沈黙のパレードのレビュー・感想・評価
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雰囲気◯だけどツッコミどころある
雰囲気は、いい映画。これで星5つみたいになっちゃうけど、いやいや、よーく内容整理してみると、
朝倉妻は、あんなことしてよくお店行ってたなー。これ2度みたらしっかりヤバイ人間って思って観るね。
蓮沼は、血のついた作業服必要だった?あれがあるからって、朝倉妻に自分は全て知ってるってメッセージにならないよね。むしろあれのせいで真犯人って事になっちゃったし。
でも、血のついた作業服があってもそもそも釈放されてたんだけどなー。
蝶のバレッタに血がついてなきゃ真犯人じゃないのを立証できるの?手に持ってたかもよ。
草薙さんは、血のついた作業服があっても沈黙したら、裁判もできなかったのに、そんな人が朝倉夫に絶対に解決するみたいな事言ってるのもなー。
でも、いい映画ですよ。序盤もすごく好きだし、最後のほうで、庭で飛んでる蝶を朝倉妻は手で払ってたけど、お墓参りしてる元彼君の肩にはとまるところも、何か表してる感じでいい。
細かい事もかきましたが、ガリレオファンの方々怒らないでね。小説読んでませんけど、私もガリレオ好きなので。
北村一輝さん"Good Job!"
なんと言っても、北村一輝さんの演技が最高でした。
ストーリー上、冒頭で被害者女性のお葬式から始まる訳ですが当人を全く知らない為、感情移入出来ないまま進行していく。
どうしても納得出来なかった箇所が一つあり。最初に姪っ子を殺害され妹を自殺に追い込まれた男が被疑者に近付いているのに計画の手引きしかしていないのは納得出来ず。目的は復讐では無かったのか⁉︎ 話しの流れ的に殺害に失敗した等の伏線が必要だったのでは。
面白いんだけど。。。
よく作り込まれていて、二重三重のドンデン返しがあるんだけど、
よくよく考えると都合良過ぎる箇所がいくつかあり、そういう意味ではトリックに凝り過ぎの感がある。
液体窒素をパレードの出し物の宝箱に隠して運ばなきゃいけない必然性がないし、
犯人とゴミ回収のオッチャンが同居するのも都合良過ぎるなぁと。
まぁあまり難しく考え過ぎずに、楽しんで観れば良いのだけどね。
おいおいひどくないですか?
容疑者Xを期待していってガッカリ。初っぱなゲロゲロのメンタル激弱刑事。殺されても同情できない恩知らず被害者。えっ!そのバレッタだけで証明できたの?物理学者さん。その他、共感できない点とツッコミどころ満載で、妻との#沈黙のパレード反省会が長時間に及びました。
数年前から行方不明になっていた女子高生・並木佐織(川床明日香)が遺...
数年前から行方不明になっていた女子高生・並木佐織(川床明日香)が遺体となって発見された。
佐織の両親、祐太郎と真智子(飯尾和樹、戸田菜穂)は東京都下菊野市で食堂「なみきや」を長年営んでおり、佐織は同じ市内に暮らす音楽家の新倉直紀・留美夫妻(椎名桔平、檀れい)に才能を見出されて、歌手デビューを目指してレッスンを積んでいたのだった。
さて、佐織の遺体発見直後、容疑者が浮上する。
容疑者は蓮沼寛一(村上淳)。
かつて、少女殺害事件の容疑者として逮捕されたが、完全黙秘を貫き、結果、証拠不十分で無罪となった男だった。
その事件で蓮沼を逮捕したのが警視庁捜査一課の刑事・草薙(北村一輝)。
しかし、今回も完全黙秘を貫いていた。
そんな中、菊野市まつり仮装パレードの日、蓮沼が不自然な死体となって発見される。
かくして、草薙の友人、奇妙な天才物理学者・湯川(福山雅治)となるのであった・・・
といったところからはじまる物語で、前半、特に冒頭の佐織が行方不明となり、遺体となって発見されるまでの描写が秀逸で、この冒頭部分で映画に引き込まれます。
押し入れの中での窒息死という不自然な蓮沼の死を解く経過は、湯川と内海刑事(柴咲コウ)とのやり取りもあり、ユーモラス。
蓮沼殺人のトリックは、物理学者・湯川によって解明されるが、犯人は・・・
と、後半からはダダ崩れ的な感じ。
ま、テレビの2時間サスペンスならばダダ崩れではないのだけれど、犯人の告白(と、そのほころび)によって事件の真相に近づいていくのは、ちょっとミステリーの謎解き部分としては弱いし、前半、力のはいった演出で描かれた佐織の物語がわきに押しやられる感じもしました。
それよりもなによりも、2時間サスペンスの定石「救急車呼べばよかったんじゃない?」「脅迫者は必ず殺される」が事件の肝だったが、観終わっての残念感につながっています。
とはいえ、観ている間は、かなり面白かったです。
また、事件の鍵を握る人物を演じる酒向芳が、いつもながらの怪演で身を見張らされました。
実写邦画の最高峰。やはり監督と役者が良ければ日本は戦える!
