賞。なんだかなぁ。。80年代ホラーへのオマージュをふんだんに捧げてる(?)のは特にどうでも良いのだけれど、自分的にはグロさも怖さも全然有りませんでした。
てか、ラストあれで良いのかな。。?あの後シーンがまだ続くと思ってたから思わず「えっ⁉︎」って言っちゃったよ。。ジェームズ・ワン監督は自分にはあまり合わないのかもなぁ。ソウもイマイチと感じ、死霊館もそれ程。。でも多大な人気があるところを見ると、自分の感覚がおかしいのでしょうね。次回作に繋げるようなセリフあったけど、まぁ次は見ないかな。エクソシストの有名ジャケの1カットぽいシーンがあったのだけは好印象でした。
〜劇終〜
全225件中、61~80件目を表示