「きのこの驚異!」素晴らしき、きのこの世界 ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
きのこの驚異!
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植物でも動物でもないきのこ、でも地球上では植物にとっても動物にとってもなくてはならない存在であることがよく分かり、きのこの成長のタイムラプス映像の造形美には圧倒されました。
ただ、前半が科学的見地からの説明に大いに知識欲を満たされたのに対して、中盤からあるきのこの事に触れて、ややスピリチュアルな方向になってしまったのは、個人的にはちょっと違和感を覚えました。
でも、かつてはペニシリンの材料になったきのこがあったように、このきのこもアルツハイマーや末期がん患者の緩和ケアに応用されているようで、きのこの素晴らしさを伝える点ではずれてはいなかったかな。
あと、登場人物が多く、矢継ぎ早の発言に字幕を追うのが大変でした。もっとゆっくりきのこ自体を鑑賞したかったのですが。
最初の方でネズミが死んで土に還るタイムラプスシーンと、主人公が自分が森で死んだら土に還ると言うセリフがありました。末期癌の患者が幻覚きのこのシロシビンを処方されたことによって、死は怖いものじゃないとのセリフがありました。多分脳内で自分が死んでも自分の遥か昔の祖先である菌類に戻るだけ、つまり元に戻って(いわゆる先祖返り)地球との一体感のようなものを感じて(菌類と交信した?)、死の恐怖から解放されたのではないかと思いました。そういえば、木同士も菌類を通して交信しているというのも興味深かったです。
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