開始一秒から引き込まれるこの感じ・・・もう名作だと俺の嗅覚が疼いた。観客全員が冒頭すぐに女の子の親になってしまうほどガッッッツリと心を持っていくオープニング。こんな感情移入のさせ方はズルいよぉ~ズルい!!!
そうして冒頭では意外とガリレオっぽくない映像が続き、悲劇までが描かれて一気に観客をどん底に突き落としてからこの物語は始まる。
『おいおい、俺はあのコミカルな予告編だった福山雅治と柴咲コウのガリレオを見に来たんだよな?なんか女子高生が主人公の映画じゃないよな?』
なんて一瞬思ってしまうほど冒頭からクライマックスレベルに感動させられて、『なんだこの構成!?この後どうこれを超えてくんねん~😭』ともう満足感に包まれる不思議な感覚を味わえた。冒頭からウルッとさせられる設計に、まずは驚かされた。
本作は人間模様にミステリ要素、湯川らお馴染みのキャラクター達は勿論のこと、何より役者さん方の”圧倒的な演技力”を特筆すべきだろう。とにかく役者さん方の演技力が”素晴らしいの一言”で本当に切実で重大で悲しい事件を取り扱っているんだなと、他人事じゃない迫力を味わうことになる。
”今”間違いなく日本最高峰の実写邦画だと言えるかもしれない。
実はガリレオはそんなに見たことが無かったので、福山雅治がもっと女性向けのサービスしたキャラなのかな~と思っていたら全然”そういう不快感”は無かったのでそこもまず良かった。ジャニーズだとこの辺がね・・・。
さてさて、そもそも公開前の予告編では『湯川らお馴染みのキャラクターであのガリレオが帰ってくる!』みたいな触れ込みで若干コミカルな雰囲気だったので、”それが功を奏していて”本編の内容と良い意味でギャップになっていたと思う。
内容にも殆ど触れられていなかったので、本編最初ののど自慢大会が始まると観客たちは『なんだ?なんだ?』と引き込まれ、そこからの順風満帆な展開からの落差に一気に物語の住人へと堕とされたハズだ。
『こんな垢抜けない女子高生を殺したのは一体誰なんだ? 動機は? そもそも何が有った!?』
なんて思っているとすぐに姿を表す犯人疑惑の掛かっている蓮沼なる男。この男がまた最悪のクソ野郎で悪びれもせずに喧嘩を売ってくるまさに外道。でもそんな男の極端な行動に『これは裏が有るパターンでは?』とも思わされたりしつつ、殆どの観客たちは『湯川先生ェ!!!!早く来てくれェェェ!!!』という心境だっただろう。
もうこの蓮沼役を演じられている村上さんの演技も最高(笑)で、女性はマジで鳥肌立つんじゃないかというレベルだった。ヤバい男感が120%表現されていたね。
で、なんやかんや有って真犯人は”やっぱり蓮沼でした”というまさかのオチが待っている。。。。。。。。
あの、本当に道中は素晴らしくて俳優さん方の演技も素晴らしいし文句の付けようが無い作品なのはまず断っておきたい。五つ星です。ほぼ満点の4.9です。
それでも、それでも!終盤にて明かされる種明かしで一気に何か梯子を外されてしまったような、そんな奇怪な印象のままこの作品は幕を閉じる。
一応整理すると、そもそも蓮沼なる男は今回の事件以前に小さい女の子を殺害しているのがほぼ確定していて、少なくとも2回も子供に手をかけているクズ野郎。つまり、順当に蓮沼が犯人でクソ野郎でしたというオチなのだ。
被害者家族は本当にただの被害者であるし、道中の新倉夫婦の件は全部冤罪みたいなもんだった。檀れいは殺してなくて、椎名桔平は騎士だった。そして女子高生の生前に何か問題が有っただとか脅されていただとかそういう訳でもなく、一時の痴話喧嘩による事故が全ての発端だった。
そして結局犯人は当初我々が憎悪し『この野郎ぉぉ』と飯尾と一緒に憎んだ蓮沼こそがやっぱり真犯人だったという、一周回ってきたオチなのだ。最近のサスペンスではこれが主流なのだろうか・・・?
