「まず特筆すべきは背景美術や映像美です。物語の舞台となる「扇町」はト...」クラユカバ 序章 メタルさんの映画レビュー(感想・評価)
まず特筆すべきは背景美術や映像美です。物語の舞台となる「扇町」はト...
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まず特筆すべきは背景美術や映像美です。物語の舞台となる「扇町」はトタンや木造、土蔵といった日本ならではの簡素な建築物が、上へ上へと建て増しされた奇妙なバラック街のほか、オウギホールや飛鳥台下駅、サンスクエアや地下の闇市といった大規模かつごちゃごちゃした建築物群は、一枚絵の立体都市より臨場感のある規模で描かれるため、なつかしくもファンタスティックなここちよい既視感がただよいます。また、塚原監督特有の色彩フィルターがあやしい雰囲気を醸し出しています。
ストーリは、序盤の単純そうな探偵ものから、徐々に和風ホラーファンタジーのような不可思議な人物による口上現象が発生し、見ている者はホラー映画を見ている気分になります。民俗学や実際の北区王子もストーリーに落とし込んでいるので、見てご自身で考察することを強くお勧めします。本編が楽しみです。
キャラクターも魅力的で、世のお嬢様型に好かれそうなちょいダメ男「荘太郎」を筆頭に、赤目白髪おしゃれな軍服(たぶん職員)という不思議少女「タンネ」氏をはじめとして、異世界のレトロファンタジーなキャラクターが多数登場します。ちなみに怪活動弁士も健在です。
メカニックも魅力的です。物語の中心となる装甲列車「ソコレ463號」は色鮮やかな迷彩をまとっているため、リアル感がありつつも呪術的な魔法がある雰囲気です。一方の装脚戦車「ウの花號」も同様の迷彩でありつつも、二足歩行の戦車といういでたちは、SFロボットアニメの主人公メカのようです。
以上、総評すると・・・・本編が気になるゥ! となります。
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