この作品、このオチだけは非常に残念なところだと思う。
これはYouTubeなどで批評している方々も言及していて、何かポッカリと穴が空く。それを知った街のみんなの反応は?パレードで豪快にやった意味は?といった風に、至極当たり前な疑問を放ったらかして終わるのだ。
そしてテーマもイマイチ見えてこない。法律という矛盾した存在への抵抗からの私刑話なのか、女子高生の家出等に視点を置いた女子高生に寄った話だったのか(家出じゃないが捜査の過程で)、グルになって襲いかかる街の人間達の恐ろしさなのか。或いは家族ぐるみとはいえやはり金儲けも関わってくる音楽プロデューサーの闇なのか。
本作を見終わった後の謎の違和感は、最終的にこのどれとも違う謎の話を見せられた感にさせられるからだろう。タイトルの沈黙と掛けているというレビューも散見されるが、普通にベラベラ喋っているのでなんとも。まあ、こんな細かいことをグチグチ言ってる僕みたいな人間だけかもしれないが(笑)。
だから確かに良い映画を観たんだけども、『えっと。。だからやっぱり蓮沼が。。。ってあれその事を知った飯尾家族の反応は見たっけ?』という風に、スッキリしない気持ちにさせられた。
つまるところ、物語当初の構図から変わっていないのだ。檀れいは冤罪だったし、椎名桔平だけが罪を償って、でも椎名桔平は女子高生を殺した犯人ではない。だから結局蓮沼が殺していて、ならあの居酒屋に顔出せる態度と根拠は何だったんだと(笑)。モヤモヤ感。
あれほど顔も晒して堂々と来るのだから、何かを訴えに来ていた犯人ではない人物だと思うはずで、だからこそあの時の悪役っぷりが後々に効いてくるカタルシスをみんな期待していたと思うのだ。
だから結局犯人だと分かると尚更序盤のあのシーンの威勢は何だったんだ?という疑問が再燃して、再燃したまま幕を閉じる。檀れいに訴えかけるも何も殺してるのはお前じゃねえかと。アホかと。
このように疑問が蒸し返された状態で終わるので、ちょっとお後がよろしくない。
それでも、本当に無駄なシーンが一つも無いくらいに圧倒的なテンポと役者さんの演技力には魅せられました。ワンカットワンカット全て作り込まれていて安っぽい絵面も一つも無い。邪魔なキャラも余計な要素も無くて全てに引き込まれる。
久しぶりに実写邦画で凄かった・・・。散々言いましたが普通に名作です。観ましょう(圧
「あーはっはっは、実に忙しい!」
登場人物の多さ、どんでん返しに次ぐどんでん返しと感情移入する間も無くエンドロールへ
原作に忠実なので、要は選んだ原作が良くなかったということになる
キャストが良かっただけに残念なレベル
TV特番でも良かったかもしれない
うーん…面白いとは思うけど.
先に言うと、キャストの方々の演技は物凄いです。流石としか言いようがありません。鑑識の女性は不自然なほどに棒でしたが…
なんというか、タイトルとの差があると感じました。『沈黙』とするからには、みんな黙秘して、誰かを守ろうとするのかと思いきや、結果アッサリ喋っちゃいます。
あと、原作を追ってない私からしたら、犯人の動機がいまいちわかりません。今回はタカるために犯人になったが、小学生の子は本当に殺してるの??理解力がない私の責任ですが、それら抜きにしてシンプルにあまり面白いとは感じませんでした。
『映画ガリレオ』を見に来る層は、どうしても『容疑者Xの献身』みたいな人間ドラマを期待してる人も多いのかと思います。(私はそうです)それでいうと、今作は、中途半端で人間ドラマも、ミステリーも駆け足で終わってしまった感じがあります
飯尾さん含めて、演技は物凄く感動しました
“過去最高"に恥じない傑作
ガリレオシリーズの映画第三弾。過去最高傑作との呼び声にも恥じない最高傑作だったと思う。
容疑者Xの献身こそ最高傑作と思っていたが、容疑者Xの献身が堤真一に頼った1点突破型の純愛本格ミステリーだったのに対し、沈黙のパレードは愛する子供を失った家族と地域の愛情を感じられる群像劇の傑作でした。
仮想パレードやのど自慢大会という、やや昭和的なイベントもノスタルジックで、この暖かい物語を盛り上げてくれてお見事。
あと5年前くらいに観たかったかなぁ。良い映画ですが、流石に福山雅治も北村一輝も少し老けました。
あと、指摘は無粋かもしれないが、殺人方法だけは謎だったなぁ。
自分も学生時代に液体窒素を扱った理系の端くれだが、液体窒素って、シンプルだが使用者もかなり危険。酸素計も無く換気の悪い室内で使用するなんて前室も窒素が充満する危険性があるし、部屋に踏み込むなんて下手したら即気を失いますよ。
確かに、あの方法なら人は殺せるでしょう。でもそんな液体窒素を思い付く理系の人間なら、別の安全な殺人方法を採用するでしょう。何せ睡眠薬まで飲ませているのですから、直接絞殺しても良いですし、おなじように事故に見せ掛けるにしても練炭やドライアイスで十分です。(練炭もかなり危険だが液体窒素よりは扱いやすい。)
布団中の水分量から裏付けというのも、流石にそれは根拠とは呼べないでしょう。
いや、東野圭吾氏の作品は好きですし、多少無茶な設定も普通の作品なら良いと思うのです。ただ、理系を前面に押し出したガリレオシリーズでこれはちょっといただけない、というのが私の感想です。
ひとことReview!
しっかりと作られた感じだが、「実に...いや、何だかややこしい」出来。偏差値45以上の大卒向け。それ以下ならもうミステリー作品なんか観ちゃいけないのでは?
期待が大きすぎた・・・
ドラマ全て鑑賞済みで前作の映画も劇場で鑑賞。
予告を見て本作は前作以上に大いに期待したが、期待を大分下回ってしまった。
これは感動間違いなし、涙腺崩壊か?と思っていたが、そうはならなかった。
真相に至るところが急展開過ぎるというか、強引過ぎるというか、腑に落ちないというか。
まず、何故奥さんに辿り着いた?店でのあの発言だけで?あの男を知らない訳がないから、
知らないと言ったのがおかしいという発想?
旦那さんが嘘を言うのは奥さんの為に決まっているという着想?
にしても、公園でのあの一悶着まで推理できる?
公園での一悶着も強引というか、結婚もしてないのに、あのような状況にありながら無計画に妊娠する(させる)カップルに見えない。
そんないい加減な人間ではないだろう。
いきなりプッツンして、奥さんにあんな発言するのも違和感。
それでカッとなって突き飛ばして、頭打ってというのも稚拙過ぎるというか何というか・・
そして、あの男だが、真相が金目的の犯行というのであれば、15年前の少女殺害と結び付かなくなってしまう。
サイコパスの変態野郎で歌手の卵少女を殺したというのであれば、15年前の少女殺害も同様な感じでやった犯人だとなるが、今回が金目的だと15年前の動機は何?
サイコパスでないなら動機が無くなってしまう。真犯人不明になってしまう。
まさか、殺人して黙秘して無罪になって、その賠償で金儲けだ!なんてバカな動機はないだろう。
15年前の事件でも犯人とするなら、今回の殺害はサイコパスの変態犯罪でなければならなかったはず。
あと根本的なところで、本当にそれで無罪になっちゃうの?そんな無茶苦茶な。
音楽も含め、前作に軍配。(まあ前作も、それって正当防衛で行きゃ良かったんじゃ?と思ったが、それを塗りつぶす程の素晴らしいストーリーだった。)
でも、最後までガリレオワールドを楽しめたから3点!
沈痛
実に…重々しい。
被害者遺族をも描いているから当たり前なのだが。
色々と込み入った物語で、思考のベクトルが一方向ではなく、多発し多岐に渡る。そう言った内容でありながらも、1つに集約していく様は流石というべきなのだろうか?こういう状態を指す言葉も、きっと物理学にはあるのだろう。俺は知らんけど。
導入が見事だった。
ヒロインと言ってもいいのかな?高校生の女の子なのだけど。実に魅力的に描かれていて、清々しい気持ちになってきた所で、一転、呆然とし愕然となる。とんでもない理不尽が突きつけられる。そこからが本編の始まりだ。
正直、村上淳さんに惹かれて観にきたと言っても過言ではない。彼が今回のターゲットで、彼を崩して行くのだろうと思ってた。だから、村上氏のファーストカットの眼差にゾクゾクしてた。
これば一筋縄でいかないぞ、と。
だからこそ、彼が殺害された時、椅子から転げ落ちそうなくらい衝撃的だった。「え、嘘…彼と対決するんじなないの??」
中華のコースを頼んだ3品目に、突如パスタが出てきた上に、今まさにチーズをガリガリと削り出さんとする店員が「どのくら削りましょうか?お客様」と無言の圧力で、目を覗き込まれてる時くらい狼狽えてた。
もう、ここからは苦痛の連続だ。
娘の死という耐え難き理不尽に見舞われた「なみきや」側の人々が容疑者として扱われる。
なみきやの人々はとても仕上がっていて、とてもとても素敵で、飯尾氏を筆頭に皆様絶品だった。
だからこそ、痛々しい。俺はおそらく北村氏に感情移入してたのだと思う。
15年前に起訴できなかった容疑者の再犯。完黙で不起訴なんてルールはホントにあるのだろうか?
悔しかったのだと思う。あらゆる状況証拠は犯人である事を示しているにも関わらず落とせなかったのだろう。
自分が捕り逃がした犯人。その犯人を殺した容疑で、その犯人に殺されたであろう身内を容疑者として取り調べる。…ゲボ出そうや。
北村氏も熱演であり、好演であった。
タネが明かされてみれば、なるほど素人が考えたにしてはよく出来てる程度の事なのだけど、そこに至るまでの葛藤や経緯が尋常ではないのでトリックなどどうでもいいやと、ミステリーにあるまじき感想を抱く。
1つ気がかりなのは、二酸化窒素を使って酸素濃度を低下させるなんて事を誰が考えついたんだろうと。しかもあんなボロ小屋で密閉もされてないような倉庫でも可能だなどと…ある意味、ここはガリレオの見せ場でもあって常人では辿りつかない仮説であるべき程の知識を、あの面子の誰が発案したのだろうと疑問を抱く。
ともあれ殺害に至る構図は悲痛であり、それに関わる人々に悪人が皆無なので、見てて辛い。
北村氏はよく逃げなかったなど思う。壇さんと対峙するまでのHSはとても見応えあった。
結局のところ村上氏は「警察が産んだモンスター」で偽りなく、サイコパスな奴だった。
そして、湯川教授は歳を経て、それなり成長したのだなぁと思える。落とし前の説明が多かったから、通常運転に戻る湯川教授を描けなかったせいもあるのだろうな。
沈黙のパレードってのは秀逸なタイトルだった。
観終わって思うのは葬列ではあるのだけれど、被害者遺族の目線を加味すると、途端にやるせ無さに苛まれる。払拭しきれない感情があり、やり場のない怒りとか、後悔から無言にならざるを得ない状況がありながらも、時間だけは進む。
その時間に押し流されるが如く人生を歩み続けなければならない。
自分達以外の人は、人生を謳歌するべく進んでいく。そこに馴染んでいかなければ、表面上だけでも取り繕わなければという思いもあるのだろうと思う。
その辺りをなみきやの人々は痛烈に表現してくれてた。
実のところ、壇さんが自供しだした時に若干萎えた。正確には突き飛ばした回想によってだけれど。
…血も出てないのなら、何を根拠に殺しちゃったって思ったんだろうか。殺しちゃったと思ってなかったらあんなに取り乱しちゃうには無理があるように思う。
公園に戻って彼女が居なかった場合…死体がないって思った根拠はなんだろう?血痕も残ってないなら、自力で帰ったって事にもなるだろうにと。
血痕、拭いたのかな?
…ちぃと座り心地が悪い。
相変わらず、騙された!
映画の前2作同様に、色々と騙された作品。
沈黙、、、この作品の題材だが深い。予想の裏の裏を書いてきていてどうなるのかとハラハラしながら見ることが出来た。相変わらずに出ている人達は演技が上手いし、これまでの「ガリレオシリーズ」に負けず劣らずで面白い!ただ、毎回のごとく少し悲しい気持ちになる。
エンディングの今までの所を流す場面はすごい良かった! 今回だけ見ても楽しめる作品。皆さんもぜひ!
想像以上に残念な作品
映画版ガリレオシリーズは、気分良く終わってはいけないとのポリシーがあるのだろうか。
と、言うより今回の作品は中盤からずーっと気分悪く進行し、またしても誰も救われない結末へと辿り着いた。
沈黙を貫いたモンスターを湯川ならではの方法でやり込める事ができたなら、もう少し面白かっただろう。
彼を殺してしまったら、その後誰が犯人になろうとも悲劇だし、どんなに入り組んだ謎を解いたところで、助けにならない。
そして一番解き明かさなければならない謎は、湯川の推測のみで実証は何もなく、謎のままで気分が悪い。
彼を生かしたまま、17年前の事件さえも解き明かす事ができたなら、大いに拍手したのだが。
実際は真実は闇の中になり、うわべでドタバタした人達のやったことだけが明るみに出るという。。。
この脚本でよく映画作ったな。
初めから最後まで人が苦しむところを見せられて、簡単に言えばつまらない。
もし次回作を撮るのなら、一度くらいは痛快な結末にしたらどうか。モヤモヤしたものを心に残したり、救いのない現実を表現するほうが高尚だと考えているなら、とても残念だ。
東宝なので客の入りがイマイチでもキャパの大きなスクリーンを使っているが、この映画に大きなスクリーンは必要ないだろう。
友人には、AmazonPrimeに出てから観れば充分だよと伝えよう。
実に惜しい
ガリレオファンとしては、今までと違うと感じたところが、湯川がただの潜入捜査官になってしまっている所。苦渋の思いがイマイチ伝わってこない所。ただ、今回は草薙がその役を担っているのは解るが、湯川が淡々と冷徹に真相を解決している様な感じがしてしまう。
前半から中盤まではシリーズ最高傑作になるポテンシャルを感じましたが、真相に近づくにつれ、え?⤵︎と感じてしまいました。
とはいえ私は大のガリレオファンで待ちに待っていましたので最高に楽しめました。ありがとう、映画関係者様達!
腑に落ちない...
え、黙ってると裁判にならないんですか??
あれだけ証拠があるのにああいうもんなんですか??
なんか、ガリレオの素敵な快走感みたいのがなくて、終わった後もスッキリしないです。
せめて、エンドロールではいつものあの音楽をかけて欲しかったなぁ。。
微妙
ガリレオシリーズでやなくても、、って感じの作品ですね。
なんの超常現象もないし、なりゆきで今回も事件にエントリーです。
終盤の展開が見どころなのはわかりますが、序盤/中盤退屈で仕方なかったです。
要は~中盤までのつまらなさを挽回するほどの終盤でなかった、ということですかね。
十数年前に起きた幼女殺害事件の伏線も浅く、点と点が線になっていくような構成ではないし、
トリックも軽くパレードに係わる犯人たちvs湯川みたいな頭脳戦ってわけでもないです。
単純な事件と見せかけ、実は事情が複雑。的な内容でした。
序盤/中盤が軽いから、終盤の多少の展開変化でも面白く感じる、という要は「見せ方」かと。
そもそも、黙秘を盾にされて碌に悪を裁けなかった警察が、かたき討ちする人間たちを追い詰めていく様は何か見ていて個人的に胸糞が。
(草薙(刑事)の葛藤でそれは描かれてるかもしれませんが、それはまた別として)
結局、最後はどーゆー感情を抱いたらよいのかわからない終わり方でした。
何が正解なのかわからない問題提起的な。
ファンからすれば、ハッピーエンドがお好みなら他所行きな。ってことですかね。
というわけで多分このシリーズもう観ないです。
福山雅治の新曲を引き立たせるための130分
原作小説を読了した上で鑑賞しました。結論から言うとあの原作の内容はボリュームがありすぎました。やはり130分にまとめる過程で色々無理が生じています。でも劇場で見て本当に良かった。この理由はあとで述べます。
まず並木夏美の出番が少ない。明るく健気な夏美のキャラは、原作だと登場するとほっと一息つける休憩所でした。しかし映画だと特に後半は出番が大幅にカットされ、湯川たちに対して敵対的とすら言える存在になってしまいました。
増村に関しても、原作だと読者の印象が狂人から善人へとドラマティックに変わる重要な存在でしたが、映画だと過去に対する掘り下げが甘くそこまでの印象はありません。
凶器がヘリウムガスではなく戸島が提供した液体窒素であるという仮説は、湯川が持ち前の才能を活かし計算で弾き出したものですが、映画だと「考えたんだ」だけで済まされてしまいました。
極め付けは高垣です。この人物の証言により、作中で描かれた蓮沼の死は複数人が絡む計画的な犯行であったことが決定付けられる重要局面です。そのため原作では湯川の物理学の知識(液体窒素を扱ったなら革手袋を使ったはず)と、それを足かがりした草薙の交渉術により高垣を徹底的に追い詰めるという最大級の緊張感を持って描かれました(その革手袋も実は…というおまけ付き)。ところが映画だと大幅に展開が簡略化され、高垣は防犯カメラに写ってしまった上に取り調べで割とあっさり致命的なフレーズを漏らすというあっけないキャラになってしまいました。あと湯川と草薙の見せ場がひとつずつ減ったことにもなります。正直、個人的にこのシーンを北村一輝がどう演技するか割と楽しみにしていたので、やや拍子抜け感は否めません。
ではこの映画では何がしたかったのか。逆に出番があまり削られていないキャラが3人います。1人はそもそもの発端である並木佐織。そしてもう2人は新倉夫妻です。この3人に関しては、むしろ原作より気合入ってたんじゃないかと思える熱量で描写されています。
私が考えるに、製作陣はこのあまりにも要素が多い原作を映画化するにあたり、ストーリーのフォーカスを「佐織と新倉夫妻の確執」に置いたのではないでしょうか。佐織が愛されたからこそ、才能を持っていたからこそ起きてしまった嫉妬と拘束、そして取り返しのつかない悲劇。ここに最もドラマ性を求め、どうしても取捨選択が必要な制作過程において重要視したのではないでしょうか。
そう思える強力な要素がこの映画にはあります。本編ではありません。主題歌「ヒトツボシ」です。作曲でありこの映画の主演である福山雅治も「佐織への鎮魂歌」と述べています。
「ごめんなさい 君にさよならも言えずに わたしひとり星になったね」
ただでさえ悲壮感溢れるこの歌詞は「沈黙のパレード」のストーリーを理解した時に最大の効果を発揮します。この映画を通じて130分間、佐織への思いを積み上げてきた視聴者だけが得られる特権です。
やや皮肉めいたレビュータイトルにしてしまいましたが、作品自体もサスペンスとして良質です。ぜひフルで鑑賞を、そしてオチが分かっても席を立たず、主題歌まで耳を傾けて。
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